目次
加藤雅信(名古屋学院大学教授・名古屋大学名誉教授・弁護士) 著
【目 次】
◆ 序・迫りつつある債権法改正
◆第一部 債権法改正法案の国会上程へ
前文 幻の書簡
◇第一章 はじめに――要綱仮案から債権法改正法案の国会提出へ
◇第二章 債権法改正法案の性格
第一節 問題提起――「消費者保護」と、「ビジネス保護」
第二節 「約款」規定の社会的問題
第三節 「保証」法改正による社会的混乱
第四節 結 語
◆第二部 照射された債権法改正の諸問題
◇第三章 規制改革会議にて
◇第四章 立法モラルからみた債権法改正
◇第五章 「我は法の上に在り」――適法性の観点からみた債権法改正
◇第六章 自由市場(「合意による契約」)を破壊する債権法改正
◆第三部 債権法改正法案の総合的検討
◇第七章 債権法改正法案がもたらす法曹実務と社会の混乱
第一節 序 論
第二節 債務不履行の無過失責任化――異説の立法による実現か、混乱惹起の改正か
第三節 執拗にはかられる「合意の弱体化」
第四節 「無効」の規定と「給付利得」の分断――新奇な学説による立法
第五節 時効法の改正提案――時効法の分断と、民法の一般法的性格の放棄
◇第八章 債権法改正法案・民法総則編の検討
◇第九章 物権編・不改正の正当性
◇第一〇章 債権法改正法案・債権編の検討
◇第一一章 『債権法改正の基本方針』から『債権法改正法案』へ――変遷の経緯と、現在の課題
◇第一二章 債権法改正法案の最終評価
索 引(巻末)
内容説明
各界からの要望に応え、700頁超の前著を一部割愛した〔普及版〕。民法債権法改正が迫りつつある中、紆余曲折をへた改正経緯とその内容の適否を総合的に検討する。120年ぶりの民法改正が日本社会にもたらすプラスとマイナスを、いま国会審議を前に緊急提言する。審議の素材として、また学習用として債権法改正の過程を遺す貴重な資料集でもある。
*本書は2015年10月刊行の『迫りつつある債権法改正』とは異なり、第4部の条文案比較表部分は掲載しておりません。