ブリッジブック法学入門(第2版)

刑法を加えアップデイトした第2版
著者 |
南野 森
編 |
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ジャンル |
法律
> 入門 |
シリーズ | 法律・政治 > ブリッジブックシリーズ |
出版年月日 | 2013/04/17 |
ISBN | 9784797223477 |
判型・ページ数 | 4-6・260ページ |
定価 | 本体2,300円+税 |
在庫 | 在庫僅少 |
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目次
南野 森(九州大学法学部准教授) 編
【執筆】
南野 森(九州大学法学部准教授)/はしがき、第1章、第6章
五十君 麻里子(九州大学法学部教授)/第2章
井上 宜裕(九州大学法学部准教授)/第10章
遠藤 歩(九州大学法学部准教授)/第7章
笠木 映里(九州大学法学部准教授)/第12章
笠原 武朗(九州大学法学部准教授)/第8章
小島 立(九州大学法学部准教授)/第5章、第13章
豊崎 七絵(九州大学法学部准教授)/第4章3、第11章
八田 卓也(神戸大学法学部教授)/第4章1・2、第9章
原田 大樹(京都大学法学部准教授)/第3章
【目 次】
はしがき
略語一覧
◆Ⅰ 法学の基礎
□ 第1章 法と法学
1 法とは何か
「べし」と「である」—「当為命題」としての法/規範としての法/強制秩序としての法/法とその「妥当性」/
動態的秩序と静態的秩序
2 法学とは何か
法の解釈/法解釈に正解はあるのか/合憲限定解釈/有権解釈/解釈に対する制約
□ 第2章 法と法学の歴史
1 ローマ法の成立と復活
都市国家の法から世界帝国の法へ/古典期法学の「はこ舟」/ボローニャから全ヨーロッパへ
2 分化するヨーロッパと法の展開
ローマ法の継受/法における啓蒙思想の実現/民法典の編纂とローマ法の復権
3 日本における西洋法の継受
開 国/立憲君主制への道/近代法典の編纂
□ 第3章 法律と法体系
1 法学の全体像
法学の基本的発想/法学の内部構造/法律に関係する職業
2 法の基礎知識
法と法学の役割/法の種類/法の優劣関係
3 法律の基礎知識
法律条文の構造/法解釈の技術/難しい法律用語/立法の技術
□ 第4章 裁判制度とその役割
1 裁判制度
裁判と裁判手続の種類/裁判所および裁判制度を支える人びと/裁判官の身分/司法制度改革
2 民事裁判
民事手続一般/判決手続/判決手続以外の紛争解決手段/民事訴訟の判決文について
3 刑事裁判
刑事訴訟の基本構造/刑事手続のアウトライン/日本の刑事手続の現実/再審(誤判原因)と刑事手続の改革/
21世紀の刑事裁判はどうなる?
□ 第5章 判例の読み方
1 判例を読むために知っておくべきこと
「判例」と「裁判例」の違い/「判決理由」と「傍論」/最高裁判決に関して
2 具体的に判例を検討してみよう
はじめに/事実の概要/判決理由(判旨)/判決の射程
付録 書籍所有権侵害禁止請求事件
◆Ⅱ 法学の展開
□ 第6章 違憲審査制と国法秩序
1 憲法とは何か
警察官は誘拐犯?/法律の根拠としての憲法/憲法のさまざまな意味/憲法の意味
2 憲法の特質
硬性憲法としての憲法/最高法規としての憲法/違憲審査制を定める憲法
3 違憲審査制は両刃の剣!?
日本の違憲審査制は機能不全?/実はおそるべき制度?/司法の独立と民主政
□ 第7章 保証人とその保護
1 保証の意義とその種類
債権の担保/抵当権と保証の比較/保証の種類/保証人の種類
2 個人の保証人を保護する理由と方法
締結方法の問題性/保証責任の永続性,広汎性/経済政策
3 個人保証人保護の光と影
借入れ困難/信用保証協会への依存/機動的な融資の阻害/現代の課題
□ 第8章 会社とその利害関係者
1 会社とは何か?―営利社団法人
法 人/社団法人/社団法人の構成員=社員/会 社
2 社員としての出資者
なぜ出資者が社員なのか?/会社の債権者に対する社員の責任/有限責任制度の存在意義
3 出資者以外の利害関係者
資金供給者としての債権者/不法行為債権者/従業員/経営者
□ 第9章 民事訴訟における主張共通の原則
1 相手方の援用しない自己に不利益な事実の陳述
民事訴訟における審理の方法(「弁論主義」)/「相手方の援用しない自己に不利益な事実の陳述」の取扱い
2 主張共通の原則
「主張共通の原則」とは何か/「主張共通の原則」の公理性
3 「公理」の相対化
「主張共通の原則」の外延の確定/「主張共通の原則」の根拠/「主張共通の原則」の相対化
□ 第10章 刑罰権の濫用防止と厳罰化
1 刑法とは何か
刑法の意義/刑法の基本原理/刑法の機能
2 犯罪とは何か
犯罪の意義/構成要件該当性/違法性/責 任
3 刑罰とは何か
刑罰の意義/生命刑/自由刑/財産刑/日本国民の圧倒的大多数が死刑の存続を望んでいる?
4 厳罰化とその効果
□ 第11章 刑事訴訟の存在意義
1 「刑罰権の実現(処罰)」
「処罰」の意味と刑罰権/訴訟の仮説的性格/「疑わしきは被告人の利益に」の原則/目的としての刑罰権の実現
2 刑事手続上の人権と人身の自由
刑事手続上の人権/人身の自由
3 刑罰権・刑事権力からの擁護
刑事訴訟の存在意義/人権の普遍性/被疑者・被告人の擁護と無辜の不処罰
□ 第12章 社会保障法による医療の保障
1 社会法と医療保障
社会法の成立と発展/社会保険による医療保障/現物給付と金銭給付
2 医療の画一化・平等化
医療保険法令による市場取引の代替/法令を探す/画一的で平等な医療の実現/混合診療
3 近年の議論の動向 ――医療市場の復権?
混合診療解禁論/解禁論の提起する課題
□ 第13章 著作権保護と表現の自由
1 著作権法の現状
万人が著作者になる時代/著作権法は「無秩序」なのか?/情報流通のコントロール強化
2 著作権法の基本構造
歴史的沿革/著作権法の基本的概念/著作権と「表現の自由」の関係
3 著作権法の現代的展開・再考
権利強化の流れ/媒介業者・媒介組織の役割の増大/著作権保護と「表現の自由」のせめぎ合い
事項索引
執筆者紹介
内容説明
好評を博した“一風変わった”法学入門の第2版。各分野の動向にあわせ情報をアップデイトしたほか、刑法分野を新しく加えた。法学の基礎から“今”を語る最新のテーマまでを、信頼の執筆陣が語りつくし、法学の魅力を案内します。法学って何が面白いの? と感じている人に読んで欲しい入門書です。