オープンスカイ協定と航空自由化

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航空の歴史から、航空協定、二国間航空協定、自由化への変革の変遷と機能等、近未来の航空の姿を占う

著者 柴田 伊冊
ジャンル 法律  > 国際法/国際関係/国際私法  > 海法/空法
法律  > 国際法/国際関係/国際私法
シリーズ 一般  > 信山社新書
出版年月日 2017/07/01
ISBN 9784797260250
判型・ページ数 新書・176ページ
定価 1,078円(税込)
在庫 在庫あり

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実務から学習まで、関係者必読の書

著者が長く勤務してきた、成田国際空港での実務を踏まえた貴重な書。LCCを含む多様な航空会社が競う空。自由化と公正な競争の果てに、世界の空はどこへ向かうのか。国際空港の現場からみた航空の現状と未来。航空の歴史から、航空協定、二国間航空協定、自由化への変革の変遷と機能、米国、EU、アジア・太平洋地域等々、近未来の航空の姿を占う。




★著者紹介★

柴田伊冊(しばた いさく)

 1957年生まれ。1993年明治大学大学院法学研究科修了(修士),2003年千葉大学大学院社会文化科学研究科修了(学術博士)。1981年から成田国際空港㈱勤務,企画(国際係),保安(航空機事故担当),運用(運用管理)を経て,2015年に退職(以降,成田国際空港㈱ 嘱託)。
 この間,日本大学比較法研究所研究員,中央学院大学社会システム研究所客員研究員,東京成徳大学人文学部非常勤講師を兼職。現在,日本空法学会会員,韓国航空宇宙法学会会員,日本宇宙航空医療環境学会会員,航空運航システム研究会理事。

〔主著〕 
「空港政策の新展開─ 空港民営化に関する一考察」藤田勝利・工藤聡一編『航空宇宙法の新展開』(共著,八千代出版,2005年),“Japanese-Style Consensus” (米国法曹協会,Chicago USA 2015), De-Paul University,“Airfield Management of High Density in Metropolitan Area” (Chicago USA 2013), Southern Methodist University, Japanese Laws Related to Airport Development and the Need to Revise Them” (Dallas USA), Korean Association of Air and Space Law,“Evolution of Air Policy in Japan” (Seoul 1999) Korean Association of Air and Space law, “Airport Development in the Metropolitan Area” (Seoul Korea 2002),「日本の災害対応の実効性に関する一考察 ― 大規模空港の航空機事故対応から検証する」『社会安全学研究』5 号(2015年)など。
 『オープンスカイ協定と航空自由化』(信山社新書)

  柴田伊冊 著


【目  次】

◆ はじめに─歴史を振り返ることから始まる

 なぜ航空なのか
 ここまでの航空の枠組み
 二国間航空協定による「枠組み」の意味
 自由化の行方─現在から航空の変遷を顧みる
 その後に現れた様相とは?─今日のあり様

◆ 第一章 航空と航空協定の生成─我々はどこにいるのか

 黎明期の航空─歴史を顧みる
 戦間期の航空─航空機が発達する
 戦後の構築─航空協定の活用と米英の時代(誰が枠組みを作ったのか)
 オープンスカイによる揺らぎ─米国の主導によって自由化へ
 転機の一九九四年(ICAOフォーラム)─世界は自由化推進をどのように考えたか

◆ 第二章 二国間航空協定─その内容を概観する

 1 二国間航空協定の機能
  バーミューダ航空協定─二国間航空協定の基本形
  |バーミューダⅠ航空協定|─合意に達する
  規制と自由の狭間─バーミューダⅠ航空協定を巡る課題
  米国と英国との折衷─バーミューダⅠ航空協定の成立
  より明確に、より制限的に─揺れるバーミューダⅠ航空協定
  破棄そして自由化へ─崩壊するバーミューダⅠ航空協定
  |バーミューダⅡ航空協定の誕生|─規制・つかの間の勝利
  バーミューダⅡ航空協定以降─再び自由化へ
  便利な道具─論争のテーブルとしての二国間協定(総括)
  五つの空の自由─二国間航空協定時代の空の自由の形態
  米国主導の自由化─オープンスカイ協定の登場
  二国間航空協定による自由化の果て─オープンスカイ協定の構成
  オープンスカイ協定の世界での位置付け
 2 IATAと航空協定(国際航空運送協会)─どのように変わるのか
 3 ICAO(国際民間航空機関)と航空協定─安全の指導者の今後

◆ 第三章 航空協定の変革要因

 国益の変遷
 自由化と航空協定─なぜ、自由化が国益にがるのか
 グローバル化と航空協定─世界規模で見てみよう

◆ 第四章 多国間航空協定の機能

 多国間航空協定とは何か─ICAOが描く枠組み
 自由化以降:二〇一三年ICAO会議の結論から─ICAOが描く航空
 多国間航空協定の原型(ICAO)
 南米から─多国間航空協定の効用の実際
 太平洋地域から─多国間航空協定の効用の実際
 APEC多国間航空協定から─多国間航空協定の効用の実際
 中南米から─多国間航空協定の効用の実際
 総括─多国間航空協定の効用の実際
 多国間航空協定とは何か─ICAOから

◆ 第五章 米国─その後の航空大国

 戦後の体制から─硬直的な幼稚産業から出発した
 規制緩和─国内から規制が消えた
 過剰競争、倒産、寡占化の進行─敗者と勝者
 参入障壁─既存からの継続と革新の間
 国際線の自由化へ─オープンスカイの評価
 国際航空政策宣言(一九九五年)の位置─オープンスカイの評価
 今後へ─オープンスカイの評価
 コードシェア(code-sharing)の普及─カボタージュ留保条項の形骸化
 アライアンス(alliance)の普及─国籍条項の形骸化

◆ 第六章 EUのその後

 ヨーロッパの戦後の体制
 EUの生き方─統合と航空
 国籍と自由化─多数の国々と自由化の関係は?
 訴訟─誰が航空交渉の当事者なのか
 ヨーロッパの自由─彼らの自由
 LCCの覇権─ライアンエアー
 空港と航空の位置

◆ 第七章 アジア・太平洋地域のその後

 戦後の体制
 韓国の再興
 中国の台頭─航空大国の可能性
 LCCの覇権─伸長するLCC、漸進的な日本
 航空と空港の位置

◆ 第八章 近未来の航空の姿を占う

 深化する航空輸送と航空協定─その後
 おわりに


参考文献・資料
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