目次
『医師患者関係と法規範』
手嶋 豊(神戸大学大学院法学研究科教授) 著
【目 次】
・はしがき
◆第1章 医事法における人間像
Ⅰ はじめに
Ⅱ 医事法における患者像
1 患者の自己決定権と医事法
2 患者の自己決定権に含まれる問題点
Ⅲ 医事法における医療関係者像
Ⅳ 医事法における家族の位置づけ
Ⅴ おわりに
◆第Ⅰ部◆ 診療契約とその周辺
◆第2章 患者の権利確立への歩み――その解明の試み
Ⅰ はじめに
Ⅱ オランダの診療契約法(WGBO)とその周辺
1 WGBO及びモデル契約法
2 医療関係者の民事責任
3 患者の苦情処理と患者の参加,医療関係者の懲戒
Ⅲ 日本の患者の権利を取り巻く状況
Ⅳ むすびに代えて
◆第3章 アメリカにおける医師の患者に対する信認義務に関する議論の一端
Ⅰ はじめに
Ⅱ 信認関係と医師患者関係をめぐるアメリカ法の議論
1 信認関係出現の背景――医師患者関係を不法行為法や契約関係で処理することの問題点
2 医師と患者の信認関係――信認義務の概要
3 医師患者関係における信認義務の展開
4 信認義務の具体化の試みについて
5 要 約
Ⅲ 検討――弁護士・依頼人との関係との比較を通じて
1 弁護士と依頼人との関係に関する議論
2 むすびに代えて
◆第4章 医療契約についての規定を民法に組み込むことを考えるか
Ⅰ 医療契約論の現状
Ⅱ 医療契約を民法に定めることの積極面と消極面
Ⅲ 医療契約における具体的な問題点
Ⅳ 要 約
◆第Ⅱ部◆ 医療と説明義務・意思決定
◆第5章 医療と説明義務
Ⅰ はじめに
Ⅱ 医療現場における説明の類型
1 療養指導としての説明
2 患者の承諾を得るための説明――患者の自己決定権
3 治療後の説明
Ⅲ 説明義務違反と結果(損害)との因果関係,損害,説明義務違反の証明責任
Ⅳ おわりに
◆第6章 インフォームド・コンセント法理の歴史と意義
Ⅰ はじめに――問題の所在
Ⅱ アメリカにおけるインフォームド・コンセント法理の展開
1 医療事故におけるインフォームド・コンセント法理の変遷
Ⅲ 日本でのインフォームド・コンセント理論の歴史と展開
1 「患者の承諾」に関する法理論の展開状況
2 「説明義務違反」を認める日本での判例の展開
3 日本におけるインフォームド・コンセント法制定への取組み
Ⅳ インフォームド・コンセント法理をめぐる議論の提起した意義
Ⅴ おわりに
◆第7章 医療をめぐる意思決定と法――患者の拒否,医師の説得とShared Decision Makingについて
Ⅰ はじめに
Ⅱ 判例の動向
1 最高裁判決の展開
2 医師の説得義務――下級審の動向
3 中間的総括
Ⅲ アメリカにおけるインフォームド・コンセントに関する近時の議論状況
1 アメリカにおけるこれまでの議論状況
2 欧米諸国における医学界の動き
3 アメリカ・ワシントン州の取り組み
4 SDMに関する評価
Ⅳ まとめと検討
◆第8章 医療におけるShared Decision Making, SDMについて
Ⅰ はじめに
Ⅱ SDMをめぐる議論状況と立法
1 SDMをめぐる議論状況
2 全米医師会の見解
3 ワシントン州における共同意思決定の条文
Ⅲ SDMをめぐるワシントン州以外の動き
1 ミネソタ州
2 メイン州
Ⅳ 日本へのSDM導入の可能性をめぐる検討
1 説明義務に関する法的理解の大枠
2 SDMの日本への導入可能性
Ⅴ おわりに
◆第Ⅲ部◆ 医療事故の民事責任・事故予防と紛争処理
◆第9章 アメリカにおける臨床上の実施ガイドラインをめぐる民事責任の諸問題
Ⅰ 問題の設定
Ⅱ CPGsをめぐる社会状況
Ⅲ CPGsと民事責任
1 CPGsと法・民事責任との接点
2 CPGsの利用をめぐる医療関係者の民事責任
3 CPGsの作成をめぐる責任の問題
Ⅳ ま と め
◆第10章 診療ガイドラインと民事責任
Ⅰ はじめに
Ⅱ 診療ガイドラインについて
1 はじめに
2 診療ガイドラインの利用に際しての注意事項として指摘されている点
Ⅲ 診療ガイドラインの民事責任法上の位置づけ
1 医療事故における過失・義務違反存在の判断基準としての「医療水準」とその内包する問題点
2 下級審判決における診療ガイドラインの利用の実際
3 学説の状況
Ⅳ 検 討
◆第11章 アメリカにおける医療事故予防策に関する近時の動向――IOM報告書に対する連邦政府の対応を中心として
Ⅰ はじめに
Ⅱ IOM報告書の勧告の概要
Ⅲ IOM報告書に対する連邦政府の反応
Ⅳ 若干の検討
Ⅴ おわりに
◆第12章 アメリカにおける医療事故の紛争処理をめぐる近時の議論状況と日本への示唆
Ⅰ はじめに
Ⅱ 医療事故の裁判外紛争処理制度をめぐる議論状況
1 医療事故をめぐる紛争にADRを利用することの利点
2 医療ADRの現状
Ⅲ 医師・医療関係者・病院の「謝罪」問題
Ⅳ 医療事故処理をめぐる制度構築の提言
Ⅴ おわりに――日本への示唆の可能性
◆第13章 高齢者に生じた医療事故をめぐる法的課題
Ⅰ はじめに
Ⅱ 老年医学について
Ⅲ 高齢者医療についてアメリカで指摘されている問題点
Ⅳ 日本での高齢者に対する医療事故の状況と医療過誤訴訟の現況
はじめに
1 医療事故調査制度にもとづく医療事故の報告
2 日本における高齢者が被害者である医療過誤裁判の動向
Ⅴ 検 討
制度創設のための留意点
Ⅵ おわりに
◆第Ⅳ部◆ 医事法と公衆衛生
◆第14章 医療をめぐる法制度の概要と患者・消費者概念の交錯
Ⅰ はじめに――現代医療の特質
Ⅱ 医療と消費者問題
Ⅲ 医療と消費者をめぐる法制度の概要
1 医療の質の確保
2 医療へのアクセスの確保と医療費への規制
3 医療被害からの回復
Ⅳ 要 約
◆第15章 医療に対する法の関与と助力の一側面――Health lawyer, MLPと高齢者
Ⅰ はじめに
Ⅱ 医療現場における弁護士――アメリカにおけるHealth lawyerの位置付け
Ⅲ MLP活動の概要
1 MLP活動の流れ
2 MLPの具体的活動例
3 MLPとロースクールとの関係――MLP活動を支持する関係
4 連邦議会におけるMLP立法の動き
5 特定分野におけるMLPの活動――高齢者
Ⅳ オーストラリア・カナダでのMLP活動――取組みの開始状況
Ⅴ 検討――日本での課題
1 状況の整理
2 日本版MLPの必要性
3 日本の高齢者医療の直面している問題
4 日本版MLPでなしうること――高齢者の場合
5 検討を要する課題――日本版MLPの実現のための道のり
Ⅵ おわりに
◆第16章 アメリカ法における性分化疾患に対する近時の議論動向
Ⅰ はじめに
Ⅱ 性分化疾患について
Ⅲ アメリカにおける性分化疾患の外科処置に対する様々な批判
1 概 観
2 医療過誤の成立可能性
3 性分化疾患への医学的対応への代替提案
Ⅳ 検 討
・事項索引(巻末)
手嶋 豊(神戸大学大学院法学研究科教授) 著
【目 次】
・はしがき
◆第1章 医事法における人間像
Ⅰ はじめに
Ⅱ 医事法における患者像
1 患者の自己決定権と医事法
2 患者の自己決定権に含まれる問題点
Ⅲ 医事法における医療関係者像
Ⅳ 医事法における家族の位置づけ
Ⅴ おわりに
◆第Ⅰ部◆ 診療契約とその周辺
◆第2章 患者の権利確立への歩み――その解明の試み
Ⅰ はじめに
Ⅱ オランダの診療契約法(WGBO)とその周辺
1 WGBO及びモデル契約法
2 医療関係者の民事責任
3 患者の苦情処理と患者の参加,医療関係者の懲戒
Ⅲ 日本の患者の権利を取り巻く状況
Ⅳ むすびに代えて
◆第3章 アメリカにおける医師の患者に対する信認義務に関する議論の一端
Ⅰ はじめに
Ⅱ 信認関係と医師患者関係をめぐるアメリカ法の議論
1 信認関係出現の背景――医師患者関係を不法行為法や契約関係で処理することの問題点
2 医師と患者の信認関係――信認義務の概要
3 医師患者関係における信認義務の展開
4 信認義務の具体化の試みについて
5 要 約
Ⅲ 検討――弁護士・依頼人との関係との比較を通じて
1 弁護士と依頼人との関係に関する議論
2 むすびに代えて
◆第4章 医療契約についての規定を民法に組み込むことを考えるか
Ⅰ 医療契約論の現状
Ⅱ 医療契約を民法に定めることの積極面と消極面
Ⅲ 医療契約における具体的な問題点
Ⅳ 要 約
◆第Ⅱ部◆ 医療と説明義務・意思決定
◆第5章 医療と説明義務
Ⅰ はじめに
Ⅱ 医療現場における説明の類型
1 療養指導としての説明
2 患者の承諾を得るための説明――患者の自己決定権
3 治療後の説明
Ⅲ 説明義務違反と結果(損害)との因果関係,損害,説明義務違反の証明責任
Ⅳ おわりに
◆第6章 インフォームド・コンセント法理の歴史と意義
Ⅰ はじめに――問題の所在
Ⅱ アメリカにおけるインフォームド・コンセント法理の展開
1 医療事故におけるインフォームド・コンセント法理の変遷
Ⅲ 日本でのインフォームド・コンセント理論の歴史と展開
1 「患者の承諾」に関する法理論の展開状況
2 「説明義務違反」を認める日本での判例の展開
3 日本におけるインフォームド・コンセント法制定への取組み
Ⅳ インフォームド・コンセント法理をめぐる議論の提起した意義
Ⅴ おわりに
◆第7章 医療をめぐる意思決定と法――患者の拒否,医師の説得とShared Decision Makingについて
Ⅰ はじめに
Ⅱ 判例の動向
1 最高裁判決の展開
2 医師の説得義務――下級審の動向
3 中間的総括
Ⅲ アメリカにおけるインフォームド・コンセントに関する近時の議論状況
1 アメリカにおけるこれまでの議論状況
2 欧米諸国における医学界の動き
3 アメリカ・ワシントン州の取り組み
4 SDMに関する評価
Ⅳ まとめと検討
◆第8章 医療におけるShared Decision Making, SDMについて
Ⅰ はじめに
Ⅱ SDMをめぐる議論状況と立法
1 SDMをめぐる議論状況
2 全米医師会の見解
3 ワシントン州における共同意思決定の条文
Ⅲ SDMをめぐるワシントン州以外の動き
1 ミネソタ州
2 メイン州
Ⅳ 日本へのSDM導入の可能性をめぐる検討
1 説明義務に関する法的理解の大枠
2 SDMの日本への導入可能性
Ⅴ おわりに
◆第Ⅲ部◆ 医療事故の民事責任・事故予防と紛争処理
◆第9章 アメリカにおける臨床上の実施ガイドラインをめぐる民事責任の諸問題
Ⅰ 問題の設定
Ⅱ CPGsをめぐる社会状況
Ⅲ CPGsと民事責任
1 CPGsと法・民事責任との接点
2 CPGsの利用をめぐる医療関係者の民事責任
3 CPGsの作成をめぐる責任の問題
Ⅳ ま と め
◆第10章 診療ガイドラインと民事責任
Ⅰ はじめに
Ⅱ 診療ガイドラインについて
1 はじめに
2 診療ガイドラインの利用に際しての注意事項として指摘されている点
Ⅲ 診療ガイドラインの民事責任法上の位置づけ
1 医療事故における過失・義務違反存在の判断基準としての「医療水準」とその内包する問題点
2 下級審判決における診療ガイドラインの利用の実際
3 学説の状況
Ⅳ 検 討
◆第11章 アメリカにおける医療事故予防策に関する近時の動向――IOM報告書に対する連邦政府の対応を中心として
Ⅰ はじめに
Ⅱ IOM報告書の勧告の概要
Ⅲ IOM報告書に対する連邦政府の反応
Ⅳ 若干の検討
Ⅴ おわりに
◆第12章 アメリカにおける医療事故の紛争処理をめぐる近時の議論状況と日本への示唆
Ⅰ はじめに
Ⅱ 医療事故の裁判外紛争処理制度をめぐる議論状況
1 医療事故をめぐる紛争にADRを利用することの利点
2 医療ADRの現状
Ⅲ 医師・医療関係者・病院の「謝罪」問題
Ⅳ 医療事故処理をめぐる制度構築の提言
Ⅴ おわりに――日本への示唆の可能性
◆第13章 高齢者に生じた医療事故をめぐる法的課題
Ⅰ はじめに
Ⅱ 老年医学について
Ⅲ 高齢者医療についてアメリカで指摘されている問題点
Ⅳ 日本での高齢者に対する医療事故の状況と医療過誤訴訟の現況
はじめに
1 医療事故調査制度にもとづく医療事故の報告
2 日本における高齢者が被害者である医療過誤裁判の動向
Ⅴ 検 討
制度創設のための留意点
Ⅵ おわりに
◆第Ⅳ部◆ 医事法と公衆衛生
◆第14章 医療をめぐる法制度の概要と患者・消費者概念の交錯
Ⅰ はじめに――現代医療の特質
Ⅱ 医療と消費者問題
Ⅲ 医療と消費者をめぐる法制度の概要
1 医療の質の確保
2 医療へのアクセスの確保と医療費への規制
3 医療被害からの回復
Ⅳ 要 約
◆第15章 医療に対する法の関与と助力の一側面――Health lawyer, MLPと高齢者
Ⅰ はじめに
Ⅱ 医療現場における弁護士――アメリカにおけるHealth lawyerの位置付け
Ⅲ MLP活動の概要
1 MLP活動の流れ
2 MLPの具体的活動例
3 MLPとロースクールとの関係――MLP活動を支持する関係
4 連邦議会におけるMLP立法の動き
5 特定分野におけるMLPの活動――高齢者
Ⅳ オーストラリア・カナダでのMLP活動――取組みの開始状況
Ⅴ 検討――日本での課題
1 状況の整理
2 日本版MLPの必要性
3 日本の高齢者医療の直面している問題
4 日本版MLPでなしうること――高齢者の場合
5 検討を要する課題――日本版MLPの実現のための道のり
Ⅵ おわりに
◆第16章 アメリカ法における性分化疾患に対する近時の議論動向
Ⅰ はじめに
Ⅱ 性分化疾患について
Ⅲ アメリカにおける性分化疾患の外科処置に対する様々な批判
1 概 観
2 医療過誤の成立可能性
3 性分化疾患への医学的対応への代替提案
Ⅳ 検 討
・事項索引(巻末)