保証人保護の判例総合解説(第2版)
保証人の責任制限をめぐる判例の分析
著者 |
平野 裕之
著 |
---|---|
ジャンル |
法律
> 民法 |
シリーズ |
法律・政治
> 判例総合解説シリーズ |
出版年月日 | 2005/10/14 |
ISBN | 9784797256628 |
判型・ページ数 | B5変・352ページ |
定価 | 3,520円(税込) |
在庫 | 在庫あり |
保証人の責任制限をめぐる判例を分析・整理。債権者の義務と信義則違反の保証「契約」の効力を否定、保証契約の解釈により保証される「債務」の制限、さらに、保証人の「責任」制限の正当化をはかる。また保証人に対する各種の義務を認める判例も散見されることから、これを総合的に再構成することを試みている。保証人保護についての実務的判断に便利。平成16年の民法改正をふまえ、新たな論述くわえた改訂第2版。
平野裕之(慶應義塾大学大学院法務研究科教授) 著
はしがき
序 章 はじめに
1 保証人の責任制限をめぐる検討の必要性 ――平成16年改正をふまえて
(1) まえがき ――平成16年(2004年)の保証法改正
(2) 保証人保護をめぐる検討の意義
(3) 保証人に対する債権者の義務という観点からのアプローチ
2 保証人保護の必要性の確認とその強弱
(1) 情義的保証における保証人保護の必要性
(2) 「根保証」における保証人保護の特別の必要性
(3) 保証人保護の要請が妥当しない場合
3 保証のプロセスにおける二段階のレベルでの保証人保護
(1) 保証契約締結段階における債権者の保証人保護義務
――その違反による「債務」の制限ないし「契約」の効力制限
(2) 保証契約締結後の債権者の保証人保護義務
――その違反による「債務」ないし「責任」の制限
(3) 保証人保護の法的構成の整理
第1章 保証契約締結に際する債権者の保証人保護義務
第1節 保証契約の締結をめぐる債権者の義務総論
1 消費者契約という観点からの説明義務
(1) 道垣内教授による提案
(2) 説明義務と契約内容の限定
2 保証契約締結段階の問題点と基本的視点
(1) 保証契約締結のプロセスにおける問題点
(2) 債権者の保証契約締結時における保証人保護義務の類型化
(3) 債権者による保証人保護の義務違反の効果
第2節 判例の状況1 ――特定保証契約における錯誤その他の議論
1 保証契約の締結と錯誤 ――根保証を特定保証と誤解した場合を除く
(1) 債権者についての錯誤の判例 《1-》《2-》
(2) 主債務者についての錯誤の判例 《3-》~【17】
(3) 主債務についての錯誤の判例 《1- 8》~【37】
(4) 他の担保についての錯誤の判例 【38】~【47】
(5) その他の錯誤についての判例 ――多様な解決 【48】~【51】
(6) 特定保証契約の締結における債権者の保証契約締結に際しての義務
――以上までのまとめ
2 判例の状況2 ――保証「契約」の不成立,詐欺・強迫「取消」
(1) 保証契約の意思がなかった事例 《52》【53】
(2) 特定保証契約の締結と詐欺・強迫など 【54】~【54?1】
第3節 根保証契約の締結における債権者の保証人保護義務
1 根保証契約を締結する際の債権者の保証人に対する義務(総論)
2 保証人の「根保証」または「包括根保証」意思確認義務
(1) 保証人の責任を制限しない判例 【55】~【63?1】
(2) 保証人の責任を部分的に制限した判例 【64】~【78】
(3) 保証人の責任を全部否定した判例 【79】~【85】
(4) 判例のまとめと検討
3 根保証契約締結までの既存債務をめぐる判例
(1) 保証人の責任を制限しなかった判例 【86】~【88】
(2) 保証人の責任を制限した判例 【89】【90】
(3) 契約前の債務について保証人の責任をすべて否定した判例 【91】【92】
(4) 判例の検討
4 主債務者の経営状態についての調査・説明義務をめぐる判例
(1) 調査・説明義務を肯定すべき
(2) 判例の状況 《93》~【95】
(3) 判例の分析と本書の立場の再確認
第4節 保証契約の範囲の制限について――特定保証・根保証
1 根保証契約により保証される「債務」をめぐる説明義務 ――既存債務以外について
(1) はじめに
(2) 根保証の対象となる債務の範囲が問題になった判例 《96》~【105】
(3) 賃貸保証における保証期間の問題について 《106》~《113》
2 契約解除と保証される「債務」の範囲の確定
(1) 契約解除と保証人の責任総論
(2) 契約解除の場合の損害賠償義務と保証人の責任 【114】~《121》
(3) 原状回復義務と保証人の責任 《122》~【134】
(4) その他の保証範囲内か否か議論される債務 【135】《136》
3 過剰保証契約その他不適切な保証契約を回避すべき義務
(1) 判例の状況 《137》~【140】
(2) 過剰保証の回避義務をめぐる学説
第2章 保証契約締結後の債権者の保証人保護義務
第1節 根保証人保護法理をめぐる法的構成
(1) 根保証契約の合理的意思解釈
(2) 身元保証法5 条の類推適用
(3) 信義則による制限
(4) 債権者の保証人保護義務による制限
(5) 複数の制限法理の使い分け
(6) 本書の基本姿勢
第2節 根保証人に解約権が成立後の債権者の義務
1 特別解約権成立後の取引についての保証「責任」制限をめぐる判例
(1) 根保証人の責任制限を否定した判例 ――一般論としては保証責任の制限の可能性を認める 【141】~【144】
(2) 根保証人の責任制限を肯定した判例 【145】~【153】
2 任意解約権が成立している場合の保証人の「責任」制限をめぐる判例
(1) 責任の制限を否定した判例 【154】~【158】
(2) 責任の制限を認めた判例 【159】~【162】
(3) 責任を全部否定した判例 ――信義則上,連帯保証契約が終了したとした判例 【163】
3 特定の地位と結びついた保証における解約権が成立した後の保証人の「責任」制限をめぐる判例
(1) 保証人の責任制限を否定した判例 【164】【165】
(2) 保証人の責任の否定または制限を肯定した判例 【166】~【169】
4 保証意思確認義務をめぐる本書の立場
(1) 保証人に解約権が発生している場合について
(2) 適正取引義務と密接不可分の保証意思確認義務
第3 節 適正取引義務 ――予測外の取引についての通知・保証意思確認義務
(1) 保証人の責任制限の必要性
(2) 取引が適正であったとして保証人の「責任」制限を否定した判例 【170】~【172】
(3) 契約解釈により保証「債務」の範囲を制限した判例 《173》~【176】
(4) 信義則などにより保証人の「責任」を制限した判例 【177】【178】
(5) 適正取引義務についての判例のまとめ
(6) 適正取引義務についての本書の立場
第4節 主債務者からの債権回収に努力すべき義務
1 主債務者の事業の監督・保証人への通知義務
(1) 事業の監督義務
(2) 債務者との取引についての通知義務
2 主債務者からの債権回収に努力する義務
(1) 判例の状況 《179》~【183】
(2) 債権者の主債務者からの債権回収の努力義務についての検討
結 語 本書の立場のまとめ
(1) 保証契約締結に際する義務違反
(2) 保証契約締結後の義務違反
(3) 本書のむすび
判例索引
はしがき
序 章 はじめに
1 保証人の責任制限をめぐる検討の必要性 ――平成16年改正をふまえて
(1) まえがき ――平成16年(2004年)の保証法改正
(2) 保証人保護をめぐる検討の意義
(3) 保証人に対する債権者の義務という観点からのアプローチ
2 保証人保護の必要性の確認とその強弱
(1) 情義的保証における保証人保護の必要性
(2) 「根保証」における保証人保護の特別の必要性
(3) 保証人保護の要請が妥当しない場合
3 保証のプロセスにおける二段階のレベルでの保証人保護
(1) 保証契約締結段階における債権者の保証人保護義務
――その違反による「債務」の制限ないし「契約」の効力制限
(2) 保証契約締結後の債権者の保証人保護義務
――その違反による「債務」ないし「責任」の制限
(3) 保証人保護の法的構成の整理
第1章 保証契約締結に際する債権者の保証人保護義務
第1節 保証契約の締結をめぐる債権者の義務総論
1 消費者契約という観点からの説明義務
(1) 道垣内教授による提案
(2) 説明義務と契約内容の限定
2 保証契約締結段階の問題点と基本的視点
(1) 保証契約締結のプロセスにおける問題点
(2) 債権者の保証契約締結時における保証人保護義務の類型化
(3) 債権者による保証人保護の義務違反の効果
第2節 判例の状況1 ――特定保証契約における錯誤その他の議論
1 保証契約の締結と錯誤 ――根保証を特定保証と誤解した場合を除く
(1) 債権者についての錯誤の判例 《1-》《2-》
(2) 主債務者についての錯誤の判例 《3-》~【17】
(3) 主債務についての錯誤の判例 《1- 8》~【37】
(4) 他の担保についての錯誤の判例 【38】~【47】
(5) その他の錯誤についての判例 ――多様な解決 【48】~【51】
(6) 特定保証契約の締結における債権者の保証契約締結に際しての義務
――以上までのまとめ
2 判例の状況2 ――保証「契約」の不成立,詐欺・強迫「取消」
(1) 保証契約の意思がなかった事例 《52》【53】
(2) 特定保証契約の締結と詐欺・強迫など 【54】~【54?1】
第3節 根保証契約の締結における債権者の保証人保護義務
1 根保証契約を締結する際の債権者の保証人に対する義務(総論)
2 保証人の「根保証」または「包括根保証」意思確認義務
(1) 保証人の責任を制限しない判例 【55】~【63?1】
(2) 保証人の責任を部分的に制限した判例 【64】~【78】
(3) 保証人の責任を全部否定した判例 【79】~【85】
(4) 判例のまとめと検討
3 根保証契約締結までの既存債務をめぐる判例
(1) 保証人の責任を制限しなかった判例 【86】~【88】
(2) 保証人の責任を制限した判例 【89】【90】
(3) 契約前の債務について保証人の責任をすべて否定した判例 【91】【92】
(4) 判例の検討
4 主債務者の経営状態についての調査・説明義務をめぐる判例
(1) 調査・説明義務を肯定すべき
(2) 判例の状況 《93》~【95】
(3) 判例の分析と本書の立場の再確認
第4節 保証契約の範囲の制限について――特定保証・根保証
1 根保証契約により保証される「債務」をめぐる説明義務 ――既存債務以外について
(1) はじめに
(2) 根保証の対象となる債務の範囲が問題になった判例 《96》~【105】
(3) 賃貸保証における保証期間の問題について 《106》~《113》
2 契約解除と保証される「債務」の範囲の確定
(1) 契約解除と保証人の責任総論
(2) 契約解除の場合の損害賠償義務と保証人の責任 【114】~《121》
(3) 原状回復義務と保証人の責任 《122》~【134】
(4) その他の保証範囲内か否か議論される債務 【135】《136》
3 過剰保証契約その他不適切な保証契約を回避すべき義務
(1) 判例の状況 《137》~【140】
(2) 過剰保証の回避義務をめぐる学説
第2章 保証契約締結後の債権者の保証人保護義務
第1節 根保証人保護法理をめぐる法的構成
(1) 根保証契約の合理的意思解釈
(2) 身元保証法5 条の類推適用
(3) 信義則による制限
(4) 債権者の保証人保護義務による制限
(5) 複数の制限法理の使い分け
(6) 本書の基本姿勢
第2節 根保証人に解約権が成立後の債権者の義務
1 特別解約権成立後の取引についての保証「責任」制限をめぐる判例
(1) 根保証人の責任制限を否定した判例 ――一般論としては保証責任の制限の可能性を認める 【141】~【144】
(2) 根保証人の責任制限を肯定した判例 【145】~【153】
2 任意解約権が成立している場合の保証人の「責任」制限をめぐる判例
(1) 責任の制限を否定した判例 【154】~【158】
(2) 責任の制限を認めた判例 【159】~【162】
(3) 責任を全部否定した判例 ――信義則上,連帯保証契約が終了したとした判例 【163】
3 特定の地位と結びついた保証における解約権が成立した後の保証人の「責任」制限をめぐる判例
(1) 保証人の責任制限を否定した判例 【164】【165】
(2) 保証人の責任の否定または制限を肯定した判例 【166】~【169】
4 保証意思確認義務をめぐる本書の立場
(1) 保証人に解約権が発生している場合について
(2) 適正取引義務と密接不可分の保証意思確認義務
第3 節 適正取引義務 ――予測外の取引についての通知・保証意思確認義務
(1) 保証人の責任制限の必要性
(2) 取引が適正であったとして保証人の「責任」制限を否定した判例 【170】~【172】
(3) 契約解釈により保証「債務」の範囲を制限した判例 《173》~【176】
(4) 信義則などにより保証人の「責任」を制限した判例 【177】【178】
(5) 適正取引義務についての判例のまとめ
(6) 適正取引義務についての本書の立場
第4節 主債務者からの債権回収に努力すべき義務
1 主債務者の事業の監督・保証人への通知義務
(1) 事業の監督義務
(2) 債務者との取引についての通知義務
2 主債務者からの債権回収に努力する義務
(1) 判例の状況 《179》~【183】
(2) 債権者の主債務者からの債権回収の努力義務についての検討
結 語 本書の立場のまとめ
(1) 保証契約締結に際する義務違反
(2) 保証契約締結後の義務違反
(3) 本書のむすび
判例索引
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