【伝統と革新、学術世界の未来を一冊一冊に】
  • ホーム
  • お知らせ
  • 書籍検索
  • 書店様へ
  • 会社情報
 
ホーム > 労働契約成立の法構造─契約の成立場面における合意と法の接合

労働契約成立の法構造─契約の成立場面における合意と法の接合

労働契約成立の法構造─契約の成立場面における合意と法の接合

二重構造としての労働契約の分析

著者 新屋敷 恵美子
ジャンル 法律  > 労働法/社会保障法
出版年月日 2016/03/23
ISBN 9784797227550
判型・ページ数 A5変・504ページ
定価 本体13,000円+税
在庫 在庫あり
 

目次

  『労働契約成立の法構造』

  新屋敷恵美子(山口大学経済学部准教授) 著
j
【目  次】

序  章
 第1節 問題の所在
  第1款 問われる合意の位置づけ
   1 契約関係をめぐる合意の位置づけ
   2 労働契約における合意とそれをめぐる事態の変化
  第2款 二つの課題
  第3款 本書の課題
   1 本書の課題
   2 従来の方法論との対立
   3 用  語
   4 本章の構成
 第2節 分析対象としての労働契約の成立
  第1款 採用内定
   1 労働者保護の観点と多様性の捨象
   2 問題の定型的把握・処理の確立
  第2款 黙示の労働契約の成立と労働契約の成立
   1 分析対象としての曖昧性
   2 学説における契約解釈の曖昧な位置づけ
  第3款 「労働者」性判断
   1 複雑な合意の仕組みと労働契約の成立
   2 学説における労働契約の成立の位置づけ
  第4款 ま と め
 第3節 労働契約の成立の構成要素
  第1款 労契法6条と抽象的な定義
  第2款 裁判例における基準の不統一性と不透明性
   1 採  用
   2 黙示の労働契約の成立
   3 ま と め
 第4節 紛争解決における合意と合意外規範の意義
  第1款 当事者意思・合意の没却
  第2款 個別の問題領域の隣接と錯綜
   1 採用内定取消と期間途中の解雇
   2 試用と更新
   3 ま と め
 第5節 契約外的関係性の出現と労働契約の成立理論
  第1款 意思表示のみなし制度の導入
  第2款 合意に基づかない契約的関係性の導入と労働契約の成立
 第6節 本書の課題と分析の対象・順序
  第1款 労働契約の成立をめぐる諸問題
   1 分析対象としての把握の不十分性と統一的な理論の欠如
   2 当事者意思・合意の意義の没却
   3 問題領域の錯綜と紛争処理基準の流用
   4 予測可能性と法的安定性の欠如
   5 当事者意思ないし合意に基づかない関係性の導入
   6 ま と め
  第2款 課  題
   1 労働契約の成立の要素
   2 各要素間の相互関係
   3 各要素の主観的内容と客観的内容
   4 法主体概念との関係
   5 当事者意思ないし合意に基づかない法的関係性と労働契約の成立
  第3款 分析の対象と順序
   1 対象の限定
   2 対象と順序――イギリス労働法における労務提供契約の成立

◇第1部 イギリスにおける労務提供契約成立の法構造◇

第1章 予備的考察
 第1節 契約法における契約の成立要件
  第1款 合  意
  第2款 契約意思
  第3款 約  因
  第4款 確 定 性
第5款 要素の相互関係
   1 約因と契約意思
   2 約因と確定性
   3 契約意思と確定性
 第2節 労働法の法適用決定における基準としての契約
  第1款 基準としての雇傭契約の採用と展開
  第2款 近年の立法における労働者概念と労働者の契約
  第3款 制定法の適用と契約の有無の判断
   1 制定法の適用と労務提供契約の結びつき
   2 労務提供契約の有無の判断の概観
  第4款 用  語
 第3節 事実審と法律審
  第1款 裁判管轄
  第2款 上訴が許される二つの場合
   1 裁判管轄と契約の有無の認定
   2 許される二つの場合
第4節 契約の有無の判断内容と考察手順
  第1款 客観的内容と主観的内容
  第2款 本章の考察順序
第2章 契約の成立要件――約因
 第1節 契約の性質としての登場
  第1款 指揮命令基準以外の基準の可能性
  第2款 総合判断への移行
   1 基準の併存
   2 総合判断の定着
  第3款 総合判断の中の義務の相互性
   1 問題の背景
   2 一つの考慮要素としての義務の相互性
 第2節 契約の成立要件への移行
  第1款 第一要件としての義務の相互性
   1 削ることのできない最小限
   2 影響と不明確性の残存
  第2款 分かれる理解
   1 優先問題としての認識
   2 分類の中の義務の相互性
   3 一つの基準としての義務の相互性
   4 継続性の要素の位置づけ
  第3款 約因としての定着
  第4款 義務の相互性の内容
  第5款 ま と め
   1 約因としての義務の相互性
   2 契約の成立と性質の区別
 第3節 労働者の契約と約因
  第1款 労働者の契約と義務の相互性
   1 労働者の契約の定義
   2 労働分野における契約
  第2款 労働分野における契約の約因と契約の性質
  第3款 ま と め
   1 労働分野における契約と約因
   2 契約の成立と性質の区別
 第4節 拘束性の程度
  第1款 合理的な程度
  第2款 強い拘束性の程度
  第3款 例外的な場合
  第4款 ま と め
 第5節 小  括
  第1款 位置づけの確定
   1 性質から成立へ
   2 「労働分野における契約」の成立
   3 個別契約の成立
  第2款 内  容
   1 雇用契約
   2 労働分野における契約
   3 継続性の要素の不必要性
  第3款 拘束性の程度

第3章 契約の成立要件――契約意思
 第1節 予備的考察
  第1款 雇用保護立法と黙示の雇用契約の成立の問題
   1 1996年雇用権法と雇傭契約
   2 労働紹介業法と派遣労働者
   3 用  語
  第2款 雇傭契約の認定
   1 雇傭契約の三要件
   2 実態重視の認定――雇用契約の時間的展開を認める契約解釈
 第2節 判断枠組みの形成と不明確性の残存
  第1款 契約の有無の問題としての認識
  第2款 義務の相互性の認定との違い
   1 書面の意義とCarmichael事件貴族院判決
   2 黙示の契約の推定と義務の相互性の認定
  第3款 ま と め
 第3節 黙示の雇傭契約の可能性の追求
  第1款 義務の相互性の認定との接合
   1 黙示の雇傭契約の可能性
   2 理論的根拠
  第2款 理論の承認と必要性の要件の確認
   1 理論の承認
   2 必要性の要件の確認
 第4節 場面の識別と必要性要件の明確化
  第1款 理論の整序
   1 場面と問題の識別
   2 必要性の要件
   3 必要性が認められる場合
   4 派遣関係の設定と必要性の要件
  第2款 控訴院による承認
  第3款 法的関係形成意思の不存在
  第4款 問題の行方
   1 契約解釈の限界
   2 見えない出口
 第5節 小  括
  第1款 黙示の雇傭契約の推定と義務の相互性の認定の区別
  第2款 必要性の要件
   1 必 要 性
   2 判断材料
   3 派遣関係の設定の意義
  第3款 問題解決の方向性

第4章 契約の性質
 第1節 身分基準から契約基準への移行
  第1款 二重の基準と刑法による履行強制
  第2款 刑罰による契約の履行強制の廃止と二重の基準の存続
   1 刑罰による契約の履行強制の廃止
   2 民事法上の特別の取扱い
  第3款 基準の継受と階級基準の残存
   1 1880年使用者責任法の定義
   2 主たる義務の内容
   3 1897年法労働者災害補償法における定義の変化
   4 労働者階級基準の残存
  第4款 階級から契約へ
   1 制定法の定義と基準の一本化
   2 指揮命令基準の階級性と契約性
   3 現代における契約の性質の位置
  第5款 小  括
 第2節 契約の性質の特定と具体化
  第1款 緒  言
   1 契約の性質の主観的内容・客観的内容と本節での考察対象
   2 制定法による契約類型の指定と類型ごとに問題となる事柄
  第2款 雇用契約と指揮命令
   1 指揮命令の要素の重視
   2 指揮命令の概念における雇用形態の変化
  第3款 制定法による契約の定義と契約の性質
   1 「労働者の契約」の特殊性
   2 「労働者の契約」と契約の性質
   3 制定法による契約の定義と契約の性質の客観的内容
 第3節 小  括
  第1款 法の適用決定を司る契約の性質
  第2款 制定法による契約の性質の設定・変更と可変性
  第3款 社会における雇用・就労実態の変化と契約の性質

第5章 労務提供契約の認定と契約解釈
 第1節 権利義務の認定における当事者・解釈者・契約類型の意義
  第1款 当事者意思の認定における当事者と解釈者
  第2款 当事者意思の明示と制定法
 第2節 法律問題から事実問題へ
  第1款 曖昧な出発点
   1 疑わしい場合における明示の意義
   2 ま と め
  第2款 制定法の趣旨に配慮した契約解釈
   1 制定法の趣旨に配慮した契約解釈手法の提示
   2 ま と め
  第3款 射程の限定
   1 明示された当事者意思の尊重
   2 ま と め
  第4款 法律問題としての位置づけ
   1 制定法上の権利にかかる契約の性質決定
   2 ま と め
  第5款 事実問題としての位置づけ
   1 事実問題の範囲の拡大
   2 Stephenson控訴院裁判官による告白
   3 ま と め
  第6款 ま と め
   1 判例の到達点
   2 契約解釈の類型と三者の役割
 第3節 当事者意思(契約構造)による契約解釈手法の選択
  第1款 伝統的な契約解釈手法
   1 法律問題
   2 客観的アプローチ
   3 口頭証拠法則
   4 契約成立時を基準とする解釈
  第2款 合意成立時を特定する手法
  第3款 貴族院による控訴院判決の否定
  第4款 労務提供契約内容の時間的展開性と契約解釈手法
   1 当事者意思と労務提供契約内容の時間的展開性
   2 Carmichael事件貴族院判決の受容
   3 ま と め
  第5款 当事者意思という根拠と残存する不安定性
   1 実態よりも優先される明示
   2 残存する不安定性
  第6款 ま と め
   1 判例の到達点と残存する不安定性
   2 契約解釈の類型と当事者・解釈者
 第4節 契約類型にかかる法の趣旨ないし政策
  第1款 一般契約法の性質決定における法の趣旨ないし政策の反映
  第2款 一般契約法との再会
   1 控訴審判所と控訴院の対立
   2 控訴院による否定
   3 最高裁による承認――目的的アプローチの採用
   4 判例の到達点と影響
 第5節 小  括
  第1款 判例の到達点――根拠としての当事者意思から交渉力格差へ
   1 事実問題としての位置づけ
   2 契約解釈を支える根拠と意義
   3 評  価
   4 契約解釈における当事者,解釈者,契約類型の意義
  第2款 契約解釈の相対性?
   1 契約内容の解釈手法の成立場面への適用
   2 成立における契約解釈手法の内容場面への応用
   3 議論される異同
   4 契約解釈の相対性?

第6章 契約の新たな役割と契約外規範
 第1節 学説における理論展開
  第1款 理論展開の背景
   1 「雇用」でも「契約」でもない関係性
   2 理論展開の開始
  第2款 人的労働関係の構築
   1 労働法の領域の拡大
   2 労働法の規範的根拠
   3 ま と め
  第3款 労働法における雇用契約概念の意義
   1 雇用契約における形式と機能
   2 問題認識におけるギャップ
   3 解決の方向
   4 ま と め
  第4款 ま と め
 第2節 雇用の継続性と労務提供契約の成立
  第1款 正当な解答――Hugh Collinsの解答
   1 コモン・ロー上の帰結
   2 Hugh Collinsの解答
  第2款 判例における有効性
  第3款 ま と め
   1 問題の区別
   2 雇用の概念の広がりと雇用契約の新たな役割
   3 契約外規範ないし関係性の存在
 第3節 集団的労働関係法における労働者概念
  第1款 集団的労働関係法上の労働者概念の位置づけと定義
   1 労働者概念の位置づけ
   2 定義と議論状況
  第2款 共通部分――契約の性質
   1 相互参照
   2 性質における共通性の認識
   3 ま と め
  第3款 問題とならない成立要件
   1 承認手続きと労働者概念
   2 第四の要素
  第4款 ま と め
   1 概念間の相違についての認識
   2 契約の成立と労働者概念
   3 契約外規範ないし関係性の存在
 第4節 小  括
  第1款 契約外規範ないし契約外的関係性に関する理論展開
   1 学説における契約外規範ないし契約外的関係性
   2 理論的・現実的困難性
  第2款 契約外規範ないし関係性の存在と労務提供契約の役割

第7章 総  括
 第1節 判断の二段階と全体像
 第2節 契約の成立――契約法の領域
  第1款 約  因
   1 「労働分野における契約」と約因
   2 具体的内容
   3 拘束性の程度
   4 契約の性質との関係
  第2款 契約意思
   1 位置づけと内容
   2 契約意思と約因の関係
 第3節 契約の性質――労働法の領域
  第1款 雇用契約
   1 判例によって特定される契約の性質
   2 現実の雇用・就業形態のあり方に呼応する契約の性質
   3 ま と め
  第2款 労働者の契約
   1 制定法により特定される契約の性質
   2 契約の性質の内容と制定法の定義
  第3款 従属性の位置づけ
 第4節 契約解釈作業
  第1款 契約解釈作業の二段階
  第2款 契約の操作と認定される権利義務の内容
  第3款 当事者・解釈者・契約類型の意義
   1 契約に関する操作と当事者・制定法間の利害対立
   2 当事者の役割
   3 契約類型の意義
   4 解釈者の役割
  第4款 合意を基礎とした法規範の結合としての労務提供契約の成立
 第5節 契約外規範ないし契約外的関係性
  第1款 契約を超える発想
  第2款 前提としての契約の存在と契約外規範ないし契約外的関係性

◇第2部 日本における労働契約成立の法構造◇

第1章 労働契約の成立の法構造
第1節 労働契約の成立と合意と法
  第1款 労働契約の成立の客観的内容と主観的内容
   1 判断の二段階からの示唆
   2 客観的内容と主観的内容
  第2款 労働契約の成立と契約法と労働法
   1 四つの可能性
   2 二重構造としての労働契約の成立
  第3款 契約の成立形態と合意による労働契約の成立
   1 申込みと承諾型と練り上げ型
   2 労働契約の成立形態
   3 合意による契約の成立
 第2節 労働契約の成立の構成要素
  第1款 労働契約の成立の内容構成
   1 2つに分かれる当事者意思の内容
   2 合意の対象
   3 合意の熟度
  第2款 労働契約の性質の内容構成
   1 契約の性質の客観的内容と主観的内容
   2 契約の性質の客観的内容
   3 客観的内容の可変性
  第3款 小括――労契法6条と労働契約の成立の客観的内容
   1 成立の要素と性質の要素
   2 各要素の具体的内容
   3 要素と法の結びつきの詳細
 第3節 主観的内容と契約解釈
  第1款 合意の漸進的形成と合意ないし労働契約の構造
   1 契約解釈の考察の二側面
   2 契約の成立形態と合意
   3 合意の漸進的形成
  第2款 契約解釈の仕組み
   1 契約の成立と契約の性質
   2 契約解釈の基準時と具体的方法
   3 当事者意思の取扱い
  第3款 合意の構造と契約解釈における基準の識別
   1 回顧的契約解釈と契約の自由
   2 合意の構造と要素の識別

第2章 労働契約の成立の法構造からの新たな視角
 第1節 成立への視角
  第1款 合意の対象
   1 合意の対象の内容
   2 確 定 性
  第2款 合意の熟度
   1 採用内定
   2 黙示の労働契約
   3 継続的な契約を締結するか否かの意思
   4 次契約についての契約関係に入る意思
 第2節 内容への視角――課題と展望
  第1款 労働契約の成立における合意と合意外規範の接合
   1 労働契約の成立における接合
   2 合意と合意外規範の固有の価値
  第2款 合意の意義
   1 契約の性質に基づく理論の弊害
   2 労働契約の成立の合意と要素
  第3款 合意外規範の意義
  第4款 契約を超えて

事項索引
主要判例索引

このページのトップへ

内容説明

〈本書の構成〉第1部 イギリスにおける労務提供契約成立の法構造-第1章 予備的考察/第2章 契約の成立要件(1)-約因/第3章 契約の成立要件(2)-契約意思/第4章 契約の性質/第5章 労務提供契約の認定と契約解釈/第6章 契約の新たな役割と契約外規範//第2部 日本における労働契約成立の法構造-第1章 労働契約成立の法構造/第2章 新たな視角

このページのトップへ