【福田徳三著作集 第19巻】 厚生経済研究
日本の経済学の黎明期、「社会厚生のために一身を捧げた一大学者にして一大運動家」であった福田徳三の先駆的業績を新編集により蘇らせた現代版。全巻に通底する「厚生の理論・歴史・政策」は、経済学のまさに学問的源流となった。各巻編集者の【解題】付。第19巻は、「労働条件と生産力の関係」を、労働者と社会の厚生の視点から考察した、ヨーロッパから帰国後の清新な論考群。
<全21巻刊行予定>(概要はこちら →【福田徳三著作集】パンフレット)
◇既刊第7巻
・第1回配本/第10巻 『社会政策と階級闘争』(西沢保・森宜人)
・第2回配本/第17巻 『復興経済の原理及若干問題』(清野幾久子)
・第3回配本/第15巻 『黎明録』(武藤秀太郎)
・第4回配本/第16巻 『暗雲録』(武藤秀太郎)
・第5回配本/第3巻 『国民経済講話(1)』(江夏由樹・大月康弘)
・第6回配本/第4巻 『国民経済講話(2)』(江夏由樹・大月康弘)
・第7回配本/第19巻 『厚生経済研究』(井上琢智)
『厚生経済研究(福田徳三著作集第19巻)』
福田徳三研究会 編
井上琢智 編集
【目 次】
刊行にあたって(西沢 保)
凡 例
『厚生経済研究』に序す
第一篇 研究及び論説
一 アリストテレスの「流通の正義」
小 引 若干の文献
一 開 題
二 マルクスの偉大なる業績
三 アリストテレスに「流通の正義」の論なしとの説
四 ツェラー及びヒルデンブラント説の吟味
五 アリストテレスの正義論と後世の法理哲学ならびに経済価値論
六 アリストテレスの正義論の第一章。正義と不正義の別
七 種々の解釈
八 同上第二章。狭義の正義の本体とその諸性質
九 「配分の正義」と「匡きょう正せいの正義」
十 同上第三章。「配分の正義」
十一 バーネット及びグラント両氏の解説
十二 同上第四章。「匡正の正義」
十三 その評釈
十四 バーネット氏の解
十五 同上第五章。「流通の正義」
十六 ロス氏の解
十七 グラント氏の解
十八 二つの仕事
十九 「任意行為」と「不任意行為」
二十 グラント対バーネット
二十一 「カ・タキシアン」
二十二 マルクスの無造作なる解釈
二十三 マルクスの著しき誤訳
二十四 河上博士らの更に著しき誤訳追加
二 余剰の生産・交換・分配=資本主義社会における共産原則の展開=
一 アリストテレスの「流通の正義」と共産原則
二 費用原則とマルクスの労働価値論
三 生産に先行する分配
四 余剰と生産及び流通
五 資本主義社会における余剰と所得
六 価格と所得二つの流れ
七 発展する資本主義社会における貨幣所得の流れ
八 共産原則の展開
九 マルクスの解いた二つの難問
三 失業の必然・不必然と失業対策の可能・不可能
一 社会三大基礎権
二 労働権の乞索(こっさく)原理
三 封建社会からのインベントリー
四 正統学派と自然均衡
五 雇用社会と失業の発生
六 資本的企業の寄生虫性
七 イギリスの莫大ばく(ばくだい)なる失業と景気循環相関論
八 産業の振興と産業予備軍
九 利潤期待場裡(じょうり)における競争
十 錯綜(さくそう)せる失業原因論
十一 所得の原則的統制
付 記 浜口内閣の緊縮政策と失業及び金輸解禁
追 記 井上蔵相の失業論
四 経済生活と経済政策の循環性=明治元年より大正一四年に至る外国との関係における日本の発展に現れたる=
一 現代経済生活の根本事実としての循環性―現実生活の要求する経済理論の改造
二 明治元年以降における日本の経済的発展の特殊的性質
三 二個の根本的誤謬
四 日本経済生活の特徴的循環性
五 日本における循環運動の概観
六 日本経済政策の発展を画する各時期
第一期 明治元年より一二年に至る
前期 明治元年明治七年
後期 明治七年明治一二年
第二期 明治一三年より二三年三月に至る
第三期 明治二三年三月より二九年に至る
第四期 明治三〇年より三九年に至る
第五期 明治四〇年より大正三年に至る
第六期 大正四年より一四年に至る
七 帰 結
第二篇 評論及び批判
一 厚生原理としての流通の正義
二 産業の合理化と資本主義の前途
三 経済機構の変化と生産力ならびに人口の問題=一九二五年モスクワにおける講演と討論=
(一)発 端
(二)ケインズ氏の講演
(三)右講演に対する批評経済機構の変化
(四)私の講演
(五)「生産力の問題」講演要旨
(六)実際の事実
(七)右に対する批評
(八)日本の人口問題と侵略主義
(九)私の答弁
(十)社会政策より見たる移民問題
(十一)日本における生産力の行詰り
(十二)日本の経済機構の変化と革命の問題
四 明治財界変動史の一節
五 国際信義の立場より見たる東京市仏貨債問題
六 日銀の動脈硬化に関する論戦
七 笛吹かざるに踊る
八 惨敗せる製糸工女争議
九 労働法の進出とその歪み=工場法改正案と労働者災害扶助法案とについて=
十 洞窟の内と外
十一 文明史家としての田口鼎軒(ていけん)先生=『鼎軒田口卯吉全集』第二巻「文明史及社会論」解説=
十一 付録 田口全集の刊行に際して
十二 穂積(ほづみ)、宮崎両博士遺著の新刊
第三篇 講 演………501
マルキシズム概論(唯物史観と労働価値説の略吟味)
一 序言 若干の参考書
二 社会主義より共産主義へ
三 社会主義と共産主義との合成としての唯物史観と唯物弁証法
四 階級闘争の理論
五 階級闘争の始期についての吟味
六 社会制度の変遷―ゲンス共産制 婚姻制度 私有財産制度
七 人類社会発展行程中における階級闘争の運命
八 自由の世界と必然の世界
九 プロレタリア独裁の意味と国際共産運動
十 唯物史観の史的再吟味
十一 マルクス労働価値説の由来
十二 客観主義の価格論と主観主義の価格論
十三 ジョン・ロックの労働価値論
十四 当為としての価値論
十五 社会的必要労働と等価形態
十六 指導原理としての労働価値論
十七 均衡原理としての労働価値論
十八 労働の売買と労働力の売買
解 題〔井上琢智〕
年 譜
人名・団体名索引(巻末)
書誌索引(巻末)
挿入写真版
(1) ブレンターノ先生と著者[福田]夫妻(一九二五年七月撮影)
(2) ケインズと福田徳三(『著作集』での追加写真)
(3) プラトンとアリストテレス(ラファエロ筆 ローマ法王宮殿内の壁画の一部)
(4) 『ニコマホース倫理学』「正義論」の複写(ベルリン学士院版 ベッカー校勘本一一二九一一三三頁)
(5) トマソ・ダクィノ〔トマス・アクィナス〕銅像(イタリア、ナポリ大学校庭における)
(6) 『経済表』と易(えき)の八卦(はっけ)図(ランゲ『パンと穀物とについて』一七七四年刊より)
福田徳三研究会 編
井上琢智 編集
【目 次】
刊行にあたって(西沢 保)
凡 例
『厚生経済研究』に序す
第一篇 研究及び論説
一 アリストテレスの「流通の正義」
小 引 若干の文献
一 開 題
二 マルクスの偉大なる業績
三 アリストテレスに「流通の正義」の論なしとの説
四 ツェラー及びヒルデンブラント説の吟味
五 アリストテレスの正義論と後世の法理哲学ならびに経済価値論
六 アリストテレスの正義論の第一章。正義と不正義の別
七 種々の解釈
八 同上第二章。狭義の正義の本体とその諸性質
九 「配分の正義」と「匡きょう正せいの正義」
十 同上第三章。「配分の正義」
十一 バーネット及びグラント両氏の解説
十二 同上第四章。「匡正の正義」
十三 その評釈
十四 バーネット氏の解
十五 同上第五章。「流通の正義」
十六 ロス氏の解
十七 グラント氏の解
十八 二つの仕事
十九 「任意行為」と「不任意行為」
二十 グラント対バーネット
二十一 「カ・タキシアン」
二十二 マルクスの無造作なる解釈
二十三 マルクスの著しき誤訳
二十四 河上博士らの更に著しき誤訳追加
二 余剰の生産・交換・分配=資本主義社会における共産原則の展開=
一 アリストテレスの「流通の正義」と共産原則
二 費用原則とマルクスの労働価値論
三 生産に先行する分配
四 余剰と生産及び流通
五 資本主義社会における余剰と所得
六 価格と所得二つの流れ
七 発展する資本主義社会における貨幣所得の流れ
八 共産原則の展開
九 マルクスの解いた二つの難問
三 失業の必然・不必然と失業対策の可能・不可能
一 社会三大基礎権
二 労働権の乞索(こっさく)原理
三 封建社会からのインベントリー
四 正統学派と自然均衡
五 雇用社会と失業の発生
六 資本的企業の寄生虫性
七 イギリスの莫大ばく(ばくだい)なる失業と景気循環相関論
八 産業の振興と産業予備軍
九 利潤期待場裡(じょうり)における競争
十 錯綜(さくそう)せる失業原因論
十一 所得の原則的統制
付 記 浜口内閣の緊縮政策と失業及び金輸解禁
追 記 井上蔵相の失業論
四 経済生活と経済政策の循環性=明治元年より大正一四年に至る外国との関係における日本の発展に現れたる=
一 現代経済生活の根本事実としての循環性―現実生活の要求する経済理論の改造
二 明治元年以降における日本の経済的発展の特殊的性質
三 二個の根本的誤謬
四 日本経済生活の特徴的循環性
五 日本における循環運動の概観
六 日本経済政策の発展を画する各時期
第一期 明治元年より一二年に至る
前期 明治元年明治七年
後期 明治七年明治一二年
第二期 明治一三年より二三年三月に至る
第三期 明治二三年三月より二九年に至る
第四期 明治三〇年より三九年に至る
第五期 明治四〇年より大正三年に至る
第六期 大正四年より一四年に至る
七 帰 結
第二篇 評論及び批判
一 厚生原理としての流通の正義
二 産業の合理化と資本主義の前途
三 経済機構の変化と生産力ならびに人口の問題=一九二五年モスクワにおける講演と討論=
(一)発 端
(二)ケインズ氏の講演
(三)右講演に対する批評経済機構の変化
(四)私の講演
(五)「生産力の問題」講演要旨
(六)実際の事実
(七)右に対する批評
(八)日本の人口問題と侵略主義
(九)私の答弁
(十)社会政策より見たる移民問題
(十一)日本における生産力の行詰り
(十二)日本の経済機構の変化と革命の問題
四 明治財界変動史の一節
五 国際信義の立場より見たる東京市仏貨債問題
六 日銀の動脈硬化に関する論戦
七 笛吹かざるに踊る
八 惨敗せる製糸工女争議
九 労働法の進出とその歪み=工場法改正案と労働者災害扶助法案とについて=
十 洞窟の内と外
十一 文明史家としての田口鼎軒(ていけん)先生=『鼎軒田口卯吉全集』第二巻「文明史及社会論」解説=
十一 付録 田口全集の刊行に際して
十二 穂積(ほづみ)、宮崎両博士遺著の新刊
第三篇 講 演………501
マルキシズム概論(唯物史観と労働価値説の略吟味)
一 序言 若干の参考書
二 社会主義より共産主義へ
三 社会主義と共産主義との合成としての唯物史観と唯物弁証法
四 階級闘争の理論
五 階級闘争の始期についての吟味
六 社会制度の変遷―ゲンス共産制 婚姻制度 私有財産制度
七 人類社会発展行程中における階級闘争の運命
八 自由の世界と必然の世界
九 プロレタリア独裁の意味と国際共産運動
十 唯物史観の史的再吟味
十一 マルクス労働価値説の由来
十二 客観主義の価格論と主観主義の価格論
十三 ジョン・ロックの労働価値論
十四 当為としての価値論
十五 社会的必要労働と等価形態
十六 指導原理としての労働価値論
十七 均衡原理としての労働価値論
十八 労働の売買と労働力の売買
解 題〔井上琢智〕
年 譜
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書誌索引(巻末)
挿入写真版
(1) ブレンターノ先生と著者[福田]夫妻(一九二五年七月撮影)
(2) ケインズと福田徳三(『著作集』での追加写真)
(3) プラトンとアリストテレス(ラファエロ筆 ローマ法王宮殿内の壁画の一部)
(4) 『ニコマホース倫理学』「正義論」の複写(ベルリン学士院版 ベッカー校勘本一一二九一一三三頁)
(5) トマソ・ダクィノ〔トマス・アクィナス〕銅像(イタリア、ナポリ大学校庭における)
(6) 『経済表』と易(えき)の八卦(はっけ)図(ランゲ『パンと穀物とについて』一七七四年刊より)
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