法を学ぼう

法を学ぼう

この本への感想・お問い合わせ

このエントリーをはてなブックマークに追加

これから法律を学ぼうとする方々に最適のテキスト。第Ⅰ部で法の基礎知識を学び、第Ⅱ部で六法を中心に、各法律について解説する。

著者 三上 威彦 編著
横大道 聡
金尾 悠香
荒木 泰貴
金 安妮
ジャンル 法律
法律  > 入門
出版年月日 2020/11/05
ISBN 9784797286229
判型・ページ数 A5変・284ページ
定価 2,860円(税込)
在庫 在庫あり

ネット書店で購入する

Amazon
honto
楽天ブックス
e-hon 全国書店ネットワーク
紀伊國屋書店ウェブストア
セブンネットショッピング
TSUTAYA オンラインショッピング
Honya Club.com
これから法律を学ぼうとする方々に最適のエントリーテキスト ― 楽しく、分かりやすく学べる法学入門
 

第I部で法の基礎知識を学び、また、第II部で六法を中心として、それぞれの法律について解説。誰が読んでも、どこから読んでも、楽しく、分かりやすく学ぶことができるように、身近な事例を挙げつつ、コラムや図表を豊富に掲載。関連事項も、他の箇所へのクロスレファレンスで本全体で確認しやすく工夫。学生のみならず、社会人の方々にも有用の書。
 
『法を学ぼう』

  三上威彦(武蔵野大学法学部教授) 編著

【執筆者】(掲載順)
・三上威彦(みかみ・たけひこ):武蔵野大学法学部教授
  第2章、第4章

・横大道 聡(よこだいどう・さとし):慶應義塾大学大学院法務研究科(法科大学院)教授
  第1章、第3章、第5章(荒木と共著)、第6章~第8章

・金尾悠香(かなお・ゆか):武蔵野大学法学部准教授
  第4章、第13章

・荒木泰貴(あらき・たいき):武蔵野大学法学部講師
  第5章(横大道と共著)、第12章、第15章

・金 安妮(きん・あんに):武蔵野大学法学部講師
  第9章~第11章

   - - -

【目 次】

・はしがき

◆第Ⅰ部 法の基礎知識を学ぼう◆

◆第1章 法の形式
Ⅰ 「法」について考えよう
 1 「法」という言葉から/2 法学における「法」――規範としての法/3 法と道徳の違い/4 本書における「法」
Ⅱ 法律以外にも法ってあるの?――法の存在形式
 1 「法」と「法律」の違い/2 成文法の種類と特徴/3 不文法だって法である/4 判例の位置づけ
Ⅲ 法秩序の一貫性を保つには!?
 1 成文法の上下関係を決めておく/2 形式的効力が同じである法形式間の優劣を決めておく/3 成文法と不文法の関係
Ⅳ 法令の作り方にはルールがある?――法令の構成
 1 条文の配置の仕方/2 パンデクテン方式
Ⅴ 法を学ぶ意義
 1 法学に対する批難/2 法が社会で果たしている機能/3 法的な考え方を身につける

◆第2章 裁 判
Ⅰ 裁判という言葉の意味を考えてみよう――紛争と裁判
Ⅱ 裁判は,何をもって正当なものとされてきたのだろうか――裁判の正当化根拠
 1 未開社会/2 村落社会/3 教会支配の時代/4 封建領主支配から絶対王政の時代/5 近代市民国家の時代
Ⅲ 法と裁判とはどのような関係にあるのだろうか
Ⅳ わが国には,裁判以外にどのような紛争解決制度があるのだろうか
 1 和解(民法上の和解)による紛争の解決/2 斡旋・調停による紛争の解決/3 仲裁による紛争の解決/4 裁判(訴訟)による紛争の解決
Ⅴ 民事裁判・刑事裁判とはどのようなものだろうか
 1 民事裁判/2 行政訴訟/3 刑事裁判
Ⅵ わが国の裁判所にはどのようなものがあるのだろうか

◆第3章 法の解釈
Ⅰ 法的に判断するってどういうこと?――法的判断の基本構造
 1 法的な三段論法/2 法の解釈が必要となるとき/3 法令の一般性・抽象性
Ⅱ どうやって法を解釈・適用するの?
 1 個々の条文から法令全体へ/2 法令から他の法令へ/3 解釈の手法/4 法解釈の方法を選ぶ
Ⅲ 誰が法を解釈・適用するの?――有権解釈の主体の主体

◆第4章 法の分類
Ⅰ 代表的な法律を知ろう――六法
Ⅱ 悪法は法か――実定法と自然法
 1 悪法は法か/2 実定法と自然法
Ⅲ 公法と私法――公法・民事法・刑事法・社会法
 1 公法・私法/2 契約の締結と履行から考えてみよう――公法と私法の相違/3 刑事法――公法・民事法・刑事法/4 近現代に発展してきた法分野――社会法
Ⅳ 一般法と特別法
 1 一般法・特別法/2 売買契約・消費者問題・刑罰から考えてみよう――一般法から特別法へ
Ⅴ 実体法と手続法
Ⅵ 国内法と国際法

◆第5章 法の担い手
Ⅰ 法曹三者
 1 裁 判 官/2 検 察 官/3 弁 護 士/4 法曹三者になるための司法試験
Ⅱ 法曹三者のサポート
 1 裁判所・裁判官のサポート/2 検察庁・検察官のサポート――検察事務官/3 弁護士のサポート――パラリーガル
Ⅲ 隣接法律専門職
 1 司法書士/2 行政書士/3 税 理 士/4 弁 理 士/5 社会保険労務士/6 公 証 人

◆第6章 法律の制定
Ⅰ 憲法が定める立法のプロセス
Ⅱ だれが法律案を国会に提案するの?
 1 議員立法(議員提出法案)/2 閣法(内閣提出法案)
Ⅲ 誰が国会に提出する法律案を考えるの?
 1 国会議員の立法の補佐/2 省庁内における原案の作成
Ⅳ 国会ではどのように審議されるの?
 1 委 員 会/2 委員会での審議のプロセス/3 本会議での審議のプロセス/4 他院での審議
Ⅴ いつから法律は有効になるの?
Ⅵ 登場人物の紹介――国会議員
 1 国会議員になる/2 国会議員の特権/3 国会議員ではなくなるとき
Ⅶ 国会議員の集まり――政党
 1 政党の役割と位置づけ/2 選挙における政党/3 国会における政党/4 与野党の機能

◆第Ⅱ部 いろいろな法を学ぼう◆

◆第7章 憲 法
Ⅰ 憲法を学ぼう
 1 憲法はなくても憲法はある!?/2 憲法であっても憲法といえないときもある!?/3 憲法も法だが法律ではない!?/4 憲法といえる法律もある!?/5 憲法以外にも憲法はある!?/6 憲法を変えなくても憲法は変わる!?
Ⅱ 日本国憲法を知ろう――その基本原理と構造
 1 日本国憲法の構成はどうなっている?/2 日本国憲法の基本原理は何?/3 立憲主義と三大原理の関係/4 権力分立と法の支配も大切/5 日本国憲法の個性的な規定――象徴天皇制と戦争の放棄
Ⅲ 日本国憲法を具体化する
 1 簡潔・簡素な条文/2 法律を通じた具体化
Ⅳ 選挙制度を知ろう
Ⅴ 憲法の実効性を確保する――裁判所による憲法の保障
 1 憲法に反する法令は違憲・無効――法の支配の具体化としての違憲審査制/2 裁判所はどのように人権を護っているの?
Ⅵ 発展的なことを考えてみよう――受刑者の選挙権制限

◆第8章 行 政 法
Ⅰ 行政法を学ぼう
 1 私たちと行政とのかかわり/2 行政法で学ぶこと/3 行政は権力的活動をすることができる/4 行政法の種類
Ⅱ 行政法の大原則――法律による行政(法治主義)
 1 行政機関も法を制定する――法律の法規創造力/2 法律の根拠があることが大事――法律の留保/3 法律は命令よりも絶対に優先――法律の優位/4 手続も重要――適正な手続
Ⅲ 典型的な行政の活動――行政処分
 1 行政処分という活動/2 行政処分は特別?――行政処分に認められる特別な効力
Ⅳ 行政の判断も尊重するべき!?
 1 行政裁量/2 行政裁量の限界
Ⅴ 行政上の義務を守らせるに
 1 代わりにできるなら――行政代執行/2 従わないと制裁がありますよ――行政罰
Ⅵ 発展的なことを考えてみよう――パンデミック対策

◆第9章 民法(1)――民法の全体像と契約法
Ⅰ 民法を学ぼう――民法の全体像
 1 第1編「総則」の規定内容/2 第2編「物権」の規定内容/3 第3編「債権」の規定内容
Ⅱ 契約を学ぼう――私たちの身の回りにあるさまざまな契約
 1 契約とは――契約の定義と成立プロセス/2 契約が成立すると――契約の法的効果
Ⅲ もし相手方が契約を守ってくれなかったら――債務不履行
 1 債務不履行とは/2 債務不履行が発生したら――契約の解除と損害賠償請求
Ⅳ もし売主が契約を守ってくれなかったら――売主の契約不適合責任
Ⅴ 契約の成立過程に問題があったら――契約の無効と取消し
 1 意思表示をした人の判断能力に問題がある場合――未成年者による契約/2 意思表示が本人にとって不本意なものであった場合
Ⅵ 民法におけるさまざまな契約――13種類の典型契約
Ⅶ 保証人になってしまったら――普通保証と連帯保証の違い
Ⅷ 発展的なことを考えてみよう――複数の契約と債務不履行による解除

◆第10章 民法(2)――不法行為法
Ⅰ 不法行為制度を学ぼう
Ⅱ 不法行為が成立するのは――不法行為の成立要件
 1 不法行為の成立要件①――故意または過失/2 不法行為の成立要件②――権利侵害(違法性)/3 不法行為の成立要件③――損害の発生/4 不法行為の成立要件④――因果関係
Ⅲ 不法行為が成立すると――不法行為の法的効果
Ⅳ 未成年者などによる不法行為
Ⅴ 他人の不法行為に基づく責任①――監督義務者の責任
Ⅵ 他人の不法行為に基づく責任②――使用者責任
Ⅶ 危険な物を所有していることによる責任――工作物責任
Ⅷ 製造物によって発生する責任――製造物責任法(PL法)
Ⅸ 複数人による不法行為――共同不法行為
Ⅹ 発展的なことを考えてみよう――未成年者による不法行為と両親の損害賠償責任

◆第11章 民法(3)――家族法
Ⅰ 家族法を学ぼう
Ⅱ 婚姻を成立させるためには――婚姻の成立要件
 1 婚姻の成立要件①――当事者間で婚姻意思が合致していること/2 婚姻の成立要件②――婚姻の届出がなされていること/3 婚姻の成立要件③――婚姻障害がないこと
Ⅲ 婚姻が成立すると――婚姻の効力
 1 身分関係に関する婚姻の効力/2 財産関係に関する婚姻の効力――夫婦財産制
Ⅳ 婚姻を解消するためには――離婚の成立プロセス
 1 離婚の成立プロセス①――夫婦の協議による「協議離婚」/2 離婚の成立プロセス②――家事調停委員会の調停による「調停離婚」/3 離婚の成立プロセス③――家庭裁判所の審判による「審判離婚」/4 離婚の成立プロセス④――最終手段としての「裁判離婚」
Ⅴ 婚姻が解消されると――離婚の法的効果
 1 夫婦の身分関係に関する効果/2 夫婦の財産関係に関する効果――財産分与/3 親子関係に関する効果
Ⅵ もし婚約を不当に破棄されてしまったら――婚約の法的意義
Ⅶ 故人の財産のゆくえ――法定相続のプロセスを中心に
 1 相続人となるのは誰か――相続人の範囲と順位/2 どれだけの割合で相続するのか――法定相続分/3 遺産はどのように分配されるのか――遺産分割/4 すべての遺産を特定の人に残すことはできるのか――遺言と遺留分
Ⅷ 発展的なことを考えてみよう――有責配偶者による離婚請求

◆第12章 刑 法
Ⅰ 刑法を学ぼう
Ⅱ 刑法に書かれていること
Ⅲ 刑法は何のためにあるか
 1 私たちの利益を守る機能――法益保護機能/2 好き勝手な処罰を防ぐ機能――自由保障機能
Ⅳ 刑法はどうやって法益を保護するか
Ⅴ 刑法は原則としてどのような行為を処罰の対象としているか――故意犯処罰の原則
Ⅵ 犯罪予防のためにはもっと重い処罰が必要?――応報の枠内における犯罪予防
Ⅶ 刑法自身が守らなければならないルール――刑法の基本原則
 1 処罰の対象は行為でなければならないとするルール――行為主義/2 犯罪と刑罰は予め法律で定めなければならないとするルール――罪刑法定主義/3 責任がなければ処罰できないとするルール――責任主義
Ⅷ 各犯罪に共通する成立要件
 1 犯罪成立までのファーストステップ――構成要件該当性/2 犯罪成立までのセカンドステップ――違法性/3 犯罪成立までのサードステップ――責任
Ⅸ 犯罪の成立範囲を広げる――未遂犯と共犯
 1 完成前に成立する犯罪――未遂犯/2 複数人が関わる犯罪――共犯
Ⅹ 発展的なことを考えてみよう――危険運転致死傷罪

◆第13章 商法・会社法
Ⅰ 商法の世界
 1 民法から商法へ/2 商法の適用範囲――商人・商行為/3 商法から会社法へ
Ⅱ 会社法の世界へ――会社の性質と種類
 1 営 利 性/2 社 団 性/3 法 人 格/4 会社の種類――持分会社と株式会社
Ⅲ 株式会社のお金は,どこから?――株式会社の設立と資金調達
 1 株式会社の第一歩――発起人と設立行為/2 株式会社の資金調達――自己資本・株式/3 株 式
Ⅳ 会社は,どうやって動くの?――機関,業務執行機関,監査機関,責任
 1 機 関/2 株主総会――所有と経営の分離,会社の実質的な所有者の合議体/3 業務執行機関――取締役・取締役会,経営の専門家/4 監査機関――監査役/5 適正な企業活動のために――役員等(取締役)の責任
Ⅴ 発展的なことを考えてみよう――敵対的買収と防衛策・せっかく株式を買ったのに…

◆第14章 民事訴訟法
Ⅰ 民事訴訟法とはどのような法律だろうか
Ⅱ 民事訴訟による紛争の解決を学ぼう――法的解決
 1 民事訴訟による紛争解決とはどういうことだろうか/2 [トピック]における法的解決
Ⅲ 民事訴訟手続の流れを学ぼう
 1 紛争の発生/2 訴えの提起――訴状の提出/3 第1回口頭弁論/4 争点・証拠の整理/5 集中証拠調べ/6 弁論終結/7 不服申立て
Ⅳ 民事訴訟手続の諸原則について学ぼう
 1 処分権主義とはどのような原則だろうか/2 弁論主義とはどのような原則だろうか
Ⅴ 証拠について学ぼう
 1 証拠と証明/2 証明責任とは何だろうか
Ⅵ 判決による終了について学ぼう
 1 終局判決,判決の確定とは何だろうか/2 判決が確定するとどのような効力が生じるだろうか
Ⅶ 発展的なことを考えてみよう――口頭弁論終結後の承継人

◆第15章 刑事訴訟法
Ⅰ 刑事訴訟法を学ぼう
Ⅱ 刑事訴訟法に書かれていること
Ⅲ 刑事手続の基本的な制度設計――当事者主義
Ⅳ 刑事手続の流れ
Ⅴ 犯人を捜し,証拠を集める――捜査
 1 捜査で行うこと/2 捜査をする機関/3 強制捜査と任意捜査/4 捜査を始めるきっかけ/5 被疑者の身柄拘束/6 言葉による証拠の収集・保全と被疑者の権利/7 様々な捜査手法
Ⅵ 裁判所に訴えを起こす――公訴提起(起訴)
 1 国家訴追主義・起訴独占主義と起訴便宜主義/2 起訴状一本主義
Ⅶ 刑事裁判では何について審判するか――審判の対象
Ⅷ 法廷での手続――公判手続
 1 公判手続の基本的なルール/2 公判の準備/3 公判期日の手続
Ⅸ 証拠に関するルール――証拠法
 1 証拠に関する基本的なルール/2 どこまで証明すべきか,誰が証明すべきか――証明の水準と挙証責任/3 供述証拠に関するルール/4 違法収集証拠排除法則
Ⅹ 裁 判
XI 国民が関わる刑事訴訟――裁判員裁判
XII 発展的な問題を考えてみよう――犯人性の認定

・索 引(巻末)

   = = = = = = = = =

【コラム目次】

1 判例を読んでみよう
2 日本国憲法施行前に制定された法令や占領統治下に制定された法令の効力
3 特徴的な別表の例
4 法令を探してみよう!
5 粉屋アルノルトの訴訟
6 事実認定の重要性
7 紛らわしい法令用語
8 法分野ごとの解釈の「流儀」
9 特 捜 部
10 弁護士過疎・偏在問題
11 法の担い手としての一般市民――裁判員
12 大学の先生――研究者
13 いろいろな法律のタイプ
14 内閣法制局
15 国会の様子を見てみよう
16 公布の時期
17 権力分立と議院内閣制
18 政府の憲法9条解釈
19 行政の活動と行政の組織
20 同じ「命令」なのに名前が違う!?
21 自動車の一斉検問
22 公定力が認められるのはどうして?
23 物権と債権の違いを学ぼう
24 契約のさまざまな分類
25 ながら運転の増加と厳罰化
26 刑法と道徳
27 「目には目を,歯には歯を」
28 刑法は最後の手段
29 責任無能力者に対する強制的な治療
30 刑事手続で明らかにされるべき「事案の真相」
31 最初から勾留を認めるべき?
32 無罪判決は許せない?
33 「あの人は悪い人だから犯人のはず」?――悪性格・類似行為の立証

関連書籍

信山社出版株式会社
〒113-0033
東京都文京区本郷6-2-9-102 東京大学正門前(ファミリーマート隣)
TEL:03-3818-1019
FAX:03-3818-0344