目次
泉水文雄・角松生史 監修
法政策研究会 編
【目 次】
まえがき(泉水文雄)
<執筆者一覧>
第Ⅰ部
1 標準必須特許の権利行使と日米欧の競争法〔根岸 哲〕
1.はじめに
2.標準必須特許の策定・採択と競争法
3.標準必須特許の権利行使と競争法
4.標準必須特許の権利行使と特許法
5.おわりに
2 医療に対する法の関与と助力の一側面―Health lawyer,MLPと高齢者〔手嶋 豊〕
1.はじめに
2.医療現場における弁護士―アメリカにおけるHealth lawyer の位置付け
3.MLP活動の概要
4.オーストラリア・カナダでのMLP活動―取組みの開始状況
5.検 討 ―日本での課題
6.おわりに
3 著作者人格権侵害訴訟係属中の著作者の死亡と訴訟承継〔岡田洋一〕
1.はじめに
2.ドイツ法との比較
3.学 説
4.私 見
5.おわりに
第Ⅱ部(会員論文)
4 公証制度の発展と課題(第1部)―これまで議論となった事案の各論的分析―〔三野寿美〕
1.序 論
2.執行証書
3.公正証書遺言について
4.任意後見制度の濫用・悪用と公証人への期待
5.公証制度における消費者保護的効果について
6.結びに代えて
5 アメリカ合衆国における遺伝子組換動物食品の規制に関する研究〔米谷恭子〕
1.はじめに
2.遺伝子組換動物食品の安全性と食品医薬品局を中心とする行政法上の問題点
3.食品医薬品局(FDA)の機能と国家環境政策法(NEPA)との関係
4.遺伝子組換動物食品承認手続に関する行政法の不備と遺伝子組換食品法案(Genetically Engineered Foods Act: GEFA)
5.遺伝子組換動物に関する連邦裁判所判例と安全性の基準
6.合衆国における遺伝子組換動物食品の規制に関する行政法上の展望
7.おわりに
6 地方公共団体における監査制度の再構築〔長地孝夫〕
1.地方公共団体の監査制度の欠陥
2.外部監査には何をさせるか
3.内部監査には何をさせるか
4.おわりに
7 犯罪被害者の人権保障の貫徹がもたらす恩恵―犯罪被害者に対する国家的無過失損害賠償制度の政策的提言―〔野村貴光〕
1.現在の刑事法理論は正義の内在的実体に満足を与えているか?
2.応報刑論における陥穽
3.目的刑論なかんずく特別予防論と被害者政策との親和性
4.犯罪被害者政策は正義の内在的実体に満足を与えることができるか?
5.被害者の権利の保障の貫徹を志向する国家補償説の登場
6.犯罪被害者に対する国家による無過失損害賠償理論の理論的位置付け
7.犯罪被害者に対する国家による無過失損害賠償理論は理論的に基礎づけられ得るか?
8.犯罪被害者に対する国家による無過失損害賠償理論は正当化することができるか?
9.結論:犯罪被害者に対する国家による無過失損害賠償制度は刑罰を進化させる
8 医療をめぐる財政支出に関する法と経済学的な考察〔石原奈津子〕
1.はじめに
2.本稿の目的―法と経済学のアプローチ―
3.経済学的な観点からの検討
4.法律学的な観点からの検討
5.おわりに
あとがき
内容説明
神戸大学法政策研究会によるシリーズ第15集。近年、わが国では、大改革が様々の領域で進行中であり、法律学の世界においても伝統的な法解釈学を超えた研究が求められている。今回は、『競争法』を特集テーマとし、国際的な視野からその問題点を検討。医療、遺伝子組換食品、著作権など、重要テーマを広範に考察した、より良い日本社会の構築のために、必読の書。