目次
『憲法理論とその展開―浦部法穂先生古稀記念』
門田 孝・井上典之 編
【目 次】
はしがき〔門田 孝・井上典之〕
◆ 第1部 総 論 ◆
1 機構としての国家――R・ヘルツォークとP・ペルンターラの国家観〔赤坂正浩〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 社 会
Ⅲ 国 家
Ⅳ おわりに
2 事後法禁止の原則をめぐる憲法上の一考察――遡及的効果を持つ法内容の変更と法治国家原理・基本権〔井上典之〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 非刑罰法規の領域での事後的不利益変更
Ⅲ ドイツにおける非刑罰法規の遡及立法と法治国家原理
Ⅳ ま と め
3 政治文化としての立憲主義――J・ウォルドロンの憲法理論に関する一考察〔愛敬浩二〕
Ⅰ 盟友か,論敵か――ウォルドロンとサイドマン
Ⅱ 憲法理論の固有性と相対性
Ⅲ サイドマンの「憲法不服従論」とウォルドロンの批判
Ⅳ ウォルドロンの違憲審査制批判の特徴と問題意識
Ⅴ 「政治文化としての立憲主義」と憲法制度・憲法運用
Ⅵ 結びに代えて
4 プロイセン対ライヒ事件をめぐるドイツ憲法理論――英語圏のダイゼンハウスの道案内で〔池端忠司〕
Ⅰ はじめに――本稿の目的と射程
Ⅱ イントロダクション
Ⅲ シュミットの立場(法廷内の弁論)
Ⅳ ケルゼンの立場(リベラルな合法主義)
Ⅴ ヘラーの立場(民主制の展望)
Ⅵ おわりに
5 トランスナショナル憲法の可能性〔西土彰一郎〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 日本における議論
Ⅲ トランスナショナル憲法の可能性
Ⅳ 「民間憲法」論に対する批判的見解
Ⅴ 強行的トランスナショナル法としての憲法
Ⅵ 結 論
◆ 第2部 制 度 ◆
6 日本における特区制度の法的分析〔⻆松生史〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 特区の諸類型――課税の特例と規制の特例
Ⅲ 特区制度の法的特殊性
Ⅳ 特区制度を正当化する諸理念とそれらの緊張関係・矛盾
7 合理的期間論の可能性〔淺野博宣〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 合理的期間論の誕生と展開
Ⅲ なぜ合理的期間か
Ⅳ 合理的期間論の現在と未来
Ⅴ おわりに
8 「政党の憲法編入」論について――自民党『新憲法草案』・『日本国憲法改正草案』を素材に〔上脇博之〕
Ⅰ はじめに――分析視角
Ⅱ 「政党」条項と選挙制度
Ⅲ 自民党の統治機構「改正」案と「政党の憲法編入」の意味
Ⅳ 自民党『日本国憲法改正草案』における基本的人権と「政党」条項の意味
Ⅴ おわりに
9 法の支配・立憲主義・違憲立法審査制――いわゆる抽象的審査制と付随的審査制との比較において〔井田洋子〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 違憲審査制
Ⅲ フランス型違憲審査制度の展開
Ⅳ 日本への示唆と日本の違憲審査制における今後の展望
Ⅴ 結びにかえて
10 自然災害と国家緊急権〔山崎栄一〕
Ⅰ 序 論
Ⅱ 国家緊急権概念の多義性
Ⅲ 自然災害の特徴
Ⅳ 自然災害における非常手段の検討
Ⅴ 日本における緊急事態法制の現状と評価
Ⅵ 自然災害における国家緊急権に対する見解
Ⅶ 自然災害における国家緊急権容認に係る懸念事項
Ⅷ 自然災害と事態想定
Ⅸ 究極の事態の想定
Ⅹ 超法規的措置
Ⅺ 東日本大震災の評価
Ⅻ むすび――今後の議論の方向性
11 「憲法の守護者」としての参議院〔田中祥貴〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 政治改革と参議院問題
Ⅲ 参議院の位置づけ
Ⅳ 「憲法の守護者」としての参議院
Ⅴ 参議院の権限
Ⅵ 参議院の構成
Ⅶ 参議院議員の選出方法
Ⅷ 結びにかえて
◆ 第3部 人 権 ◆
12 人権制約法理としての「浦部三原則」〔棟居快行〕
Ⅰ 「浦部三原則」とその時代
Ⅱ 一元的内在制約説の再定位と「浦部三原則」
Ⅲ 審査基準論と「浦部三原則」
Ⅳ 立法事実の挙証責任としての「浦部審査基準論」――付論
Ⅴ むすびに代えて――狭すぎた「余白」
13 裁判所による憲法解釈の「視点」に関する一考察――2013年婚外子法定相続分規定違憲決定を契機として〔門田 孝〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 法における「内在的視点」と「外在的視点」
Ⅲ 婚外子相続分規定2013年違憲決定における「論証」の性格と問題点
Ⅳ 憲法解釈に際して裁判所に求められる「視点」とは――むすびに代えて
14 ドイツにおける精神病患者の強制治療と基本権保障〔宮地 基〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 刑法上の保安拘禁と州法による執行規定
Ⅲ 2011年3月23日の連邦憲法裁判所第二法廷決定
Ⅳ 他の法律による強制治療への波及
Ⅴ 2013年の民法および家事非訟事件手続法改正
Ⅵ 各州の強制入院に関わる法律の改正
Ⅶ おわりに
15 現代アメリカ平等保護法理の一断面――差別的効果法理(間接差別禁止法理)を中心に〔植木 淳〕
Ⅰ はじめに――アメリカ平等保護法理の概観
Ⅱ 現代のアメリカ平等保護判例――Ricci判決を中心に
Ⅲ 平等保護理論の現段階――差別的効果法理を中心に
Ⅳ おわりに――日本国憲法14条「平等原則」との関係で
16 人権の基底的原理としての「個人の尊重」についての一考察――夫婦別姓事件合憲判決を素材に〔春名麻季〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 比較のためのドイツにおける婚氏制度の変遷
Ⅲ 日本の最高裁大法廷判決とその問題
Ⅳ まとめ――比較的視点からの問題提起
17 19条に残るもの〔山口 智〕
Ⅰ 君が代関係訴訟の概観
Ⅱ 内心と行為
Ⅲ 内心から行為へ
Ⅳ 「思想及び良心」の意味
Ⅴ 義務の個別免除か全面違憲か
Ⅵ 私人間判例が示唆するもの
Ⅶ 19条の回避?
Ⅷ 何が残るのか
18 子の育成及び教育にかかる費用と憲法原理〔浮田 徹〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 教育を受ける権利とその射程
Ⅲ 義務教育の無償性について
Ⅳ 親の監護・教育の権利義務と費用の負担
Ⅴ 子どものための権利としての教育を受ける権利
Ⅵ まとめにかえて
19 放送の自由のために――番組編集準則の規範的性質についての覚書〔渋谷秀樹〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 放送に対する規制の根拠
Ⅲ 放送法の規範的性質
Ⅳ 放送法の番組編集準則と公職選挙法
Ⅴ むすびにかえて――残された課題
浦部法穂先生ご略歴/主要業績(巻末)
門田 孝・井上典之 編
【目 次】
はしがき〔門田 孝・井上典之〕
◆ 第1部 総 論 ◆
1 機構としての国家――R・ヘルツォークとP・ペルンターラの国家観〔赤坂正浩〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 社 会
Ⅲ 国 家
Ⅳ おわりに
2 事後法禁止の原則をめぐる憲法上の一考察――遡及的効果を持つ法内容の変更と法治国家原理・基本権〔井上典之〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 非刑罰法規の領域での事後的不利益変更
Ⅲ ドイツにおける非刑罰法規の遡及立法と法治国家原理
Ⅳ ま と め
3 政治文化としての立憲主義――J・ウォルドロンの憲法理論に関する一考察〔愛敬浩二〕
Ⅰ 盟友か,論敵か――ウォルドロンとサイドマン
Ⅱ 憲法理論の固有性と相対性
Ⅲ サイドマンの「憲法不服従論」とウォルドロンの批判
Ⅳ ウォルドロンの違憲審査制批判の特徴と問題意識
Ⅴ 「政治文化としての立憲主義」と憲法制度・憲法運用
Ⅵ 結びに代えて
4 プロイセン対ライヒ事件をめぐるドイツ憲法理論――英語圏のダイゼンハウスの道案内で〔池端忠司〕
Ⅰ はじめに――本稿の目的と射程
Ⅱ イントロダクション
Ⅲ シュミットの立場(法廷内の弁論)
Ⅳ ケルゼンの立場(リベラルな合法主義)
Ⅴ ヘラーの立場(民主制の展望)
Ⅵ おわりに
5 トランスナショナル憲法の可能性〔西土彰一郎〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 日本における議論
Ⅲ トランスナショナル憲法の可能性
Ⅳ 「民間憲法」論に対する批判的見解
Ⅴ 強行的トランスナショナル法としての憲法
Ⅵ 結 論
◆ 第2部 制 度 ◆
6 日本における特区制度の法的分析〔⻆松生史〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 特区の諸類型――課税の特例と規制の特例
Ⅲ 特区制度の法的特殊性
Ⅳ 特区制度を正当化する諸理念とそれらの緊張関係・矛盾
7 合理的期間論の可能性〔淺野博宣〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 合理的期間論の誕生と展開
Ⅲ なぜ合理的期間か
Ⅳ 合理的期間論の現在と未来
Ⅴ おわりに
8 「政党の憲法編入」論について――自民党『新憲法草案』・『日本国憲法改正草案』を素材に〔上脇博之〕
Ⅰ はじめに――分析視角
Ⅱ 「政党」条項と選挙制度
Ⅲ 自民党の統治機構「改正」案と「政党の憲法編入」の意味
Ⅳ 自民党『日本国憲法改正草案』における基本的人権と「政党」条項の意味
Ⅴ おわりに
9 法の支配・立憲主義・違憲立法審査制――いわゆる抽象的審査制と付随的審査制との比較において〔井田洋子〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 違憲審査制
Ⅲ フランス型違憲審査制度の展開
Ⅳ 日本への示唆と日本の違憲審査制における今後の展望
Ⅴ 結びにかえて
10 自然災害と国家緊急権〔山崎栄一〕
Ⅰ 序 論
Ⅱ 国家緊急権概念の多義性
Ⅲ 自然災害の特徴
Ⅳ 自然災害における非常手段の検討
Ⅴ 日本における緊急事態法制の現状と評価
Ⅵ 自然災害における国家緊急権に対する見解
Ⅶ 自然災害における国家緊急権容認に係る懸念事項
Ⅷ 自然災害と事態想定
Ⅸ 究極の事態の想定
Ⅹ 超法規的措置
Ⅺ 東日本大震災の評価
Ⅻ むすび――今後の議論の方向性
11 「憲法の守護者」としての参議院〔田中祥貴〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 政治改革と参議院問題
Ⅲ 参議院の位置づけ
Ⅳ 「憲法の守護者」としての参議院
Ⅴ 参議院の権限
Ⅵ 参議院の構成
Ⅶ 参議院議員の選出方法
Ⅷ 結びにかえて
◆ 第3部 人 権 ◆
12 人権制約法理としての「浦部三原則」〔棟居快行〕
Ⅰ 「浦部三原則」とその時代
Ⅱ 一元的内在制約説の再定位と「浦部三原則」
Ⅲ 審査基準論と「浦部三原則」
Ⅳ 立法事実の挙証責任としての「浦部審査基準論」――付論
Ⅴ むすびに代えて――狭すぎた「余白」
13 裁判所による憲法解釈の「視点」に関する一考察――2013年婚外子法定相続分規定違憲決定を契機として〔門田 孝〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 法における「内在的視点」と「外在的視点」
Ⅲ 婚外子相続分規定2013年違憲決定における「論証」の性格と問題点
Ⅳ 憲法解釈に際して裁判所に求められる「視点」とは――むすびに代えて
14 ドイツにおける精神病患者の強制治療と基本権保障〔宮地 基〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 刑法上の保安拘禁と州法による執行規定
Ⅲ 2011年3月23日の連邦憲法裁判所第二法廷決定
Ⅳ 他の法律による強制治療への波及
Ⅴ 2013年の民法および家事非訟事件手続法改正
Ⅵ 各州の強制入院に関わる法律の改正
Ⅶ おわりに
15 現代アメリカ平等保護法理の一断面――差別的効果法理(間接差別禁止法理)を中心に〔植木 淳〕
Ⅰ はじめに――アメリカ平等保護法理の概観
Ⅱ 現代のアメリカ平等保護判例――Ricci判決を中心に
Ⅲ 平等保護理論の現段階――差別的効果法理を中心に
Ⅳ おわりに――日本国憲法14条「平等原則」との関係で
16 人権の基底的原理としての「個人の尊重」についての一考察――夫婦別姓事件合憲判決を素材に〔春名麻季〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 比較のためのドイツにおける婚氏制度の変遷
Ⅲ 日本の最高裁大法廷判決とその問題
Ⅳ まとめ――比較的視点からの問題提起
17 19条に残るもの〔山口 智〕
Ⅰ 君が代関係訴訟の概観
Ⅱ 内心と行為
Ⅲ 内心から行為へ
Ⅳ 「思想及び良心」の意味
Ⅴ 義務の個別免除か全面違憲か
Ⅵ 私人間判例が示唆するもの
Ⅶ 19条の回避?
Ⅷ 何が残るのか
18 子の育成及び教育にかかる費用と憲法原理〔浮田 徹〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 教育を受ける権利とその射程
Ⅲ 義務教育の無償性について
Ⅳ 親の監護・教育の権利義務と費用の負担
Ⅴ 子どものための権利としての教育を受ける権利
Ⅵ まとめにかえて
19 放送の自由のために――番組編集準則の規範的性質についての覚書〔渋谷秀樹〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 放送に対する規制の根拠
Ⅲ 放送法の規範的性質
Ⅳ 放送法の番組編集準則と公職選挙法
Ⅴ むすびにかえて――残された課題
浦部法穂先生ご略歴/主要業績(巻末)
内容説明
浦部法穂先生(神戸大学名誉教授)の古稀をお祝いするために、第一線の執筆陣が集い、実践的・総合的に憲法学を考察。全体構成を、「総論」、「制度」、「人権」の3部に分け、個人を中心にした現代社会のありようを、広くみつめ、そこへ向かう方向性のもとでの憲法理論の展開を提示した待望の書。
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