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行政法の解釈 3

学術選書134

行政法の解釈 3

合理的正義に合致する法解釈を実践★人気シリーズの最新巻★

著者 阿部 泰隆
ジャンル 法律  > 行政法
シリーズ 法律・政治  > 学術選書
出版年月日 2016/07/30
ISBN 9784797267341
判型・ページ数 A5変・328ページ
定価 本体6,800円+税
在庫 在庫あり
 

目次

『行政法の解釈(3)』(学術選書134)

  阿部泰隆(弁護士) 著

【目  次】

はしがき

◆第1章 景観権は私法的(司法的)に形成されるか―国立マンション事件―

 1 はじめに
 2 公法と私法の役割分担
  (1) 法体系における行政法の役割の重要性
  (2) 私法と公法の共存
  (3) 私法=司法による権利形成の限界
  (4) 景観権承認における公法と私法の整理を
  (5) 私法上の環境権の挫折
 3 私法上の景観権は成立しない―私権形成の例としての日照権・眺望権と比較して
  (1) 日照権はある程度まで私法的形成になじむ
  (2) 眺望権と景観権の違い
  (3) 私法上の景観権は成立しない
  (4) 判例も景観権を否定
  (5) 私法上の景観権を根拠づけるのは学説上も無理と認識
  (6) 私法上の景観権を認めた判例も逆転
 4 本判決の私法的構成の難点
  (1) 所有権から派生する景観権を根拠とする本判決
  (2) 自己犠牲から他人に対する私法上の権利が発生するか
  (3) 地区計画条例が間に合わなかったのは景観権の否定ではないか
  (4) 景観権による差止めの私法上の根拠は?
 5 受忍限度論活用の難点
  (1) 受忍限度論的構成では景観利益を適切に考慮できない
  (2) 被害回避の可能性の考慮
  (3) 行政指導違反は,受忍限度の考慮事項外とすべき
 6 市の怠慢と原状回復(撤去)請求の無根拠性
  (1) 撤去請求の要件
  (2) 被告の自業自得論は当たらない
  (3) 国立市側の怠慢が原因
 7 賠償の論点から見た本判決の論理破綻
  (1) 賠償額
  (2) 実は,多数者の景観権を考慮
 8 最後に,諸外国に倣って,市町村に与えられた権限を活用して,景観権の形成は行政法規で
 ■追記1 その後の文献
 ■追記2 高裁逆転判決・私見肯定
 ■追記3 最高裁判決

◆第2章 違憲審査・法解釈における立法者意思の探求方法―平成18年改正薬事法36条の5,6は省令に「対面」販売を授権しているか―

 1 はじめに,法治国家における行政法規に関するの立法者意思の探求の仕方
  (1) 民事法における立法者意思の探求
  (2) 法治国家における行政法規の解釈
  (3) アメリカ連邦最高裁判事スカリアの示唆
  (4) 行政法規における立法者意思の先行事例
  (5) 本稿で取り上げる例
  (6) 附言:訴訟要件の解釈における立法者意思の探求
 2 論  点
 3 薬事法36条の5,6の委任の意味及び範囲―薬剤師不在対策で,インターネット販売禁止を授権する根拠とはならないこと
  (1) 薬事法36条の5の意味
  (2) 薬事法36条の1第1項ないし第3項の「厚生労働省令で定めるところにより」という文言の意味,白紙委任
  (3) 専門技術的な委任?
 4 内閣法制局への説明では「対面」,ネット販売禁止の趣旨は出ていないこと,内閣法制局迂回作戦
  (1) 内閣法制局説明資料では,ネット販売禁止の趣旨はないこと
  (2) 添付資料ではまともな説明にならないこと
  (3) 「対面」,インターネット販売禁止を争点化しないための二枚舌作戦
 5 国会での断片的質疑は委任の根拠とならないこと
  (1) 目的規定における不言及
  (2) 大臣の趣旨説明における「対面」への不言及
  (3) 断片的な国会の議論を根拠とする無茶
  (4) 判例の原則的立場
 6 36条の6第4項の解釈
 7 本章の結論
  (1) 解釈論としてのまとめ
  (2) 日本の運用の課題
 ■追記1 仲野武志論文
 ■追記2 厚労省令の矛盾
 ■追記3 高裁判決
 ■追記4 最高裁判決

◆第3章 教員不正採用を理由とする職権取消しの違法性 ―大分県教育委員会事件―

 1 はじめに
  (1) 本稿の対象
  (2) 前提事実
  (3) 本件へのアプローチの方法
 2 選考基準(裁量基準)からの逸脱は職権取消事由にならないこと
  (1) 点数改ざんは裁量基準違反
  (2) 裁量基準の外部拘束力の承認
  (3) 裁量基準の外部拘束力は,不利益処分への救済を念頭に置くこと
  (4) 裁量基準の外部拘束力は職権取消しの根拠とはならないこと
  (5) 職権取消しと争訟取消しでは利益状況が全く違うこと,裁量基準違反を違法とするのは,被処分者の権利救済のためであること
 3 包括的な身分設定行為の特質
 4 法治行政と信頼保護の調和,職権取消しの限界からみた,採用取消しの違法
  (1) はじめに
  (2) 職権取消しの限界,違法行政と信頼保護の利益の調整
  (3) 被告の引用する文献への反論
  (4) まとめ
 5 附  言 かさ上げ違法の立証責任
 6 分限免職制度の潜脱,脱法行為
 7 結  論
 8 大分地裁平成27年2月23日判決(平成21年(行ウ)第3 号教員採用決定取消処分取消請求事件,平成23年(行ウ)第5号国家賠償請求事件,労判1114号12頁)
  (1) 本件採用決定の違法性について
  (2) 本件取消処分の違法性について
  (3) 国家賠償請求について
  (4) コメント
 9 大分地裁平成28年1月14日判決(平成21年(行ウ)第4号教員採用決定取消処分取消等請求事件)
  (1) 判  決
  (2) コメント

◆第4章 行政指導の実効性担保策としての加重処分の違法性―ワンコインタクシー事件―

 1 はじめに
 2 前提事実と当時の法令
  (1) 前提事実と処分当時の道路運送関係法令
  (2) 行政裁量と行政指導を制限する法制度
 3 法治国家の観点からする法解釈
  (1) タクシーの供給過剰問題への加重処分を背景とする行政指導による対応は独禁法違反の脱法行為
  (2) 減車拒否・増車と,法令軽視・労働条件の悪化や輸送の安全性の低下とは無関係,他事考慮の裁量濫用
  (3) 行政指導不服従による処分加重の違法
  (4) 現行法での対処可能性
 4 まとめ
 ■追記1 監査・法執行の裁量濫用
 ■追記2 国家賠償訴訟
 5 大阪地裁平成24年2月3日判決の要点とコメント
  (1) 取消訴訟
  (2) 国家賠償訴訟
  (3) コメント
 6 上 級 審
  (1) 大阪高裁
  (2) 最 高 裁
 7 東京地裁判決の裁量論批判
  (1) 判  旨
  (2) 批  判
 8 タクシー特措法の改正

◆第5章 神奈川県臨時特例企業税条例の解釈

 第1節 高裁段階の意見書
 1 はじめに
 2 地方分権社会では一律規制の例外が存在すること
  (1) 地方の条例制定権の拡大
  (2) 地方税法は憲法の課税自主権に制約されること
  (3) 本件は法定外税と法人事業税の抵触の問題であること
  (4) 地方自治法の改正,国と地方の役割分担の原則
  (5) 法律と条例の関係に関する判例の進展
  (6) ま と め
 3 神奈川県臨時特例企業税独自の存在意義
  (1) 企業税は当期利益(繰越欠損金を限度)に対する課税
  (2) 条例に独自の意義があること
  (3) 矛盾抵触していないこと
  (4) 企業税は,法人事業税の目的効果を大きく妨げないこと
 4 法人事業税の繰越欠損金控除制度は全国一律が不可欠ではなく,法人課税の根幹に関わるものではないこと
  (1) 繰越欠損金7年間控除の法人事業税システムは全国一律が不可欠ではないこと
  (2) 7年間の繰越欠損金控除は,本質的な要件ではないこと
 5 結  論
 第2節 東京高裁判決
 第3節 最高裁判決批判
 1 憲法無視の制定法準拠主義
 2 コメント:条例制定権の工夫は死んだ
 3 附言:原告以外にもなぜ還付加算金まで付けて10年分を還付するのか
  (1) 神奈川県の対応
  (2) 筆者の疑問
 ■追記 法人の欠損金の繰越控除の見直し(平成27年度税制改正)

◆第6章 横浜市勝馬投票券発売税に対する総務大臣の不同意処分

 はじめに
 第1節 横浜市勝馬投票券発売税に対する総務大臣の不同意処分に関する私見
 1 問題の所在
  (1) 「勝馬投票券発売税」のしくみ
  (2) 総務大臣の不同意の理由
 2 従前でも違憲の疑い
  (1) 憲法により保障された地方公共団体の課税自主権
  (2) 法定外普通税の許可制への疑問
 3 地方分権改革による法治国家化の視点
  (1) 許可制から事前協議制への転換の意義
  (2) 地方分権改革の意義―地方の自主・自律性の尊重・法治国家化
  (3) 法治国家の要請―過大な規制の排除,法の明確性の原則
 4 不同意要件解釈のあり方
  (1) はじめに
  (2) 無  効
  (3) 「国の経済施策」の限定解釈の根拠
  (4) 「経済施策」の限定解釈手法
 5 本件の場合の具体的解釈
  (1) 「国の経済施策」不該当
  (2) 「適当でない」ことの意味
 6 結  論
 第2節 国地方係争処理委員会の勧告
 1 国地方係争処理委員会の勧告の概要
 2 勧告の検討
  (1) 協議再開の勧告の法的根拠と訴訟
  (2) 処理基準
  (3) 中央競馬会のシステムは国の「重要な」経済施策に当たること
  (4) 「適当でないかどうか」
  (5) 不同意権の範囲と中央競馬会の提起する訴訟
  (6) ま と め
 ■追記〔1 碓井光明論文  2 金子宏意見〕

◆第7章 職務専念義務免除による第三セクターへの地方公務員派遣の法解釈問題(チボリ公園事件)―違法性,過失,不当利得―

 はじめに
 第1節 第1次意見書―岡山県チボリ・ジャパン㈱事件岡山地裁平成4年(行ウ)第9号平成8年2月27日判決(その後,民集58巻1号186頁,判時1586号64頁,判タ938号108頁,判例自治153号34頁に登載)を中心として―
 1 第三セクターの位置づけ(その手法と公共性)
  (1) 第三セクターとは
  (2) 第三セクター活用の理由―第三セクターは行政目的達成の手法
  (3) 最近の判例における第三セクター観
  (4) 第三セクターの民主的統制の必要
  (5) 事業の公共性
  (6) チボリ㈱の事業の公共性
 2 この職務専念義務免除は違法か
  (1) 職員派遣の手法の難点と解釈論による解決策
  (2) 岡山県の職務専念義務免除方式の法制度
  (3) 超限定解釈の判例
  (4) 超限定解釈の批判
  (5) 新しい判例
  (6) 関連学説の紹介と検討
  (7) 本件への適用
 3 職務専念義務免除が違法であると仮定すると,職員派遣協定は無効になるか
  (1) 職員との関係
  (2) 外部関係
 4 チボリ㈱の被告適格
 第2節 追加意見書―岡山県チボリ・ジャパン㈱事件広島高裁岡山支部平成8年(行コ)第1,2号職員給与支払差止請求控訴事件について―
 1 茅ヶ崎市商工会議所事件に関する最高裁差戻し判決(平成10年4月24日判決―以下,茅ヶ崎最高裁判決という)の検討
  (1) 給与条例上の勤務しないことの承認
  (2) 司法審査の仕方と地方公共団体の条例・任命権者の裁量
  (3) 具体的な審理の程度
  (4) 給与支給の点
 2 チボリ事件の場合
  (1) チボリ事件一審判決の最高裁判決例に照らした評価
  (2) チボリ㈱と商工会議所の比較
  (3) 個別的検討
 3 榊原秀訓説への応接
  (1) 公 共 性
  (2) 職務専念義務の免除
  (3) 過  失
 4 ま と め
 第3節 高裁判決
 第4節 最高裁判決
 1 事案の概要
 2 チボリ㈱と県の代理人の上告受理申立理由,違法性と不当利得について
 3 住民側代理人上告受理申立理由,元知事の過失の有無について
 第5節 コメント

◆第8章 建設業法に基づく建設業者に対する建設大臣の監督権

 1 はじめに
  (1) 本稿の意義
  (2) 設  問
 2 監督の範囲一般論
 3 「他の法令」違反か
 4 「その」業務に関し
 5 「業務」に関し
 6 「建設業者として不適当」か
 7 結  論

◆第9章 軌道廃止後における旧軌道敷の道路供用権原―西鉄-福岡市間における旧併用軌道敷訴訟をめぐって―

 1 はじめに
 2 軌道条例3条「道路敷ニ編入ス」の趣旨
  (1) 所有権の当然無償移転を意味するか
  (2) 無償使用権の設定を意味するか
 3 特許命令書による所有権移転
  (1) はじめに
  (2) 所有権移転のために具体的な行為を要するか
 4 無償使用は軌道存続中に限るか
  (1) 所有権移転の効果が生じていると解する場合
  (2) 無償使用と解する場合
  (3) 附  言

■〔補遺〕「阿部節」総集編―行政法学戦国時代―

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内容説明

★人気シリーズの最新、第3弾が遂に登場!!★

合理的正義に合致する、行政法の実践的解釈方法とは

多様な視点、憲法などを踏まえて、現行法体系の中で、実質的に合理的な、正義に合致する解釈を工夫した「法解釈を実践」する。判決が出る前にそれを予想して書かれたものも多く、その解釈手法は、法律学に関わるもの必読。本巻には、社会的に注目された論文や有意義な意見書を主に収録し、分かりやすい構成で、著者の考えが理解しやすく編集。また、補遺の総集編(行政法学戦国時代)も印象深い、貴重な書。

*〔第1巻〕品切、〔第2巻〕在庫僅少

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