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政党政治の法構造  新刊

学術選書164

政党政治の法構造

「政党政治の法構造」の成り立ちと、憲法体制の転換を超越したその構造連続を捉える。帝国議会制度より政党政治を貫く地下水脈。

著者 白井 誠
ジャンル 政治・経済 > 政治学
シリーズ 法律・政治 > 学術選書
出版年月日 2017/12/05
ISBN 9784797267648
判型・ページ数 A5変・272ページ
定価 本体6,800円+税
在庫 在庫あり
 

目次

  『政党政治の法構造(学術選書164)』

  白井 誠(元衆議院事務局議事部長) 著

【目  次】

はじめに
 個人史的な執筆の契機/ 学術上の執筆の契機(「議院法伝統」の時系列分析の必要性) /
 核心にある質疑応答と議会先例(「本会議中心主義」は何を語ってきたか) / 考察の過程が導いたポイント(日本政治の特性とされるものの鍵)/
 考察の帰結(「政党政治の法構造」の創造と継承)/ 本書のねらい

序 章  
 第1節 帝国憲法体制と超然主義
 第2節 政党政治の成り立ち:隠れた憲法改革
 第3節 改革の起点:質疑応答の在り方に関する「議会先例」
 第4節 改革の帰結:「政党政治の法構造」の完成
 第5節 新たな憲法体制と「政党政治の法構造」
 第6節 本書の構成
 第7節 考察の手法と「議会先例」分析の意義
 第8節 読会制度に対する既存の理解―本会議中心主義
 ■参考《 先例集の編纂・改訂経過》

第1章 帝国議会から国会への隙間のない転換と継承  
 第1節 導入として:召集日集会時刻(衆議院規則1条)の改正
 第2節 憲法補則・国会法附則・暫定衆議院規則
  (1) 帝国議会と国会の結節点
  (2) 憲法体制転換の在り方をめぐって―「 議院法伝統」の形成
  (3) 仮想現実による隙間のない転換
 第3節 帝国議会の規範の継承
  (1) 普遍的な議院規則の継承
  (2) 普遍的な先例等の継承
  (3) 実定制度規範と不文の先例による規範の枠組みの継承
 ■参考1《国会召集日: 一般的な両院の動き》
 ■参考2《憲法補則・国会法附則・暫定衆議院規則・先例等》

第2章 「政党政治の法構造」とは何か
 第1節 憲法63条と旧憲法54条
 第2節 政党会派(と政府)による質疑応答の分断・囲込み
  (1) 「大体の質疑応答」に関する先例の体系と議院規則との倒立関係
   ⅰ 「読会制度」に関わる本質的な規定と周縁的な規定
   ⅱ 周縁的な規定を源とする先例の体系と議院規則の倒立関係の形成
  (2) 本会議の質疑応答の歴史的特性―議員毎(政党会派毎)の質疑応答の完結
  (3) 委員会の質疑応答の歴史的特性―委員毎(政党会派毎)の質疑応答の完結
  (4) 不可視な「質疑応答の構造」
   ⅰ 隠れた鍵―「政党会派(と政府)による質疑応答の分断・囲込み」
   ⅱ 隠れた鍵が作り出した「質疑応答の構造」
  (5) 政党政治の法構造―隠れた鍵がつなぐ,実定制度と不可視な「質疑応答の構造」の共棲
 ■先例摘録(第2章)

第3章 明治議院規則を読む
 第1節 質疑の規定はどこに?
  (1) 衆 議 院―民党が第一読会に打ち込んだクサビ(「大体の質疑応答」の規定)
   ⅰ 「大体の質疑応答」―読会制度の周縁的規定
   ⅱ 規定の成り立ちの特異性
  (2) 貴族院の場合
   ⅰ 先例を根拠とした「大体の質疑応答」
   ⅱ 先例による衆議院との同質化の流れ
 第2節 討論(賛否の意見表明)を中心として規定された本会議
  (1) 衆議院先例彙纂の改訂から:1
   ⅰ 明治35年版・衆議院先例彙纂草案から読み取れるもの
   ⅱ 明治35年版・衆議院先例彙纂草案に至るまでの過程
  (2) 質疑応答に関する曖昧な規定―「自他を問わない質疑応答の連鎖」の許容
  (3) 討論(賛否の意見表明)を中心に規定したことの意味
  (4) 議席,演壇,大臣席の機能とその変化
 第3節 委員の「討議」―「自他を問わない質疑応答の連鎖」の自由
 第4節 明治議院規則の本質
  (1) 委員の「討議」と本会議審議の有機的連関―自立的・自足的な「討議」のプロセス
  (2) 委員会の傍聴禁止と全院委員会(
   ⅰ 委員会の傍聴禁止と「討議」の関係
   ⅱ 全院委員会の傍聴許可とその背景
   ⅲ 規定の不存在の転回的な読み替え
 ■先例摘録(第3章)
  明治議院規則における質疑応答の簡単な範例

第4章 「官民調和体制」の審議システムの創造―先例による変革のフェーズ1 
 第1節 二つの化学反応とその融合
  (1) 明治議院規則の審議システムと現実の化学反応
  (2) 「大体の質疑応答」の規定と現実の化学反応
  (3) 政党会派と政府の関係性の構築と「大体の質疑応答」
  (4) 「大体の質疑応答」による委員会と本会議の同質化―「討議」のプロセスの解体
   ⅰ 「大体の質疑応答」の委員会への浸透―「委員の審査」から「委員会の審査」へのパラダイム・シフト
   ⅱ 同質化した委員会と本会議の連動
   ⅲ 逐条審議の消失―「大体の質疑応答」の全部化の帰結
  (5) 「官民調和体制」の審議システムの創造―委員会と本会議の同質化による過半数意思の貫徹
 第2節 政党会派による運営の制度化㈠
  (1) 政党会派を基礎的構成単位とする運営―過半数意思の貫徹
   ⅰ 特別委員の比例配分
   ⅱ 両院協議会協議委員の選出
   ⅲ 常任委員の比例配分
  (2) 各派協議会の始まりと協議の恒常化
  (3) 衆議院先例彙纂の改訂から:2
   ⅰ 逐条審議放棄の規範化(本会議)―通則の消去と違例による置き換え
   ⅱ 逐条審議放棄の規範化(委員会)―「本会議ニ関スル法規ニ準拠」という転回的な規範化基準
 ■先例摘録(第4章)
 ■参考 大正1年版・衆議院先例彙纂各号説明文中抜粋(「按スルニ……」とあるもの)

第5章 政党政治の法構造:「官民調和体制」の永続システムとして―先例による変革のフェーズ2
 第1節 国務大臣の演説に対する質疑の制度化
 第2節 政党会派による質疑者の通告―政党会派による運営の制度化㈡
  (1) 政党会派による通告の始まり― 27回議会の画期
  (2) 政党会派による「大体の質疑応答」の管理・統制と,政党会派による自律的運営の法的連関
 第3節 政党会派(と政府)による「大体の質疑応答」の分断・囲込み
  (1) 本 会 議
  (2) 委 員 会
 第4節 先例による変革のフェーズ1・2の結果
  (1) 政党会派による審議システムの確立―国会の審議システムの原型
  (2) 「質疑応答の構造」の構築―「討議」のプロセスの解体と外部への同期的派生
 第5節 大正衆議院規則の議決
  (1) 「政党政治の法構造」(官民調和体制の永続システム)の完成―明治・大正期憲法改革の完結
   ⅰ 大正衆議院規則議決の意味と意義
   ⅱ 大正衆貴両議院規則は何をどのように規定したか
  (2) 衆議院先例彙纂の改訂から:3
   ⅰ 政党会派による審議システムの規範集として
   ⅱ 構造連続の証として
 ■先例摘録(第5章)

終 章 取り残された憲法改革
 第1節 「政党政治の法構造」作動の時代
  (1) 政党内閣制の時代
  (2) 政党内閣制瓦解の後
  (3) 被占領時代
   ⅰ 国会法案起草の段階
   ⅱ 国会となって
  (4) 独立回復後
  (5) 55年体制の中で
  (6) 政治改革と統治構造改革
 第2節 未来への眼差し
  (1) 委員会制度運用の現実―帝国議会の運用への回帰
  (2) 「政党政治の法構造」のアンビヴァランス
   ⅰ 平成期憲法改革と「質疑応答の構造」の不均衡
   ⅱ フォーマル/インフォーマルな憲法秩序相互の関係性
  (3) 委任と責任の連鎖
  (4) 取り残された憲法改革
  ⅰ 代表議会の作用と実相―討議の排除が組み込まれた,議院内閣制と権力分立の関係
  ⅱ 委任と責任の連鎖の明確化のために
 付録1 旧衆議院規則・貴族院規則の変遷
   1’ ① 取り上げた主な関連規定(旧憲法・議院法,憲法・国会法)
   1’ ② 旧衆貴各議院規則・衆議院規則・参議院規則の対比(関連部分)
   2 質疑応答に関する主な先例項目(現行)
 
参考文献
おわりに
事項索引

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内容説明

明治議院規則、「議会先例」による審議システムの改革、更には改革の到達点となった大正衆議院規則、以上の密接な関係を分析することで、「政党政治の法構造」の成り立ちと、憲法体制の転換を超越したその構造連続を捉える。

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