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憲法の基底と憲法論 ─ 思想・制度・運用 (高見勝利先生古稀記念)

高見勝利先生古稀記念

憲法の基底と憲法論 ─ 思想・制度・運用 (高見勝利先生古稀記念)

豊穣な憲法水脈、その基底からの探究 ― 約1200ページ、計48論稿が揃い、幅広く時代の要請に応える

著者 岡田 信弘
笹田 栄司
長谷部 恭男
ジャンル 法律 > 憲法
政治・経済 > 政治学
出版年月日 2015/05/08
ISBN 9784797255775
判型・ページ数 A5変・1208ページ
定価 本体24,800円+税
在庫 在庫あり
 

目次

 岡田信弘(北海道大学大学院法学研究科特任教授)・笹田栄司(早稲田大学政治経済学術院教授)・長谷部恭男(早稲田大学大学院法務研究科教授) 編


◆Ⅰ◆ 思想と理論

1 個人の尊厳〔長谷部恭男〕
 Ⅰ はじめに
 Ⅱ 人間の尊厳
 Ⅲ カントにおける個人の尊厳
 Ⅳ 平等な位階と尊厳
 Ⅴ 個人の尊厳と権利の制約
 Ⅵ むすび

2 「裁判官の良心」に関する一考察─長谷部恭男教授による問題提起を契機として―〔愛敬浩二〕
 Ⅰ 「裁判官の良心」論の再活性化?
 Ⅱ 「裁判官の良心」と裁判官
 Ⅲ 「裁判官の良心」に関する学説状況
 Ⅳ 長谷部恭男の「裁判官の良心」論
 Ⅴ 長谷部「裁判官の良心」論の理論的基礎
 Ⅵ 長谷部「裁判官の良心論」の転回?
 Ⅶ 長谷部「裁判官の良心」論と裁判官
 Ⅷ 結びに代えて

3 「公共の福祉」とは何か〔渋谷秀樹〕
 Ⅰ はじめに
 Ⅱ 判例の整理
 Ⅲ 理論的検討
 Ⅳ むすびにかえて

4 古典的法思想とロックナー判決─ロックナー判決再読―〔阪口正二郎〕
 Ⅰ 利益衡量の時代を生きる?
 Ⅱ 失われた思考方法としての古典的法思想とロックナー
 Ⅲ 「ロックナーという悪夢」と「ロックナーという神話」
 Ⅳ 利益衡量論としてのロックナー判決?
 Ⅴ もう一つのロックナー判決の読み方
 Ⅵ 結びに代えて

5 憲法の前提としての国家と憲法による国家統合〔毛利 透〕
 Ⅰ はじめに
 Ⅱ 国家イコール法秩序―ハンス・ケルゼン
 Ⅲ 憲法の前提としての国家―カール・シュミット
 Ⅳ 国家統合のための憲法から憲法による国家統合へ―ルドルフ・スメントと「スメント学派」
 Ⅴ 憲法パトリオティズムと国家―ユルゲン・ハーバーマス
 Ⅵ 今日の憲法学における国家

6 内閣の憲法解釈〔蟻川恒正〕
 序
 Ⅰ 「最高責任者」の誘惑
 Ⅱ 「至当」の罠
 跋

7 「政治」の行方─戦後憲法学に対する一視角―〔林 知更〕
 Ⅰ 戦後憲法学の出発
 Ⅱ 戦後ドイツ憲法学と「政治」
 Ⅲ 再び日本へ

8 「象徴天皇制」のジレンマ―戦後憲法学説はどのように向き合ってきたのか―〔矢島基美〕
 Ⅰ はじめに
 Ⅱ 新旧憲法における「天皇制」
 Ⅲ 新旧憲法の「天皇制」をめぐる学説状況
 Ⅳ 検  討
 Ⅴ むすびに代えて

9 立憲主義と憲法の正当性〔岩本一郎〕
 Ⅰ はじめに―憲法への懐疑
 Ⅱ 憲法の危機
 Ⅲ 立憲的正当化の理論
 Ⅳ 結びに代えて―立憲的正当化の可能性

10 穂積八束を読む美濃部達吉―教育勅語と国体論―〔西村裕一〕
 Ⅰ 本稿の課題
 Ⅱ 「国体=Staatsform」論の登場
 Ⅲ 教育勅語と国体論
 Ⅳ まとめに代えて

11 首相・閣僚の神社参拝の合憲性─歴史的アプローチからの再検討―〔大島佳代子〕
 はじめに
 Ⅰ 明治維新前後
 Ⅱ 大日本帝国憲法制定前後
 Ⅲ 日本国憲法制定まで
 むすびにかえて

12 日本における制度法学の受容〔小島慎司〕
 Ⅰ 公約数
 Ⅱ 分岐点
 結

◆Ⅱ◆ 制  度

13 「国会改革論」雑考―政治学と憲法学の対話―〔岡田信弘〕
 はじめに
 Ⅰ 検討の対象・素材:《新しい日本をつくる国民会議(21世紀臨調)「政権選択時代の政治改革課題に関する提言」》
 Ⅱ 検討の手掛かり
 Ⅲ 若干の検討

14 日本国憲法は「合意形成型」と適合的か─高見教授の批判への応答─〔髙橋和之〕
 Ⅰ レイプハルトとデュヴェルジェ
 Ⅱ 国民内閣制論と合意型デモクラシー論
 まとめ

15 選挙権の法的性格と選挙人資格〔辻村みよ子〕
 はじめに
 Ⅰ 選挙権の資格要件
 Ⅱ 成年被後見人の選挙権
 Ⅲ 受刑者の選挙権
 おわりに

16 議会をめぐる制度・実践・文化─議会制度とopposition─〔只野雅人〕
 はじめに―議会制と議会政の間
 Ⅰ フランス憲法と反対会派
 Ⅱ 法概念としてのoppositionとその帰結
 Ⅲ 機能(fonction)としてのopposition
 むすび―国会と政治文化

17 憲法改正を発議する国会の性格〔浅野善治〕
 Ⅰ 日本国憲法第96条の規定
 Ⅱ 第96条第1項の「各議院」の議決
 Ⅲ 国家の機関としての国民
 Ⅳ 憲法制定権の本質
 Ⅴ 憲法改正権
 Ⅵ 憲法を改正するということ
 Ⅶ 憲法改正の発議をするのは,国会か,国民の代表者か

18 地方議会における一票の較差に関する覚書〔宍戸常寿〕
 Ⅰ はじめに
 Ⅱ 地方議会の選挙制度
 Ⅲ 特例選挙区を除く選挙区間の投票価値の不平等
 Ⅳ 特例選挙区制度に関わる論点
 Ⅴ 平成27年判決について
 Ⅵ 結びに代えて

19 選挙資金規制についての一考察―制度と権利の狭間で―〔川岸令和〕
 Ⅰ はじめに
 Ⅱ 合衆国における選挙資金規制の枠組み
 Ⅲ Buckley判決以降の判例
 Ⅳ 2002年超党派政治資金規制法
 Ⅴ ロバーツ・コートの積極主義
 Ⅵ 制度と権利の狭間に
 Ⅶ 結びに代えて

20 オーストラリアにおける両院制─直接公選対等型両院制に関する制度考察─ 〔木下和朗〕
 序
 Ⅰ 両院制の概要
 Ⅱ 政府と議会の関係
 Ⅲ 両院制の運用と連邦制―上院の政党化
 Ⅳ 政党政治と上院
 Ⅴ 上院の立法活動
 Ⅵ 両院同時解散・合同会議の実際―1974年の憲法危機
 結―オーストラリア両院制の特徴と日本への示唆

21 立法手続における「影響調査」手法の可能性─「より良き立法プロジェクト」への寄与のための試論─〔糠塚康江〕
 Ⅰ はじめに
 Ⅱ 「影響調査」とは何か
 Ⅲ フランスにおける「影響調査」導入への道
 Ⅳ フランスにおける「影響調査」制度の導入
 おわりに

22 「先住民族であるとの認識」に基づく政策と憲法〔常本照樹〕
 Ⅰ はじめに
 Ⅱ アイヌ民族の歴史と現状
 Ⅲ 「日本型」先住民族政策
 Ⅳ アイヌ文化の復興を目指して

23 「違憲判決の効力論」についての覚書〔笹田栄司〕
 Ⅰ 最高裁平成25(2013)年9月4日大法廷決定
 Ⅱ 日本における付随的違憲審査制の受容と「違憲判決の効力」
 Ⅲ ドイツにおける連邦憲法裁判所創設と「違憲判決の効力」
 Ⅳ 違憲審査制のあり方と違憲判決の効力

24 比例原則の3つのモデルと事実認識・価値判断〔西原博史〕
 Ⅰ 現在の変化した憲法状況における比例原則の意義
 Ⅱ 最高裁の違憲性審査基準をめぐる混乱
 Ⅲ 基本権解釈論上の方法論争
 Ⅳ 比例原則における事実認識問題と価値判断問題
 Ⅴ アメリカにおける抽象レヴェルの価値決定との対比
 Ⅵ モデル間の相互補完関係と競合関係

25 将来効判決に関する一考察─2008年フランス憲法改正によるQPC手続きを参考にして─〔辻 信幸〕
 はじめに
 Ⅰ 2008年憲法改正
 Ⅱ QPC判決における将来効判決の現状
 おわりに

26 「憲法の番人」をめぐる抑制と均衡の力学〔水島朝穂〕
 Ⅰ はじめに
 Ⅱ 「憲法の番人は誰か」をめぐって
 Ⅲ 「憲法の番人」は連邦憲法裁判所
 Ⅳ 内閣法制局は「憲法の番人」なのか?
 Ⅴ むすびにかえて

27 法執行は合憲,訴訟では違憲―行政機関が制定法の合憲性を支持しないとき―〔紙谷雅子〕
 Ⅰ Hollingsworth v. Perry訴訟とそれに至るまでの経緯
 Ⅱ United States v. Windsor訴訟の経緯とBipartisan Legal Advisory Group (BLAG)
 Ⅲ 合衆国最高裁判所と「当事者適格」
 Ⅳ 訴訟参加
 Ⅴ 当事者適格の構造
 Ⅵ 結果だけ見れば……

28 国家による個人の承認〔館田晶子〕
 Ⅰ 国家による個人の把握の「過剰」と「過少」
 Ⅱ 個人が把握されない場合について
 Ⅲ 把握の意味
 Ⅳ 把握されないことの意味
 Ⅴ おわりに

29 民営化・公私協働と憲法上の規制に関する一考察〔榎  透〕
 Ⅰ 民営化・公私協働と法的規制
 Ⅱ アメリカ合衆国の民営化・公私協働
 Ⅲ 私人に対する委任禁止法理
 Ⅳ ステイト・アクション法理
 Ⅴ むすびにかえて

◆Ⅲ◆ 運  用

30 「法律上の争訟」とその周辺概念─憲法裁判を素材にして―〔内野正幸〕
 Ⅰ 「法律上の争訟」と司法審査の可否
 Ⅱ 国賠訴訟の借用
 Ⅲ 「法律上の争訟」の話題性の弱さ
 Ⅳ 基本権訴訟をめぐって
 Ⅴ 「法律上の争訟」と裁判公開原則

31 宗教的性格のある行事への公人の参列等と政教分離原則─白山比咩神社訴訟最高裁判決まで─〔渡辺康行〕
 Ⅰ はじめに
 Ⅱ 先行事例としての箕面慰霊祭訴訟と鹿児島大嘗祭訴訟
 Ⅲ 白山比咩神社訴訟の概要
 Ⅳ 白山比咩神社訴訟の考察
 Ⅴ 結びに代えて

32 「非権力的事実行為」の憲法論的考察〔中島 徹〕
 Ⅰ 「非権力的事実行為」の概念をめぐって
 Ⅱ ある判決の「非権力的事実行為」論
 Ⅲ 公務員の表現の自由とその限界
 Ⅳ 「監督権限に基づく指導行為」―控訴審判決における憲法論の欠如
 Ⅴ 結語―もの言わぬ最高裁

33 衆議院小選挙区制の下での最高裁と国会との継続的対話〔佐々木雅寿〕
 はじめに
 Ⅰ 中選挙区制の下での継続的対話
 Ⅱ 小選挙区制の下での判例
 Ⅲ 平成25年判決
 おわりに

34 Foreign Precedents in Constitutional Litigation in Japan 〔Hajime YAMAMOTO:山元 一〕
 Ⅰ The national context
 Ⅱ The empirical research
 Ⅲ Analyzing the use of foreign precedents

35 比例原則の根拠と審査内容の比較研究─収容・退去強制の司法審査にみる(国際人権)法の支配─〔近藤 敦〕
 Ⅰ 公共の福祉の意義─比較衡量と比例原則
 Ⅱ 人権規定にみる比例原則の根拠
 Ⅲ 比例原則の審査内容
 Ⅳ アメリカにおけるカテゴリカルな3つの審査基準と比例原則
 Ⅴ 収容・退去強制をめぐる比例原則と(国際人権)法の支配
 Ⅵ 日本における課題と展望

36 出入国管理と最高裁のスタンス─マクリーン判決への再見当─〔齊藤正彰〕
 はじめに
 Ⅰ 出入国管理と憲法22条─判例の確立
 Ⅱ マクリーン判決による継承と展開
 まとめにかえて

37 「意に反する苦役」禁止(憲法18条後段)の現代的意義─裁判員制度を合憲とした平成23年最大判を契機に─〔山崎友也〕
 Ⅰ はじめに
 Ⅱ 判例にみる憲法18条後段論
 Ⅲ 裁判員制度の憲法18条後段適合性に関する判例の分析
 Ⅳ 憲法18条後段に関する学説の分析
 Ⅴ おわりに

38 特定秘密保護法と情報公開〔村上裕章〕
 Ⅰ はじめに
 Ⅱ 沿  革
 Ⅲ 特定秘密保護法の概要
 Ⅳ 特定秘密保護法と情報公開
 Ⅴ おわりに

39 公務員の給与決定と立法国賠〔渡辺 賢〕
 Ⅰ はじめに─問題の所在
 Ⅱ 国会議員による給与削減立法の制定と国賠法上の違法性
 Ⅲ 給与削減に関わる内閣の行為と国賠法上の違法性
 Ⅳ 公務員の労使関係における誠実交渉義務と立法国賠の判断枠組み
 Ⅴ おわりに

40 インターネット上のプライバシー侵害に関する一考察〔小倉一志〕
 Ⅰ はじめに
 Ⅱ インターネット上の判例の概観
 Ⅲ 検  討
 Ⅳ まとめに代えて

41 砂川判決における「司法審査と民主制」〔棟居快行〕
 Ⅰ 問題の所在
 Ⅱ 砂川判決「統治行為論」の構造
 Ⅲ 砂川判決「統治行為論」のほころび
 Ⅳ 「立憲主義」の二つの顔
 Ⅴ ふたたび砂川判決「統治行為論」へ―「司法審査と民主制」の観点からの再構成の試み
 Ⅵ 小  括

42 スウェーデンにおける違憲審査制の展開〔山岡規雄〕
 はじめに
 Ⅰ 違憲審査に関する実務と学説
 Ⅱ 憲法改革作業における違憲審査権の取扱い
 おわりに

43 「憲法上の権利」をめぐる攻防―アイルランド憲法における市民権規定の改正―〔山田邦夫〕
 Ⅰ はじめに
 Ⅱ 憲法における出生地主義の明文化
 Ⅲ 揺れる出生地主義
 Ⅳ 国民投票と市民権制度の再変更
 Ⅴ 結びに代えて

44 オーストラリア上院の選挙制度と二院制〔大曲 薫〕
 はじめに
 Ⅰ 1948年の上院選挙制度改革
 Ⅱ 上院の選挙制度
 Ⅲ 上院の選挙制度改正の効果
 おわりに

45 ドイツの小選挙区比例代表併用制におけるいわゆる負の投票価値(Negatives Stimmgewicht)について―政治学的実証研究を応用した選挙制度の構造分析の試み―〔河島太朗〕
 Ⅰ 問題の所在
 Ⅱ ドイツにおける選挙制度と平等選挙原則の推移
 Ⅲ 併用制の構造と負の投票価値の効果
 Ⅳ 連邦選挙法第19次改正法と2012年連邦憲法裁判所判決
 Ⅴ おわりに

46 イギリスにおけるデモクラシーの形態―ウェストミンスター・モデルの変容と動揺―〔田中嘉彦〕
 はじめに
 Ⅰ イギリスのウェストミンスター・モデル
 Ⅱ ブレア=ブラウン労働党政権下の変容
 Ⅲ キャメロン連立政権以降の変容可能性
 おわりに

47 法律による緊急事態制度と国家緊急権―ニュージーランド,フランスにおける最近の緊急権行使例を参考に―〔矢部明宏〕
 はじめに
 Ⅰ 我が国の国家緊急権に関する議論
 Ⅱ 英連邦諸国,特にニュージーランドの法律上の緊急権
 Ⅲ フランスの法律上の緊急権
 おわりに

48 政治部門の憲法解釈行為の検討〔間柴泰治〕
 はじめに
 Ⅰ 憲法解釈主体としての国家機関
 Ⅱ 行為としての「憲法解釈」
 Ⅲ 政治部門の憲法解釈行為の内在的制約
 おわりに


高見勝利先生略歴
高見勝利先生著作目録


あとがき

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内容説明

高見勝利教授の古稀を記念して、第一線の執筆陣が集った待望の論文集。〈思想と理論〉・〈制度〉・〈運用〉の3部構成で、総約1200ページ、計48論稿が揃い、幅広く時代の要請に応える。

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