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イギリス憲法

イギリス憲法

イギリス憲法の現在とその歴史-自由を至上の価値とし、歴史の重みと司法中心にした憲法の構築、多元的な社会構造

著者 戒能 通厚
ジャンル 法律 > 司法/裁判制度/弁護士論
法律 > 法制史
法律 > 外国法/比較法
法律 > 憲法
シリーズ 法律・政治 > 法律学の森
出版年月日 2017/07/01
ISBN 9784797223941
判型・ページ数 A5変・532ページ
定価 本体8,000円+税
在庫 在庫あり
 

目次

 『イギリス憲法』

  戒能通厚(名古屋大学名誉教授・早稲田大学名誉教授) 著


【目  次】

はしがき


◇第Ⅰ編 現代イギリス憲法◇

 1 はじめに
 2 イギリス,イギリス憲法,ウェストミンスター・モデル
  2.1 概説、2.2 マグナ・カルタの「再生」
 3 コモン・ローの救済システム
  3.1 はじめに、3.2 ダイシー理論と執行権の概念、3.3 フランクス・レポート以降、3.4 憲法的習律と憲法理論の対抗
 4 ブレアの時代
  4.1 ブレアの「憲法観」、4.2 ブレアの憲法改革
 5 憲法と多元的社会との連鎖そして「シティズンシップ」
 6 スカーマン卿の予言
  6.1 コモン・ローの限界とその克服の模索、6.2 福祉国家の解体とそれへの対抗
 7 「市民権」
  7.1 市民権と福祉国家、7.2 国家の撤退と行政組織、7.3 司法の独立とブレア、7.4 司法の「積極化」と司法の独立
 8 EUとの「協調」
  8.1 EU法と究極の主権論、8.2 社会権とEU法、8.3 「社会的ヨーロッパ」とEU基本憲章、8.4 EUとイギリスの地方政府・自治のモデル、8.5 三つの円とイギリス、8.6 EU脱退の可否を問うレファレンダム、8.7 最高裁判決の結論と法案提出、8.8 白書の発表と「大廃止法案」

 裁判所構成図

 判例の引用法 neutral citation


◇第Ⅱ編 イギリス憲法史◇

◆ 第1章 憲法思想の諸潮流と理論
 1 「変化する憲法論」の史的文脈
 2 「機能主義法学」の史的文脈
 3 「法と世論」の関係論
 4 「政治的憲法」論の展開
 5 「イギリス」憲法論と「帝国」
  5.1 帝国と憲法、5.2 「支配の代償」と帝国のイデオロギー
 6 帝国の崩壊と自由論
  6.1 新自由主義の台頭、6.2 労働党と社会主義、6.3 イギリス没落の要因論
 7 ヒューマニズム歴史観と「機能主義様式の公法学」

◆ 第2章 「原型」としてのイギリス憲法と「階級論」

 1 憲法と「法の支配」論
  1.1 裁判官と行政権、1.2 トムソンと階級論
 2 トーマス・ペインという存在
 3 階級文化と共和主義・立憲主義
 4 トムソンの「法の支配」論とブラックストーン
 5 ブラックストーン理論の位相
 6 ブラックストーンの「絶対権」論

◆ 第3章 憲法史における連続と断絶

 1 「コモン・ロー連続説」の歴史的基盤
 2 古来の国制論から統治する議会へ
 3 いわゆる「修正・批判」学派の歴史観の生成
 4 「修正・批判」学派への応答
 5 市民革命前夜

◆ 第4章 市民革命論の再定位

 1 比較経済史学派の問題意識の重要性
 2 「ブルジョワ革命論」とその「再生」
 3 革命の終焉からもうひとつの「革命」へ

◆ 第5章 名誉革命と名誉革命体制の再定位

 1 名誉革命前夜の状態
 2 名誉革命の「プロセス的構造」
 3 ハイポリティクスの「制度化」
 4 「法の沈黙」
 5 封建制の「特殊構造」と民兵問題
 6 名誉革命への「軍事的」文脈
 7 名誉革命への「帝国」的文脈
 8 名誉革命の「宗教的」文脈

◆ 第6章 名誉革命の法構造

 1 Revolution Settlement
 2 「権利章典」の歴史的性格
 3 「王位継承法」と裁判官

◆ 第7章 近代憲法史と土地所有権法の連鎖

 1 「政治的信託」論
 2 統治の解体論と「フォーク・ロー」
 3 共同体と「行政」の関係の問題性格
 4 都市の「自治」とコモンズ
 5 入会地と緑地─公衆への開放
 6 「歴史概念」としてのコモンズ
 7 コモナー理論
 8 共同の象徴としての共同権・入会権
 9 フォレストの「開放」
 10 フォレスト法による「逆転」の展
 11 労働者住宅問題との接合
 12 湖水地方をめぐる攻防
 13 ナショナル・トラストの誕生

◆ 第8章 イギリス近代と多元的社会の法構造

 1 イギリスの奴隷制
  1.1 「奴隷船」、1.2 ジャマイカ事件、1.3 サマセット事件
 2 雇用契約法の歴史的分析と「労働契約論争」
 3 救貧法とヴォランタリズム
  3.1 小経営の「終焉」と救貧法、3.2 「定住法」と「自由なる」賃労働者=「産業予備軍」の形成、3.3 友愛協会
 4 アソシエーション
  4.1 マンチェスターとロンドン、4.2 租税と統治の構造、4.3 アソシエーションをめぐる論争的状況、4.4 南海泡沫事件、4.5 株式会社生成史
 5 信託と統治構造論の問題性格
 6 信託の社会的機能
  6.1 イングランド信託法の特色
 7 信託と国家

◆ 終章 車輪は一回転して


◇ 補論 市民革命論は「消滅」したのか─憲法史研究の方法によせて─

 1 はじめに
 2 法の歴史理論と市民法論の交錯
 3 市民革命論の再定位
 4 おわりに


和文・事項索引
欧文・事項索引
判例索引

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内容説明

今、話題のイギリスに関する、本格的研究書が待望の登場!

レファレンダムによるEU脱退、その後の社会的混乱。「準拠モデル」を持たず自らの道を探索するイギリスの憲法とはなにか。なぜ私たちは惹かれるのか。それはおそらく、自由を至上の価値とし、歴史の重みと司法中心にした憲法の構築、多元的な社会構造の深部にある、民衆の力に、あこがれにも似た希望を見出そうとするからではないだろうか。議会主義への希望を込めた、挑戦的力作。学生から、実務家、ジャーナリストまで、必読の書。

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