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人権条約の解釈と適用  新刊

学術選書12

人権条約の解釈と適用

条約解釈は、国家意思からどれほど事由でいられるか。条約実施機関の解釈権能と解釈手法、日本の国内裁判所の解釈実践を考究する。

著者 坂元 茂樹
ジャンル 法律 > 国際法/国際関係/国際私法
シリーズ 法律・政治 > 学術選書
出版年月日 2017/11/05
ISBN 9784797254129
判型・ページ数 A5変・384ページ
定価 本体7,600円+税
在庫 在庫あり
 

目次

【目 次】

 はしがき

◆第Ⅰ部◆ 総 論

◆第1章 人権条約の解釈―人権条約の解釈を考えるにあたって

1 はじめに
⑴ 条約の解釈学説
⑵ ウィーン条約法会議における条約解釈規則の法典化作業
⑶ 条約法条約の解釈規則
⑷ 国際司法裁判所による条約解釈規則への依拠
⑸ 複数の正文による条文の意味の相違が生じた場合の解釈
2 人権条約の解釈
⑴ ヨーロッパ人権裁判所の実行
⑵ 自由権規約委員会の実行
⑶ 日本の国内裁判所の実行
3 おわりに

◆第Ⅱ部◆ 自由権規約委員会による解釈実践

◆第2章 条約実施機関の解釈権能―自由権規約第2条1項の解釈をめぐって

1 はじめに
2 自由権規約第2条1項の起草過程と実施機関の解釈の乖離
⑴ 第2条1項の現在の解釈
⑵ 第2条1項の起草過程
3 委員会の解釈上の実行
⑴ 個人通報事例
⑵ 政府報告書審査
4 第2回・第3回米国政府報告審査における対立
5 おわりに

◆第3章 死刑廃止国に対する新たな義務―ジャッジ対カナダ事件(通報番号829/1998)をめぐって

1 はじめに
2 ジャッジ対カナダ事件―受理可能性段階
⑴ 事件の概要
⑵ 通報者の申立
⑶ 通報の受理可能性に関する締約国の主張
⑷ 本案に関する締約国の主張
⑸ 通報者の反論
⑹ 受理可能性に関する委員会の判断
3 ジャッジ対カナダ事件―本案段階
⑴ 締約国の回答
⑵ 通報者の反論
⑶ 委員会の見解
4 おわりに―ジャッジ対カナダ事件が提起したもの

◆第4章 個人通報制度における仮保全措置―自由権規約委員会の実行をめぐって

1 はじめに
2 他の国際紛争処理機関における仮保全措置の実行
⑴ 国際司法裁判所―ラグラン事件(ドイツ対米国)(2001年6月27日)
⑵ ヨーロッパ人権裁判所―ママクロフおよびアブドラスロヴィッチ対トルコ事件(46827/99 and 46951/99)(2003年2月6日)
3 自由権規約委員会における仮保全措置の実行
⑴ アシュビー対トリニダード・トバゴ事件(通報番号580/1994)
⑵ マンサラジ,タンバおよびシセイほか対シエラ・レオーネ(通報番号839/1998)
⑶ ピャンディオン,モラロスおよびバラン対フィリピン事件(通報番号869/1999)
⑷ ヴァイス対オーストリア事件(通報番号1086/2002)
4 おわりに

◆第5章 個人通報制度のフォローアップ―トリニダード・トバゴの死刑囚の通報事例を中心に

1 はじめに
2 違反認定された個人通報事例
⑴ ピント事件(Pinto case,No. 232/1987)
⑵ スーグリム事件(Soogrim case,No. 362/1989)
⑶ シャルト事件(Shalto case,No. 447/1991)
⑷ シーラタン事件(Seerattan case,No. 434/1990)
⑸ ネプチューン事件(Neptune case,No. 523/1992)
⑹ ビッカルー事件(Bickaroo case,No. 555/1993)
⑺ ラ・ヴェンデ事件(La Vende case,No. 554/1993)
⑻ エラヒー事件(Elahie case,No. 533/1993)
⑼ スマート事件(Smart case,No. 627/1995)
3 フォローアップ協議
4 おわりに

◆第6章 人権条約の解釈の発展とその陥穽

1 はじめに
2 条約の解釈と人権条約の実施機関
⑴ 条約の解釈学説と準拠法としての条約法条約
⑵ 人権条約の解釈―「発展的解釈」の展開
3 自由権規約委員会の従来の実行
4 自由権規約委員会の最近の実行―生命権および拷問禁止規範の優越性
⑴ ジャッジ対カナダ事件(通報番号829/1988)
⑵ アハニ対カナダ事件(通報番号1051/2002)
5 おわりに

◆第7章 紛争解決機能としての個人通報制度―自由権規約委員会のフォローアップ制度を素材に

1 はじめに
2 積極的に対応した事例―国内法改正を伴ったものを中心に
3 消極的に対応した事例
⑴ 勧告的効力の障壁
⑵ 国内法の障壁
⑶ その他の障壁
4 紛争解決機能としてのフォローアップ制度―誰に対する「満足」か
5 おわりに

◆第Ⅲ部◆ 日本の国内裁判所による解釈実践

◆第8章 日本の裁判所における国際人権規約の解釈適用― 一般的意見と見解の法的地位をめぐって

1 はじめに
2 日本における判例の動向
⑴ 「見解」や「一般的意見」の援用に否定的な判例
⑵ 「見解」や「一般的意見」の援用に肯定的な判例
3 克服すべき課題
4 おわりに―第1 選択議定書の批准に向けて

◆第9章 自国に戻る権利―自由権規約第12 条4 項の解釈をめぐって

1 はじめに
2 崔善愛事件
⑴ 福岡地裁判決(1989〔平成元〕年9 月29 日)
⑵ 福岡高裁判決(1994〔平成6 〕年5 月13 日)
⑶ 最高裁判決(1998〔平成10〕年4 月10 日第二小法廷)
3 個人通報事例の検討とそれに基づく一般的意見
⑴ A. S. v. Canada( 通報番号 68/1980)
⑵ Charles E. Stewart v. Canada( 通報番号538/1993)
⑶ Giosue Canepa v. Canada(通報番号558/1993)
4 おわりに

◆第10章 日本の難民認定手続における現状と課題―難民該当性の立証をめぐって

1 はじめに―問題の所在
2 日本の司法における難民該当性の判断
3 Z事件などの争点
⑴ 立法裁量論批判
⑵ 「迫害」と「十分に理由のある恐怖」の解釈
⑶ 難民認定における立証責任の配分
⑷ 難民認定における立証基準
⑸ 供述の信憑性評価
4 おわりに―提起された問題


索  引

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内容説明

国連人権理事会諮問委員会委員を務め、また、国際法学会、国際人権法学会の代表理事等を歴任した著者の国際人権法研究の成果を、必要な限りアップデートし、加筆修正を加えて纏め上げた論文集。条約実施機関の解釈権能と解釈手法、日本の国内裁判所の解釈実践を意欲的かつ実践的に考究する。

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