目次
スペインの議会制 ―― 歴史的素描 北原 仁… 3
1 は じめに (3)
2 スペイン立憲主義とカディス憲法(3)
3 1834年の国王憲章と内閣制度(6)
4 1845年憲法と保守派の憲法思想(9)
5 第一共和制と1876年憲法(12)
6 1931年憲法と大統領制(18)
7 フランコ体制から1978年憲法へ(21)
8 結論にかえて(24)
政治資金規正法の構造問題 加藤一彦… 27
1 は じめに (27)
2 政治資金規正法の制定・改正の経緯(28)
3 政治資金規正法の法構造(31)
4 脱法的政治献金の仕組み(33)
5 政治資金規制への模索(38)
6 政治資金規正法改正の論点(43)
アメリカ連邦議会の二院制の特質 ――上院研究の分析 廣瀬淳子… 47
1 は じめに (47)
2 混合政体論による「英知の上院」(48)
3 憲法会議における「妥協の産物」として上院(51)
4 初期の上院とその後の変化に関する研究(59)
5 上院研究の現在(63)
6 連邦議会研究にみられる上院の特質(72)
相違と決定 ―― 代表における集団と規律に関する試論 只野雅人… 75
1 両院関係の変化と国会における合意形式 ―― 顕在化するアポリア (75)
2 集団と規律(78)
3 政権党と反対党(86)
4 両院関係と政権党・反対党(89)
● Ⅱ 国権の最高機関
首班指名の法理 ――国会の首班指名・再論 松澤浩一… 97
1 序 論 (97)
2 首班指名の実質 (100)
3 首班指名権の所在 (104)
4 結 論 (119)
政府の憲法解釈とその変更 ―― 国会・内閣・内閣法制局 浦田一郎… 125
1 は じめに (125)
2 政府解釈の理解 (126)
3 政府解釈の変更 (132)
4 政府の憲法解釈と立憲主義 (137)
5 お わりに (141)
国 会 情 報 大山礼子… 143
1 は じめに (143)
2 会 議録 (144)
3 立 法情報 (150)
4 国会関連法規および活動報告 (156)
5 お わりに (160)
予算の法的意義をめぐって 小沢隆一… 163
1 は じめに (163)
2 清宮四郎の見解をめぐって (164)
3 杉村章三郎の見解をめぐって (167)
4 甲斐素直の見解をめぐって (169)
5 櫻井敬子の見解をめぐって (171)
6 北野弘久による「新財政法学」の提唱 (173)
7 福家俊朗の見解をめぐって (174)
8 むすびにかえて (175)
● Ⅲ 唯一の立法機関
政府と立法 ―― 政府による法津の発案に焦点を合せて 杉原泰雄… 179
1 は じめに (179)
2 日本国憲法制定時の議論 (179)
3 憲法施行後における憲法学界の代表的見解 (180)
4 2つの考え方の整理と検討 (186)
立法の多元化と国会の役割・あり方 川崎政司… 195
1 立法ないし法の多元化の進展 (195)
2 委任立法とその統制 (196)
3 地方分権と国の立法のあり方 (212)
4 国際化と法システムのあり方・国会の役割 (226)
5 まとめにかえて (240)
「国権の最高機関」と執政権 福岡英明… 243
1 は じめに (243)
2 最高機関性に関する従来の学説 (245)
3 なにゆえ最高機関なのか (249)
4 帰属不明の権限の国会への推定 (253)
5 「国務の総理」と執政権 (255)
6 むすびにかえて (261)
内容説明
Ⅰ 全国民の代表:代表と議会制 スペインの議会制(北原仁)/政治資金規正法の構造問題(加藤一彦)/アメリカ連邦議会の二院制の特質(廣瀬淳子)/相違と決定(只野雅人) Ⅱ 国権の最高機関 首班指名の法理(松澤浩一)/政府の憲法解釈と変更(浦野一郎)/国会情報(大山礼子)/予算の法的意義をめぐって(小沢隆一) Ⅲ 唯一の立法機関 政府と立法(杉原泰雄)/立法の多元化と国会の役割・あり方(川﨑政司)/「国権の最高機関」と執行権(福岡英明)