家族の法 親族・相続法(第2版)

家族の法 親族・相続法(第2版)

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多様化する家族・価値観の変容に焦点

著者 奥山 恭子
ジャンル 法律  > 民法
出版年月日 2014/09/30
ISBN 9784797291100
判型・ページ数 A5変・360ページ
定価 3,520円(税込)
在庫 品切れ・重版未定

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高齢化・多様化する家族と価値観の変容に焦点を当てて、家族法の本質に触れる。法律が身近なもとして興味・関心をもって学習できるようcolumnや図説、Overall ViewやRESEARCH in DEPTH等々、わかりやすく使いやすいよう随所に工夫。学部生はもちろん、法科大学院生、家族法に興味を持つ多くの人々に。今回見直し改訂した(2014年8月現在)

 奥山恭子(横浜国立大学名誉教授) 著

【目  次】

第2版はしがき
はしがき──著者からのメッセージ──

第1編 親 族 法

はじめに 家族法をよりよく理解するために

家族とは何か──民法に家族という言葉はない!
 現行家族法編ができた経緯は?
  COLUMN 民法典論争
 「家」をめぐる論争とは何?
  COLUMN 民法旧規定(昭和22年の改正前の規定)(抄)
 「家」の廃止によってできた条文はどんなもの?/戸籍の制度にはどんな機能があるか
 新しい事実婚問題とは何か
  まずは内縁とは何?/新しい事実婚とはどんな現象か/新しい事実婚を認めるとは何をすることか/
  家族の法の範囲は広い
  COLUMN *手にしよう,目にしよう,貴重な資料!
 婚姻の多様化と日本の婚姻の特殊性

◇Ⅰ 総   説◇

民法と家族法
  1 明治民法と「家」制度
  2 新民法形成後の改変
家族法の特質
  1 「身分行為」としての特性
  2 家事事件と家庭裁判所
  3 戸籍法との関わり
親   族
 1 親族の種類
 2 親族関係の変動と効果
  COLUMN 遺族とはだれのこと?──臓器移植に同意するのは遺族

◇Ⅱ 婚   姻◇

婚姻の成立
 1 婚姻制度
 2 婚姻成立の実質的要件
 3 形式的要件
 4 無効取消し
  COLUMN 子どもを嫡出子にするだけが目的で届出た婚姻届は有効か。
  COLUMN 父母の同意はなぜ必要か!
婚姻の効力
 1 一般的効果
 2 財産的効果
  COLUMN 夫の給料の半分は妻のもの?
婚姻の解消
 1 離婚制度
 2 協議離婚
 3 裁判離婚
  COLUMN 有責主義離婚
 4 離婚の効果
  COLUMN “Best Interest of Child”(子の最善の利益)

◇Ⅲ 親   子◇

親 子 法
 親子法の理念と構造
実   子
 1 嫡 出 子
  COLUMN 夫の死後懐胎した子は夫の子か
  COLUMN 便利なものなら無制限に使用してもいいか──DNA鑑定
 2 嫡出でない子(非嫡出子)
  COLUMN 人工生殖
養   子
 1 普通養子
  COLUMN 諸外国の養子法
 2 特別養子
  COLUMN 住民票の記載変更とプライバシーの尊重
  COLUMN 赤ちゃん斡旋事件
親   権
 1 親権原理と当事者
  COLUMN シングルマザーの貧困が増加
 2 親権の内容
  COLUMN 国際的な子の奪取に関するハーグ条約
  COLUMN 悪魔ちゃん事件──命名権も親権行使に入るか

◇Ⅳ 後   見◇

後見制度
 1 未成年後見
  COLUMN 未成年後見を1名のみとした規定が削除された理由
 2 成年後見制度
  COLUMN 心神喪失・心神耗弱(コウジャク)はなぜ使われなかったか
 3 任意後見

◇Ⅴ 扶   養◇

扶養の意味
 1 なぜ法律が問題にするか
 2 私的扶養と公的扶助
  COLUMN 江戸時代の扶養──公的扶養機能がない社会状況
民法上の扶養制度
 1 扶養の権利と義務の発生
 2 扶養義務の種類
 3 扶養の当事者
 4 扶養の順位・程度・方法
 5 過去の扶養料・立替扶養料

第2編 相 続 法

◇Ⅰ 序   論◇

相続とは何か
 1 制度としての相続──慣習との違い
 2 社会構造と相続法制──体制・家族観による違い
  COLUMN 日常の糧を産み出す農地は相続対象外──中米「コスタリカ」の男女平等政策
相続の意義
 1 相続の根拠
  COLUMN なかなか進まない「リバースモーゲージ」の普及
 2 現行相続法の基本構造
  COLUMN 生前贈与・死因贈与・遺贈──それぞれどう遣う?
相続の開始
 1 開始原因としての死
 2 開始の場所
  COLUMN 「脳死」と言われて,10カ月生き続けた子ども

◇Ⅱ 相 続 人◇

相続人の種類と範囲
 1 血族相続人と配偶者相続人
  COLUMN 配偶者の相続税はなぜ軽減されているのか?
 2 同時存在の原則と胎児
代襲相続
 1 代襲相続はなぜ必要か
 2 妻の代襲問題とは何か
  COLUMN 代襲相続の根拠はなにか
相続の権利を奪する制度
 Overall View
 1 相続欠格
 2 相続人の廃除

◇Ⅲ 相続の効力◇

相続財産となるもの
 Overall View
 1 「一身専属」とは何か
 2 相続財産の範囲
  COLUMN 父が出金した子ども名義の預金や不動産は誰のもの?
  COLUMN 生命保険金と遺留分減殺請求
 3 祭祀財産
  COLUMN ゴルフ場の会員権は相続財産か
遺産分割
 Overall View
 1 相続財産の共有と管理
  COLUMN 父所有家屋に無償で同居していた子は,父死亡後は他の相続人(兄弟)に家賃を払うべきか
 2 分割の基準・方法・種類
  COLUMN 遺産分割協議書
  COLUMN 「相続させる遺言」はなぜ遺産分割方法の指定か
  COLUMN 死亡から遺産分割まで
 3 分割の審判と効力
  COLUMN 家事審判の違憲性問題とは
相 続 分
 Overall View
 1 相続分決定のプロセス
 2 法定相続分
  COLUMN 法定相続分(900条・901条)の計算
 3 指定相続分
 4 具体的相続分
  COLUMN ついに決着──嫡出でない子の相続分差別規定廃止
相続回復請求権
 Overall View
 1 相続回復請求権の性質
 2 回復請求の相手方
  COLUMN 自分たち以外にも共同相続人がいることを知っている者は時効の援用ができるか(最判平成11・7・19判時1688号134頁)

◇Ⅳ 法定相続の承継◇

相続の承認・放棄
 Overall View
 1 承認・放棄とは
 2 単純承認
  COLUMN 自己のために相続の開始があったことを知ったとき,とはいつ?
 3 限定承認
  COLUMN 相続人たる死因贈与受遺者vs.相続債権者──限定承認はどちらを保護するか
 4 放   棄
財産分離
 Overall View
 1 財産分離とは
 2 第一種財産分離
 3 第二種財産分離
  COLUMN 財産分離制度はなぜ使われないのか!
相続人不存在
 Overall View
 1 相続財産法人
  COLUMN 相続人不存在の場合の手続
 2 特別縁故者
  COLUMN 特別縁故者の審判前の権利はどんなもの?

◇Ⅴ 遺   言◇

遺言の意義と性質
 Overall View
 1 遺言と遺言相続
  COLUMN 法的に有効なのが「イゴン」,無価値なのが「ユイゴン」か
  COLUMN リビング・ウィルの法制化
 2 遺言事項と遺言能力
遺言の方式
 Overall View
 1 普通方式
  COLUMN 国人がした公正証書遺言についての判決
 2 特別方式
  COLUMN 話せなくなってからの遺言は有効か──危急時遺言の「口授」とはどの程度を要するか
遺言の効力
 Overall View
 1 発効の時期
 2 遺言の撤回
  COLUMN 遺言が離縁で撤回された事例
 3 遺   贈
  COLUMN 遺贈と相続
遺言の執行
 Overall View
 1 遺言執行の意義
 2 遺言手続
 3 遺言執行者
 4 遺言執行者の職務権限と登記

◇Ⅵ 遺 留 分◇

遺留分制度とは
 Overall View
 1 遺留分の意義
  COLUMN 世界の遺留分制度・その淵源
 2 遺留分の算定
遺留分減殺請求権
 1 遺留分減殺請求権の性質
  COLUMN 減殺請求の意思表示は到達したか──留め置かれた内容証明郵便
 2 減殺請求の方法
 3 減殺請求の効力

資 料 編
索   引
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