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放送の自由の基層

学術選書 57

放送の自由の基層

内部的自由を基礎とする公共メディアの重要性

著者 西土 彰一郎
ジャンル 法律  > 憲法
シリーズ 法律・政治  > 学術選書
出版年月日 2011/01/27
ISBN 9784797258578
判型・ページ数 A5変336ページ
定価 本体9,800円+税
在庫 在庫あり
 

目次

 西土彰一郎 著(成城大学法学部・准教授)

はしがき

◆第一章◆ 日本の放送法制 ――二元的放送秩序の法構造…1
 第一節 概   観 ――免許制と番組編集準則を中心に… 2
  一 電波法と放送法の結合(2)
  二 放送法と電波法の制定趣旨(5)
  三 「組織法と作用法の調和」と不安定化(8)
   (1)無線局免許の付与(8)/(2)事後監督(10)/(3)放送の重大な社会的影響力と周波数の稀少性(12)
 第二節 公共放送… 15
 第三節 二元的放送秩序とメディア環境の変容… 19
 第四節 「パッチワーク的」修正から新・放送法へ … 22
  一 受託・委託放送制度(22)
  二 ケーブルテレビ法制と電気通信役務利用放送(24)
  三 「情報通信法」構想の可能性(26)
  四 新・放送法(二〇一〇年放送法改正案)(29)

◆第二章◆ 放送の自由… 34
 第一節 伝統的な「放送の自由」理論…34
  一 実 態 論(34)
  二 実質的根拠としての国民の知る権利論(37)
 第二節 「放送の自由」理論の新傾向…39
  一 規範的構想(39)
   (1)未成熟な基本権としての放送の自由(40)/(2)基本的情報(40)/(3)表現の自由の共同行使(41)
   (4)マスメディアの二つのモデル(42)
  二 部分規制論(44)
   (1)開かれた放送秩序の構成原理(45)/(2)構造的多様性論としての部分規制論(47)/(3)部分規制論の射程(50)
 第三節 表現の自由とマスメディアの自由の法理…52
  一 「放送の自由」理論に対する批判(52)
  二 戦後憲法学の宿命(53)
  三 比較法研究の視座(55)

◆第三章◆ ドイツ連邦憲法裁判所における判例の変遷 ――基本的供給概念を手がかりにして … 57
 第一節 基本的供給概念導入以前の判例の状況 … 57
  一 第一次放送判決(BVerfGE12, 205.)、第二次放送判決(BVerfGE31,314.)(57)
  二 第三次放送判決(BVerfGE 57,295.)(60)
   (1)意見形成に奉仕する自由(60)/(2)放送の自由の内容形成(61)
 第二節 基本的供給概念の導入と確立 ――第四次放送判決から第六次放送判決まで…65
  一 基本的供給概念の言及 ――第四次放送判決(BVerfGE 73,118.)(65)
   (1)基本的供給の位置価(65)/(2)基本的供給をめぐる若干の問題(66)/(3)第四次放送判決の意義(68)
  二 基本的供給概念の精緻化 ――第五次放送判決(BVerfGE74, 297.)(71)
   (1)基本的供給の内実(71)/(2)基本的供給の動態的性格と「ジャーナリズム上の競争」(73)
  三 基本的供給概念の機能化 ――第六次放送判決(BVerfGE83, 238.)(77)
   (1)放送の自由の内容形成と基本的供給(77)/(2)係(79)/(3)ツヴァイ・ゾイレン・モデル(80)
 第三節 基本的供給概念確立以降の判例の状況 ――基本的供給から機能的任務へ … 84
  一 ヘッセン・ドライ決定(BVerfGE87,181.)(84)
  二 放送受信料判決(BVerfGE 90,60.)(87)
  三 短時間ニュース報道権判決(BVerfGE 97,228.)(89)
  四 第二次放送受信料判決(BVerfGE 119, 181.)(91)
   (1)放送受信料額確定手続(91)/(2)機能的任務の言及(92)/(3)「変化にもかかわらず継続を」(96)
 第四節 ドイツ連邦憲法裁判所放送判決にみる二元的放送秩序の法的評価
        ――基本的供給、機能的任務、機能的「放送の自由」理論… 102
  一 機能的「放送の自由」理論と内容形成ドグマーティク(102)
  二 基本的供給の内的不安定要因(104)

◆第四章◆ 基本的供給概念をめぐる学説の対立 … 107
 第一節 学説における基本的供給概念の嚆矢 … 107
  一 基本的供給の暫定性(107)
   (1)個人的権利としての放送の自由(107)/(2)公共放送の正当化(109)
  二 社会国家原則と基本的供給(111)
  三 放送の自由と基本的供給の乖離(113)
 第二節 基本的供給の含意 … 115
  一 基本的供給の非限定的理解(115)
   (1)憲法の要請としての公共放送の設置(115)/(2)放送の自由の内容形成としての二元的放送秩序(118)
   (3)基本的供給のプロセス化(124)
  二 基本的供給の限定的理解(128)
   (1)放送の自由の内容形成の肯定(128)/(2)放送事業者の自由の強調(131)
 第三節 基本的供給概念の錯綜 ――機能的任務概念への転換の必要性…137

◆第五章◆ メディア環境の変容と公共放送… 140
 第一節 基本的供給から機能的任務へ … 141
  一 番組委託としての機能的任務(141)
  二 放送秩序全体の機能性保障(145)
 第二節 機能的任務の限定的理解 … 149
  一 奉仕する自由・総合編成番組・規律された自己規律(149)
  二 オンラインサービスと機能的任務(151)
  三 基本的供給と機能的任務の併存(153)
 第三節 機能的任務の拡大的理解 … 155
  一 機能的任務の具体化(155)
  二 プロセスとしての機能性(161)
   (1)機能的任務のトートロジー(161)/(2)ジャーナリズムの自律と社会の再帰的結合(162)
   (3)主要業務と附帯業務の区別(166)
 第四節 欧州法と機能的任務…169
  一 欧州法による国家援助禁止(170)
   (1)欧州法における放送の自由の位置(170)/(2)欧州基本権(173)/(3)国家援助の禁止(175)
   (4)二〇〇七年四月二四日欧州委員会決定(178)
  二 機能的任務との関連性(187)
   (1)国家援助の否定(187)/(2)国家援助の肯定(190)/(3)放送の自由の捉え方(192)
  三 「公共的価値のテスト」(195)
   (1)概 要(195)/(2)「プロセスとしての番組委託」(198)
 第五節 機能的放送概念の試み … 202
  一 憲法上の放送概念の構成要素(203)
  二 意見形成機能による放送概念の具体化(205)
 第六節 放送の自由の理論の必要性… 208

◆第六章◆ 放送の自由の理論とドグマーティク … 211
 第一節 基本権理論と基本権ドグマーティク … 211
 第二節 機能的「放送の自由」理論… 214
  一 民主主義(214)
  二 文  化(216)
 第三節 付  言 ――制度的保障と放送の自由 … 219
  一 制度的保障論  法制度保障と制度体保障(220)
  二 制度的保障論の新たな位置づけ(222)
   (1)社会状態の保障(222)/(2)制度的基本権理論(223)
  三 放送の制度的自由と制度的保障の交錯(225)
 第四節 自由主義的「放送の自由」理論… 227
  一 実体としての防御権  自律的実存への定位(227)
  二 知の発見手続としての市場と自由の機能化(228)
 第五節 内容形成ドグマーティクに対する批判 … 231
  一 内容形成ドグマーティクの構造(231)
  二 問 題 点(232)
  三 侵害ドグマーティクの可能性(235)

◆第七章◆ プロセス的「放送の自由」理論…241
 第一節 社会システム理論における基本権の諸相 … 241
  一 制度としての基本権(241)
  二 部分システムの相互作用の制御(244)
 第二節 規範的社会システム理論と放送の自由 … 249
  一 規範的社会システム理論  民主主義的「放送の自由」理論への帰着(249)
  二 プロセス的基本権理論(250)
  三 放送の自由(252)
   (1)社会の自己構想としての文化(252)/(2)自由主義的「放送の自由」理論と民主主義的「放送の自由」
    理論に対する批判(254)/(3)ドグマーティク(255)
  四 放送規律のプロセス化(259)
   (1)法のプロセス化(259)/(2)構造規制(260)/(3)集中排除規制から積極規制へ(265)
 第三節 プロセス的基本権・法理論に対する批判… 269
  一 外在的批判(269)
   (1)システム理論と規範(269)/(2)システム理論と基本法(271)
  二 内在的批判の試み(274)
 第四節 プロセス的法理論のプロセス化… 278
 第五節 プロセス的「放送の自由」理論の位相 … 281

◆終 章◆ 放送の自由の新構成…284
 第一節 表現の自由の機能化 … 284
  一 「自由の競争」(284)
  二 「コンセンサスの競争」の保障としての表現の自由(288)
 第二節 マスメディアの自由の核心 … 290
  一 内部的自由(290)
   (1)生活・社会関係のネットワーク化(291)/(2)内部的自由の再定位(292)
  二 公共メディア(296)
   (1)「接続強制・可能性」にもとづく放送の自由の理論(296)/(2)マスメディアの二元論(300)
  三 結  論(304)

初出一覧(巻末)
事項索引(巻末)

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内容説明

マスメディアの自由の核心とは何か。近年、従来型からの急激に変化するメディア環境の中で、その不確実性に対応する普遍的理論を提示。試行錯誤により、不確実性を処理できる、内部的自由の理念を基礎とした、公共メディア(公共放送)の存在の重要性を説く。

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