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教育における自由と国家

フランス公教育法制の歴史的・憲法的研究

教育における自由と国家

現代日本の公教育のあり様を展望する

著者 今野 健一
ジャンル 法律  > 憲法
出版年月日 2006/07/31
ISBN 9784797224580
判型・ページ数 A5変・396ページ
定価 本体10,000円+税
在庫 在庫あり
 

目次

序 論 教育における自由と国家~問題の所在~

1 「国民教育権」論と「教育の自由」 3
憲法教育論と《教育による憲法保障》
~立憲主義の擁護を目指すもの 3
「国民教育権」論と「教育の自由」 6
2 フランスにおける「教育の自由」11
総 説 11
「教育の自由」の諸相 11
教育の義務制と「教育への権利」 16
3 公教育・国家・自由~本書の主題と構成 17
準拠国としてのフランス 17
フランス公教育をめぐる日本での議論~近時の有力な問題提起について 19
本書の主題と構成 22
第1部 フランス革命期における教育改革の構想と実践 ~国家の論理と自由の論理~
第1章 革命の開始と革命初期の教育改革構想 ~タレイランとコンドルセ~29
第1節 アンシャン・レジームの国家構造・教育構造 29
第2節 革命前夜の教育改革思想~国家独占の論理 31
第3節 革命の開始から1791年体制へ
     ~アンシャン・レジームの清算 32
第4節 革命初期の公教育計画案      
     ~タレイランとコンドルセ 35
第2章 国民公会における諸教育計画と教育政策42
第1節 立法議会から国民公会へ 42
第2節 第1期:ジロンド派公会期
         (1792年9月~1793年6月) 43
第3節 第2期:モンターニュ派公会期
         (1793年6月~1794年7月) 45
第4節 第3期:テルミドール派公会期
         (1794年7月~1795年10月) 54
第3章 総裁政府期の教育政策59
第1節 総裁政府の発足と総裁政府初期の教育状況 59
第2節 総裁政府の巻き返しとその挫折
     ~革命最後のジャコバン主義的熱情 62
第4章 革命の教育理想と「教育の自由」
      ~第1部のまとめにかえて~67
第1節 フランス革命と近代国民国家 67
第2節 革命期の教育構想に見る「国民統合」理念の追求 68
第3節 「国民統合」と「教育の自由」 70 第4節 フランス革命の教育理想 72    
第2部 国家による教育「独占」体制の構築 ~ユニヴェルシテ独占の構造と特色~  
第1章 執政政府期の教育再編事業 ~「教育の自由」と教育独占の萌芽~79
第1節 共和暦8年憲法の制定 79
第2節 執政政府とカトリシスム 80
第3節 「教育の自由」と教育独占の萌芽 83
第4節 宗教勢力の復興と法律の失敗 88
第2章 第1帝制におけるユニヴェルシテ独占の構築 ~「独占」というナポレオン的解決~90
第1節 ユニヴェルシテ・アンペリアルの創設
     (1806年5月10日の法律) 90
第2節 ユニヴェルシテの組織化
     (1808年3月17日のユニヴェルシテ組織令) 92
第3節 ユニヴェルシテ体制における「教育の自由」 96
第4節 ナポレオンにおけるユニヴェルシテ独占の意義 102
第3章 復古王制における「独占」の継承 ~「独占」の利益と「教育の自由」の要求~109
第1節 1814年憲章とフランスにおける議会主義の生成 109
第2節 ユニヴェルシテ体制の維持と教育の自由①
     ~ルイ18世治下の自由主義的君主制期
      (1814~1820年) 111
第3節 ユニヴェルシテ体制の維持と教育の自由②
     ~ユルトラ反動期(1820~1827年) 116
第4節 ユニヴェルシテ体制の維持と教育の自由③
     ~復古王制末期の反教権主義的教育政策の展開
      (1827~1830年) 121
第5節 初等教育における発展 126
第6節 復古王制における教育の再編成作業の結末 130
第2部のまとめ 131    
第3部 「独占」の解体と「教育の自由」の法制化 ~ギゾー法とファルー法~  
第1章 7月王制における「教育の自由」と教育の国家化 ~ギゾーの教育思想とギゾー法~139
第1節 7月革命と1830年憲章 139
第2節 7月王制の社会的・経済的背景と教育の関係 144
第3節 1830年憲章における「教育の自由」と初等教育の非宗教化 148
第4節 ギゾー法への道
     ~抵抗派政府の教育政策とクーザン報告 151
第5節 ギゾー法(1833年6月28日法)の成立
     ~その制定過程における諸争点 155
第6節 ギゾー法と7月王制における初等教育政策の意義 163
第2章 第2共和制における共和主義理念の挫折と中等教育
     の自由の法制化~ファルー法の制定~174
第1節 2月革命の勃発と第2共和制の成立 174
第2節 公教育大臣カルノーとその教育政策 176
第3節 1848年憲法における「教育の自由」 184
第4節 ファルー法の成立とその意義 187
第3章 第2帝制期の教育政策のなかの国家と教会 ~ファルー法の運用過程~199
第1節 第2共和制の崩壊と第2帝制の成立
     ~〈共和派のいない共和制〉とクーデタ 199
第2節 ファルー法の運用過程における国家と教会
     ~法の成立から権威帝制期へ 204
第3節 自由帝制における反教権主義の高まり
     ~ヴィクトル・デュリュイの改革 210
第3部のまとめ 213    
第4部 第3共和制における近代公教育法制の確立 ~義務・無償・ライシテの原則~ 
第1章 第3共和制の成立と共和派オポルテュニスムの展開 219
第1節 第3共和制の成立 219
第2節 1875年憲法体制の構造と特質 222
第3節 議会共和制の確立と共和派オポルテュニスムの展開 223
第2章 反教権主義闘争とフェリー教育改革 ~第7条問題と教育のライシテ~227
第1節 「道徳秩序」の教育政策~「高等教育の自由」の確立 227
第2節 共和派による反教権主義闘争の展開 229
第3節 フェリー教育改革の概要①~無償制・義務制 238
第4節 フェリー教育改革の概要②~ライシテ 243
第3章 フェリー教育改革における国家の論理 250
第1節 ジュール・フェリーの思想的背景 251
第2節 第3共和制における教育制度改革の背景要因 255
第3節 フェリー教育改革における教育の「平等」と「自由」 260
第4節 「道徳・公民教育」導入の意義
     ~教育のライシテを中心に 267
第4部のまとめ276  
第5部 フランス公教育法制の現代的展開 ~教育改革の歴史と共和制国家の揺らぎ~ 
第1章 第3共和制後半期の教育政策 ~公教育のライシテを中心に~283
第1節 公教育のライシテから国家のライシテへ 283
第2節 政教分離法以後の教育をめぐる紛争 289
第3節 第1次世界大戦後の教育「民主化」運動 290
第2章 第4・第5共和制下の教育改革法制の展開  294
第1節 第4・第5共和制における公教育の変容 294
第2節 ミッテラン時代のフランス教育 301
第3章 共和制の揺らぎと学校教育の役割 ~最近の教育改革とその傾向~310
第1節 共和制/共和主義的学校モデルの揺らぎ 310
第2節 市場主義と教育改革 313
第3節 最近の教育改革の傾向~共和主義的価値の宣揚 314  
結 論 「国民教育権」の再定位と「教育の自由」 ~日本の憲法学説の再検討~
  1 フランス教育史の捉え方をめぐって 327
 国民国家と教育 327
 フランス近代史のなかの国家と教育 329
 フランス教育史の捉え方と「教育の自由」 333
 2 憲法学説のなかの《教育の公共性》と「教育の自由」 335
《教育の公共性》と憲法学説の最近の傾向 335
教育の共和主義モデルへのコミットメント~樋口説の検討 336
 「主権者教育権」説の復権?~永井説をめぐる議論 341
教育における「たたかう民主制」?~戸波説の検討 344
憲法学説と教師の「教育の自由」~憲法学説の問題点 347
 3 教育改革をめぐる政策と議論 ~公教育制度の将来像のために 349
教育改革と教育の公共性 349  
公教育制度の将来像のために~変革の課題 351

 主要参考文献一覧 357  事項・人名索引 373

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内容説明

フランスにおける「教育の自由」および教育における自由の意味を歴史的文脈で位置づけ直しつつ、フランス国家がどのように公教育の制度化に取り込んだのか、共和国家としての歴史的・政治的な役割を分析する。同時に、現代日本における憲法・教育基本権の理念から、国家の役割とあり方を導き、社会の協同事業としての教育に市民がいかにかかわるべきかを展望する力作。

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