目次
辻村みよ子 編集代表
山元一・只野雅人・新井 誠 編集
【目 次】
『講座 政治・社会の変動と憲法――フランス憲法からの展望』発刊にあたって〔辻村みよ子〕
◇第Ⅰ巻 解 題〔山元 一〕
◆第1部 憲法と憲法学◆
◆第1章◆フランス憲法史の現代的意義〔辻村みよ子〕
はじめに――憲法の歴史性と普遍性
Ⅰ フランス憲法学の展開
Ⅱ フランス革命期憲法の「読み直し」――200周年の議論
Ⅲ フランス憲法史と人権論
Ⅳ 日本とのかかわり――結びにかえて
◆第2章◆フランス憲法学と「立憲主義」〔山元 一〕
はじめに
Ⅰ フランス近代立憲主義の特徴
Ⅱ フランスにおける立憲主義の現代的展開
Ⅲ 憲法裁判の活性化と立憲主義
Ⅳ 立憲主義民主主義をめぐる議論の諸相
まとめにかえて
◆第2部 憲法と主権◆
◆第3章◆主権論の展望と課題――主権・執政・自由――〔小島慎司〕
Ⅰ ルソーによる主権とgouvernementの区別とその影響
Ⅱ 統治性論による解釈とその含意
結――gouvernementと自由
◆第4章◆ヨーロッパ統合と「国家主権」――その機能的側面について――〔大藤紀子〕
はじめに
Ⅰ 機能的な法としてのEU法――相対的な主権
Ⅱ EU法と加盟国法の関係
Ⅲ フランス法から見たEU法――主権の絶対性と相対性
おわりに
◆第3部 比較の中のフランス憲法◆
◆第5章◆フランス第5共和制憲法とヨーロッパ統合――憲法第54,55条の起草過程を中心に――〔伊藤洋一〕
はじめに
Ⅰ 政府草案基本構想の成立
Ⅱ 憲法諮問委員会及び国務院における審議
おわりに
◆第6章◆ドイツから見たフランス憲法――ひとつの試論――〔林 知更〕
Ⅰ 独仏関係という主題
Ⅱ フランスという「特殊」
Ⅲ 結びにかえて
◆第7章◆カナダから見たフランス憲法――ケベック州という独自の社会――〔松井茂記〕
はじめに
Ⅰ カナダ憲法とケベック
Ⅱ カナダにおけるケベック州の地位
Ⅲ カナダ憲法とフランス語
Ⅳ 言語権と教育を受ける権利
Ⅴ 国家の宗教的中立性とケベック的諸価値
結びに代えて
◆第4部 フランスの憲法政治◆
◆第8章◆比較憲法と比較政治(史)のはざま――なぜ憲法工学は日仏伊三カ国においてだけ繁茂するのか?――〔中山洋平〕
Ⅰ 日伊における憲法工学の勝利
Ⅱ フランスという例外?:統治制度に対する「固着」形成の歴史分析へ
Ⅲ 中北欧諸国における比例代表制への「固着」の形成
Ⅳ イギリスにおける小選挙区・二大政党制への「固着」の形成
Ⅴ 戦間期の民主制の崩壊と「固着」形成:独墺と日伊の分岐点
Ⅵ 世紀末のフランス:大衆組織化の逸機と議会中心主義
Ⅶ 戦間期:「国家改革」とやり過ごされた危機
Ⅷ 第四共和制の実験の破綻と憲法工学の冒険
おわりに
◆第9章◆第5共和制下の権力分立とフランス政治〔大山礼子〕
Ⅰ フランスは大統領制なのか?――権力分立の視点から考える
Ⅱ 第5共和制における権力分立
Ⅲ ふたたび権力融合へ
おわりに
◆第10章◆二元的執政府と両院制議会――元老院との関係から見た一考察――〔新井 誠〕
はじめに
Ⅰ 二元的執政府と国会両議院の権限関係
Ⅱ 執政府と元老院――その権力関係
Ⅲ 検 討
まとめにかえて――日本における内閣と参議院関係との比較
◆第11章◆代表民主政と選挙制度の展開――統治・代表とその限界――〔只野雅人〕
はじめに――「民主主義の再構築」と選挙制度
Ⅰ 統治と選挙制度
Ⅱ 代表と選挙制度
む す び
◆第12章◆合理化された議院制の展開〔徳永貴志〕
はじめに
Ⅰ 起 源
Ⅱ 運用の変遷
Ⅲ 2008年の憲法改正
Ⅳ 法案審議時間のプログラム化
まとめにかえて
〈第Ⅰ巻〉主要参考文献〔日本語文献/欧文文献〕
内容説明
フランス憲法学・政治学を専攻する執筆者を中心に、ドイツ憲法、カナダ憲法、EU法、比較政治学、民法学等の分野から、第一線の研究者が一堂に集った、待望の【講座】(全2巻)。日本の政治変動や社会変動に、貴重な示唆を与える。本第Ⅰ巻では、主に政治変動を対象として,いわゆる憲法総論〔憲法史,主権,比較憲法〕と憲法政治〔比較政治論,権力分立,執政権,選挙制度,議院制〕を扱う。
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