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公的年金制度の再構築

学術選書 82

公的年金制度の再構築

混迷する年金制度の分析と提案

著者 石崎 浩
ジャンル 法律  > 労働法/社会保障法
シリーズ 法律・政治  > 学術選書
出版年月日 2012/02/29
ISBN 9784797258820
判型・ページ数 A5変・368ページ
定価 本体8,800円+税
在庫 在庫あり
 

目次

  石崎 浩 (読売新聞社編集局社会保障部次長) 著


はしがき

第1章 公的年金の歴史
 第1節 被用者年金の成立と展開
  1 恩給制度と共済組合/2 船員保険の創設/3 労働者年金から厚生年金へ
 第2節 「国民皆年金」体制
  1 厚生省の認識/2 戦前からの動き/3 55年体制以降の動き/4 制度の内容/
  5 拠出制か無拠出制か/6 無拠出年金の位置づけ/7 久保構想
 第3節 基礎年金の創設
  1 1980年改正以前/2 1985年改正の内容/3 対照的な2案/4 1989年改正以降

第2章 憲法25条の理念と社制審50年勧告
 第1節 憲法25条の法的性格
  1 25条の沿革/2 25条の法的性格/3 1項と2項の関係
 第2節 立法規範としての憲法25条
  1 朝日訴訟最高裁判決/2 相対的貧困観/3 生存権概念の展開
 第3節 50年勧告の時代状況
  1 敗戦から1950年代初めまで/2 社会保障制度の状況
 第4節 立法規範としての要請
  1 規範の内容
 第5節 50年勧告の理念とその内容
  1 社会保障制度審議会/2 憲法25条の理念/3 憲法27条との関係/4 社会保険中心主義
  5 4分野の各論/6 年金制度の具体案
 第6節 勧告の背景
  1 自営業者を除外した理由/2 被用者年金の分立/3 社会保障制度の特質としての「分立」/
  4 企業福祉的な側面
 第7節 25条による立法規範の具体化と限界
  1 実現を目指した規範内容と限界
 第8節 今後の年金改革への示唆
  1 社会保険の意義/2 公的年金の一元化/3 最低生活の保障/4 家族の変容への対応
 第9節 憲法13条と公的年金制度
  1 25条をめぐる議論の限界/2 憲法13条の法的性格/3 菊池説/4 菊池説の評価すべき部分/
  5 菊池説への異論/6 小  括

第3章 公的年金の諸問題
 第1節 空洞化問題
  1 国民年金の空洞化/2 未納者の定義/3 厚生年金の空洞化
 第2節 無年金・低年金問題
  1 無年金・低年金の実態/2 無年金者/3 政府の対応
 第3節 世代間格差
  1 格差の試算/2 格差の原因と評価
 第4節 マクロ経済スライドと経済前提
  1 問題の所在/2 2004年改正の給付・負担調整/3 2009年財政検証/4 積立金の運用
 第5節 生活保護との関係
  1 生活保護と基礎年金/2 憲法25条との関係
 第6節 非正規労働者の年金
  1 非正規労働者への適用状況/2 改革の論点/3 政府の対応
 第7節 官民格差是正と既裁定年金の給付引き下げ
  1 問題の所在/2 既裁定年金の法的性格/3 法案の内容/4 憲法29条との関係/
  5 憲法25条との関係/6 憲法14条との関係/7 信頼保護との関係/8 小  括
 第8節 女性と年金
  1 問題の所在/2 第3号被保険者制度/3 モデル年金/4 遺族年金/5 離婚時の年金分割/
  6 育児期間への配慮
 第9節 在職老齢年金
  1 在職老齢年金の仕組み/2 制度改正の経緯/3 制度の評価
 第10節 年金記録問題
  1 問題の所在/2 記録管理の歴史/3 原因と背景/4 小  括

第4章 改革案の類型
 第1節 社会保険方式
  1 基礎年金の社会保険方式を維持する考え方(類型①)/2 問題点の指摘
 第2節 税 方 式
  1 基礎年金を税方式に転換する改革案(類型②-A,②-B)/2 超党派議員案/3 問題点の指摘
 第3節 所得比例年金+最低保障年金の改革案
  1 所得比例年金+最低保障年金(スウェーデン方式)(類型③)/2 社会経済生産性本部「年金研究会」案/
  3 スウェーデンの公的年金/4 民主党案/5 問題点の指摘

第5章 社会保険給付の法的性格と税方式
 第1節 社会保険
  1 社会保険の性格/2 公的年金における国庫負担と事業主負担
 第2節 租  税
  1 租税の法的性格/2 税方式(社会扶助方式)の特質
 第3節 給付の権利性
  1 社会保険の権利性/2 対価性,権利性の限定性/3 税方式の権利性
 第4節 旭川市国保条例事件と「対価性」「けん連性」
  1 最高裁の判示内容/2 「対価性」と「けん連性」
 第5節 「対価性」「けん連性」と裁判例
  1 併給調整をめぐる裁判例/2 福祉年金をめぐる裁判例/3 逸失利益性をめぐる裁判例/
  4 国籍要件などをめぐる裁判例/5 未裁定段階の地位に関する裁判例/6 その他の裁判例
 第6節 小  括
  1 社会保険方式の権利性/2 権利性の比較/3 本人拠出の有無と権利性/4 生活保護と既裁定年金/
  5 税方式年金の権利性/6 本章の結論

第6章 年金改革の望ましい方向性
 第1節 社会保険方式
  1 改革案の内容/2 改革案の利点/3 改革案の問題点/4 より望ましい改革案
 第2節 税 方 式
  1 改革案の内容/2 改革案の利点/3 改革案の問題点
 第3節 所得比例年金+最低保障年金の改革案
  1 改革案の内容/2 改革案の利点/3 改革案の問題点
 第4節 結  論
  1 3類型の評価/2 今後望まれる年金改革/3 社会保障・税一体改革案

結  び

事項索引(巻末)

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内容説明

公的年金について、法学の観点からどんな改革が望ましいかを検討する。現行の公的年金制度は、社会保障制度審議会の1950年勧告が示したグランドデザインによって構築されている。保険料支払いの対価として給付を受けるという社会保険方式の制度は、憲法25条、13条などから導かれる規範的要請に依然として合致するものの、空洞化問題などで制度のほころびが目立つ。今後の課題を追究する。

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