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警察法の理論と法治主義  新刊

学術選書154

警察法の理論と法治主義

ワイマール期~第2次大戦後のドイツ警察法の理論的展開・全体像を考究。多角的視点から、日独警察法の比較法的理論分析を試みる。

著者 島田 茂
ジャンル 法律 > 行政法 > 警察法
シリーズ 法律・政治 > 学術選書
出版年月日 2017/12/05
ISBN 9784797267549
判型・ページ数 A5変・468ページ
定価 本体10,000円+税
在庫 在庫あり
 

目次

 『警察法の理論と法治主義(学術選書154)』

  島田 茂(甲南大学法学部教授) 著

【目  次】

はしがき

第一章 ドイツにおける警察法理論の展開とその構造─ワイマール期から第二次世界大戦後にかけて─
 第一節 ワイマール期におけるドイツ警察法の理論的および制度的展開
  Ⅰ プロイセン警察行政法と法治国的警察法の理論
   1 警察制度の改革の必要性
   2 行政改革法としてのプロイセン警察行政法
   3 警察実体法の成文法化
    (1) 公益判断の特殊性(その一)─「公共の秩序」概念
    (2) 公益判断の特殊性(その二)─便宜主義の原則
    (3) 警察比例の原則
    (4) 警察義務者の法理
   4 権威主義的警察観と法治国家論
  Ⅱ 南ドイツ=バイエルン警察法における個別的授権論の展開
   1 警察罰法典と個別的授権論
   2 個別的授権論の形成
 第二節 民族共同体秩序とプロイセン警察行政法
  Ⅰ 政治警察にたいするプロイセン警察行政法の適用
   1 ライヒ大統領命令と政治警察の権限強化
   2 裁判所による審査の排除
   3 実定法による統制の排除
  Ⅱ ナチス警察法の展開とドレフスの対応
   1 プロイセン警察行政法の機能の変容
   2 プロイセン警察行政法にたいするナチス警察法論の批判
   3 ナチス警察法における警察概念
   4 ドレフスの警察法理論とヘーンの批判
  Ⅲ ナチス警察法とプロイセン上級行政裁判所
   1 プロイセン以外の州における行政裁判所の裁判例
   2 プロイセン上級行政裁判所にたいする批判
   3 プロイセン上級行政裁判所の判例にみられる変化
  Ⅳ まとめ
 第三節 戦後改革と警察法理論の再構成
  Ⅰ 「脱警察化」とプロイセン警察法理論
   1 「脱警察化」の遂行
   2 「脱警察化」にたいする消極的評価
   3 警察概括的授権原則の踏襲
  Ⅱ 「脱警察化」と南ドイツ=バイエルン警察法理論
   1 個別的授権論の継受と制度的警察概念
   2 制度的警察概念の意義
   3 バイエルン警察法理論の限界
  Ⅲ 実質的警察概念にたいする批判
  Ⅳ 「公共の秩序」論の展開
   1 「公共の秩序」概念の意義
   2 「公共の秩序」と法治主義
   3 「公共の秩序」と民主主義
   4 おわりに
 第四節 本章のまとめ

第二章 予防警察的情報収集活動とその統制法理
 第一節 ドイツにおける予防警察的情報収集活動と侵害留保論
  Ⅰ はじめに
  Ⅱ 情報自己決定権と侵害留保論
   1 情報侵害論と侵害留保論─シュヴァン(E.Schwan)
   2 領域理論と侵害留保論─エヴァース(H.L.Evers)
   3 情報自己決定権と侵害留保論
    (1) 情報自己決定権にたいする侵害の意味
    (2) 情報収集行為にたいする統制
    (3) 情報処理過程にたいする統制
   4 小  括
  Ⅲ 警察の情報収集活動にたいする法的統制
   1 警察による個人情報の収集と法律の留保
   2 予防警察的情報収集活動にたいする法的統制
    (1) 予防警察的情報収集活動における権利侵害性
    (2) 予防警察的情報収集活動の統制手法
  Ⅳ おわりに
 第二節 カメラの使用による予防警察的監視活動の法的統制
  Ⅰ はじめに
  Ⅱ 立法による統制─ドイツ警察法の場合─
   (1)カメラ監視の侵害的性格
   (2)カメラ監視の法的根拠
   (3)カメラ監視と行政警察
   (4)カメラ監視の法的統制
  Ⅲ 判例理論の形成・展開─わが国の警察法の場合─
   1 警察による写真撮影の権利侵害性
   (1)写真撮影の「強制処分」的性格
   (2)集団示威運動の参加者の写真撮影
   2 京都府学連デモ事件最高裁判決と警察法の接点
   (1)現行犯性の要件の意味
   (2)写真撮影と警察比例の原則
   3 予防警察の手段としてのカメラ監視
   (1)「将来の犯罪」と侵害要件の緩和
   (2)犯罪予防を目的とするカメラ監視
   4 京都府学連デモ事件最高裁判決の再評価
   (1)本判決の理論構成上の特徴
   (2)本判決以降の裁判例の変化
   (3)要件的規律の限定にみられる裁判例の変化
  Ⅳ ドイツとわが国の法状況の比較
  Ⅴ おわりに
 第三節 ドイツ連邦憲法裁判所による予防警察的情報収集活動の統制法理の形成
  Ⅰ はじめに
  Ⅱ 裁判例の概要
  Ⅲ 立法に関わる連邦と州の権限関係
  Ⅳ 規範明確性の原則・比例原則・具体的危険の法理
   (1) 要件規律の明確化の必要性
   (2) 規範明確性の原則と比例原則の関係
   (3) 規範明確性の原則と具体的危険の法理の関係
   (4) 予防警察の法理と具体的危険の概念の変容
  Ⅴ 私的生活形成の核心領域の保護
  Ⅵ おわりに

第三章 わが国における警察法理論の展開とその構造
 第一節 明治憲法下における警察法理論の構造─先験的警察義務の概念の意義と限界─
  Ⅰ はじめに
  Ⅱ 警察法の理論構成と先験的警察義務
   1 美濃部達吉の警察法理論
   2 佐々木惣一の警察法理論
   3 O・マイヤーの先験的警察義務論の影響
  Ⅲ 学説からみた場合の行政警察規則の意義
   1 警察概念の根拠としての行政警察規則
   2 授権法令としての行政警察規則
   (1)先験的警察義務と授権原則論の関係
   (2)慣習法的授権とプロイセン一般ラント法
   (3)行政警察規則とプロイセン一般ラント法の相違点
  Ⅳ 実証主義的警察法理論と行政警察規則の関係
  Ⅴ おわりに
 第二節 現行憲法下における警察法理論の展開
  I はじめに
  Ⅱ 伝統的警察法理論の継受とその問題点
   1 戦後の警察法学の出発点
   2 戦後の警察制度改革と学問上の警察概念
   3 法適用上の指導原理と警察裁量
   4 消極目的の概念と警察権の限界論
   5 警察権の限界論としての「警察消極目的の原則」の問題点
   6 「抑制の原理」としての消極目的原則
  Ⅲ 伝統的警察法理論にたいする市民警察法理論の批判
   1 戒能通孝の問題提起
   2 政治警察にたいする市民警察法理論の批判
   3 実質的法治主義の視点
   4 歴史的視点の重視と消極目的原則
  Ⅳ 警察法学における消極目的概念(原則)の動揺
   1 行政法各論と警察法学
   2 積極的警察行政の展開と警察法学
   (1)積極的警察行政法論の展開
   (2)積極的警察行政法論における警察法二条の位置づけ
  Ⅴ おわりに─伝統的警察法理論の限界と今後の警察法理論の展開の方向性
 第三節 制度上の警察と警察権の統制法理
  Ⅰ 序  論
  Ⅱ 制度上の警察に適用される統制法理
   1 法治主義
   2 抑制の原理
   (1)抑制の原理の意義
   (2)抑制の原理と警察権の限界論
   3 警察作用の機能的特徴
  Ⅲ おわりに
 
初出一覧
 
事項索引 (巻末)
人名索引 (巻末)

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内容説明

ワイマール期~第2次大戦後のドイツ警察法の理論的展開・全体像を考究し、その限界と問題点を指摘。さらに戦後、警察の情報収集・情報処理活動などの法的統制のあり方まで、多角的視点から、日独警察法の比較法的理論分析を試みる。現在の警察法に一石を投ずる、渾身の書。

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