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国際法原理論

法学翻訳叢書 11

国際法原理論

著者が、2度の世界大戦の経験を経て、平和的国際協調を目指した重要理論。国際法のみならず、国内法研究にも必備の書。

著者 ハンス・ケルゼン
長谷川 正国
ジャンル 法律 > 憲法
法律 > 国際法/国際関係/国際私法
シリーズ 法律・政治 > 法学翻訳叢書
出版年月日 2016/02/29
ISBN 9784797261615
判型・ページ数 A5変・408ページ
定価 本体9,200円+税
在庫 在庫あり
 

目次

 『国際法原理論(法学翻訳叢書)』

  ハンス・ケルゼン 著/長谷川正国(福岡大学法学部教授) 訳


【目  次】

 序 文
 凡 例

◆第1部 国際法の性質:国際違法行為と国際制裁
◆a 法の概念
  1 2種類の社会秩序
  2 刑事的制裁と民事的制裁
  3 法規範と法規則:「当為」
  4 違法行為
  5 義務と権利
  6 個人責任と団体責任
  7 有責性と絶対責任
  8 共同体による実力の独占
  9 自力救済と集団的安全保障
  10 応報と予防
  11 法と平和
◆b 国際法は言葉の真の意味で「法」であるか
  1 問題の意義
  2 国際違法行為
  3 国際制裁
   a 制裁と賠償義務
   b 強制措置としての国際制裁
  4 復 仇
  5 戦争:その概念
   a 戦争:二辺的行為かまたは一方的行為か
   b 戦争と反撃戦争
   c 連盟規約、ケロッグ・ブリアン規約および国連憲章の意味での戦争
   d 攻撃戦争と防衛戦争
   e 「兵力の使用」の概念により取って代わられた「戦争」の概念
   f 戦争の目的
   g 国際戦争と国内戦争(内戦)
  6 戦争:その法的解釈
   a 一般国際法によって禁止されない戦争
   b 正 戦 論
    (1) 正戦論の歴史
    (2) 正戦論に対する反論
   c 実定国際法における正戦原則
    (1) ヴェルサイユ講和条約第231条
    (2) 連盟規約
    (3) ケロッグ・ブリアン規約
  7 国連憲章の下での戦争(武力の行使)
   a 実力独占の集権化
   b 強制措置
   c 国連憲章と連盟規約の相違
   d 第39条に基づく強制措置以外の制裁
   e 個別的自衛と集団的自衛
   f 旧敵国に対する行動
   g 「国内管轄」事項に対する不干渉
  8 戦争:その行為の規制
   a 戦争の開始と終了
   b 戦争の破壊的行為が向けられる個人
   c 破壊の手段
   d 戦時占領
   e 海 戦
   f 空 戦
   g 一般国際法上の中立
   h 連盟規約の下での中立
   i ケロッグ・ブリアン規約の下での中立
   j 国連憲章の下での中立

◆第2部 国際法の妥当範囲
◆a 法秩序の妥当範囲
◆b 国際法の領域的および時間的妥当範囲
◆c 国際法の人的妥当範囲:国際法主体
  1 法主体としての法人
  2 国際法主体としての国家
   a 集権的法秩序としての国家
   b 上位と下位の関係
   c 権力としての国家
   d 帰属点としての国家
   e 国家主権
   f 国際法にのみ従属する共同体としての国家
   g 対外主権と対内主権―分割された主権
  3 国際法における義務および責任の主体
   a 国際義務の主体としての国家
   b 国際責任の主体としての国家
    (1) 国家責任:団体責任
    (2) 「国家の行為」
    (3) 国家の直接責任と間接責任
    (4) 国家の絶対責任
   c 国際的な義務および責任の主体としての個人
    (1) 海賊行為の禁止
    (2) 国旗の違法な使用
    (3) 外国国家を侵害する私人の行為
    (4) 海底電信線保護条約
    (5) 封鎖侵破と戦時禁制品の輸送
    (6) 戦争犯罪
    (7) 違法な戦争行為
    (8) 間 諜
    (9) 砲撃前に関係当局に警告する義務
   d 国家行為に対する個人責任
    (1) ヴェルサイユ条約第227条
    (2) 戦争犯罪人の処罰に関する1945年ロンドン協定
  4 国際法における権利の主体
   a 国際的な権利の主体としての国家
   b 国際的な権利の主体としての個人
    (1) 国際捕獲審検所に関する条約
    (2) ヴェルサイユ条約第297条および第304条
    (3) 上部シレジアに関するドイツ・ポーランド条約
    (4) 国連憲章における人権
  5 いわゆる国家の基本権
   a 「国家の基本権」の基礎としての自然法理論
   b 国際法により前提とされる原則としての基本権
   c 国家の人格から演繹される基本権
   d 国際法の基礎としての国々の共通の同意
   e 国家の基本権としての平等および主権
   f その他の基本権
  6 国際法主体としての国家の性格を持たない共同体
   a 個人から成る共同体
    (1) 教 会
    (2) 国家類似の共同体
     (a) 交戦権力として承認された反徒/(b) 保護関係/
     (c) 国際法主体ではない委任統治地域および信託統治地域
   b 国々から成る共同体
    (1) 連邦国家
    (2) 物的連合
    (3) 国家連合
   c 国際連盟と国際連合
    (1) 国際連盟
    (2) 国際連合
   d 国際労働機関
  7 一般国際法と特別国際法
◆d 国際法の実質的妥当範囲
  1 国際管轄権と国内管轄権
  2 国内法による国際法の実施
  3 国際法の国内法への変型
  4 国連憲章第2条7項
  5 国際法の定義
  6 排他的国際管轄権

◆第3部 国際法の本質的機能:国際法秩序による国内法秩序の妥当範囲の決定(国家の法的存在)
◆a 国際法による国内法秩序の領域的妥当範囲の決定(国家領域)
  1 国内法秩序の領域的妥当範囲としての国家領域
  2 国内法秩序の領域的妥当範囲の制限
  3 狭義の国家領域と広義の国家領域
   a 国境:実効性の原則
   b 領域の取得
   c 領域的至上権
   d 国家の「不可入性」
   e 領 海
   f 公 海
   g 無 主 地
   h 底土および空間
◆b 国際法による国内法秩序の人的妥当範囲の決定(国家の人民)
  1 国内法秩序の人的妥当範囲としての国家の人民
  2 治外法権
   a 国内法秩序の人的妥当範囲の制限としての治外法権
   b 治外法権の特権を享有する主体としての外国元首および外交代表
   c 特権を有する他の人々
  3 いかなる国家も他国に対して管轄権を持たない
◆c 国際法による国内法秩序の実質的妥当範囲の決定(国家の権限)
  1 国家の権限の本質的無限定
  2 外国国家の機関とその市民の保護
  3 市民権(国籍)
   a 法的地位としての市民権
   b 犯罪人の引渡し
   c 市民権の取得と喪失
  4 法の抵触(国際私法)
   a 関連問題:一国の機関による他国の法の適用
   b いわゆる国際私法:国内法、例外的に国際法
◆d 国際法による国内法秩序の時間的妥当範囲の決定(国家の時間的存在)
  1 国家の要素としての時間
  2 国家の誕生と死亡
  3 国家の同一性
  4 共同体の国家としての承認
   a 法により決定される事実の確定としての承認
   b 法的承認と政治的承認
   c 法的承認行為の創設的性格
   d 承認の撤回
   e 条件付承認
   f 法律上の承認と事実上の承認(de jure and de facto recognition)
   g 承認の遡及効
   h 国際連合への加盟による承認
  5 政府の承認
   a 政府の法的承認と政治的承認
   b 不承認の効果
  6 いわゆる亡命政府
  7 反乱団体の交戦権力としての承認
  8 違法に確立された状態の承認および不承認(スティムソン主義)
  9 国家承継

◆第4部 国際法の定立と適用
◆a 国際法の定立(淵源)
  1 法の「淵源」の概念
  2 いわゆる法の欠缺
  3 慣 習
   a 慣習法と制定法
   b 法定立事実としての慣習
   c 国際法の基礎としての共通の同意
    (1) 法定立的慣習の確立に参加していない国々を拘束する慣習法
    (2) 条約国際法の基礎としての慣習国際法
    (3) 国際法における社会契約論
  4 条 約
   a 一般的見解
    (1) 条約の概念
    (2) Pacta sunt servandaの原則
    (3) いわゆる「立法」条約
    (4) 法的条約と政治的条約
    (5) 条約の解釈
    (6) 国際立法
   b 法定立手続としての条約
    (1) 締約当事者
    (2) 条約締結権限を有する国家機関
    (3) 条約の合憲性
    (4) 武力による威嚇または武力の行使の条約に対する効果
    (5) 条約の形式(署名または批准)
    (6) 簡略化された手続
    (7) 条約の登録
    (8) 条約への加入
   c 特別な手続により定立された法としての条約
    (1) 条約の目的
    (2) 条約により拘束される主体
     (a) 第三国に義務を課す条約/(b) 第三国に権利を付与する条約/
     (c) 私的個人に義務および責任を課す条約/(d) 私的個人に権利を付与する条約
    (3) 条約の国内法への変型
    (4) 条約の妥当性の開始と終了
    (5) 事情不変更条項(clausula rebus sic stantibus)
    (6) 条約に対する戦争の効果
    (7) 条約の改訂
    (8) 条約間の抵触
  5 国際機関の決定
◆b 国際法の適用
  1 合意による国際紛争の解決
  2 国際連盟および国際連合の諸機関による国際紛争の解決
   a 連盟理事会による解決
   b 安全保障理事会による解決
  3 国際裁判所による国際紛争の解決
   a 仲裁裁判と司法的解決
   b 法律的紛争と政治的紛争
   c 国際司法裁判所による紛争の解決
    (1) 常設仲裁裁判所と常設国際司法裁判所
    (2) 国際司法裁判所
     (a) 裁判所の構成/(b) 裁判所の管轄/(c) 裁判所の手続/(d) 勧告的意見
   d 国際裁判所判決の執行
◆第5部 国際法と国内法
◆a 国際法と国内法の相違
◆b 国際法と国内法の関係(一元論と多元論)
  1 一元論と多元論
  2 国内法と国際法の主題事項
  3 国内法と国際法の「淵源」
  4 国内法と国際法の妥当根拠
   a 国内法秩序の妥当根拠は国際法秩序により規定される
   b 国際法に則った法定立事実としての革命およびクーデター
   c 国際法の根本規範
   d 歴史的見解と法論理的見解
  5 国内法と国際法の抵触
  6 法理論の仮説としての国内法と国際法の統一性
   a 二つの規範体系の間の可能な関係
   b 実定法と道徳の関係
   c 義務の抵触
   d 規範性と事実性
  7 国内法の優位または国際法の優位
   a 国家の国内人格と国際人格
   b 国際法の国内法への変型
   c 唯一妥当する規範体系としての国内法秩序
   d 国際法の承認
   e 国内法の優位または国際法の優位
  8 主 権
   a 規範秩序の属性としての主権
   b 唯一の法秩序の排他的属性としての主権
  9 二つの一元論的解釈の哲学的および法学的な意義
   a 主観主義と客観主義
   b 二つの仮説の誤った使用
   c 二つの仮説の間の選択

・国際法に関する包括的著作一覧


・訳者あとがき

 
国際条約索引/判例等索引/人名索引

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内容説明

20世紀最大の法学者の1人で、「純粋法学」の創始者による“Principles of International Law”(1952年)の邦訳。ウイーンからナチスに追われてアメリカに渡った著者が、2度の大戦の経験後にまとめた、国際平和のための重要文献。根本規範を国際法と国内法とに共通する規範としてとらえ、国際法と国内法とは統一的法秩序を構成するとした、国際法のみならず、国内法研究・学習にも必読の書。

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