内容説明
本書の優れたところは、企業結合の問題を取り扱いながら、それのみで完結することを目指しておらず、コーポレート・ガバナンスやコーポレート・ファイナンスの領域をも横断する形で、議論が展開されているところにある。本書の題名である『企業結合・企業統治・企業金融』において並べられた三つのテーマは、その一つひとつがそれ自体で生涯の研究テーマにするのに相応しいものである。しかし中東氏は、これら三つの、現実には内的に密に係わり合っているテーマを、見事に鳥瞰している。(浜田道代)