〈人権の守護者〉欧州評議会入門

〈人権の守護者〉欧州評議会入門

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「人権・法の支配・民主主義」の価値を守る欧州評議会の全貌を一冊に。〔欧州評議会概要/専門家インタビュー/資料〕

著者 齋藤 千紘
小島 秀亮
ジャンル 法律  > 国際法/国際関係/国際私法
法律  > 外国法/比較法
出版年月日 2022/06/30
ISBN 9784797281279
判型・ページ数 A5変・212ページ
定価 2,200円(税込)
在庫 在庫あり

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「人権・法の支配・民主主義」の価値を守る欧州評議会(Council of Europe:CoE)の全貌

 

「人権・法の支配・民主主義」の価値を守る欧州評議会(Council of Europe:CoE)の全貌を一冊にまとめる。第1部では、基本的事項の解説のみならず、「トピック」や「コラム」、写真も充実し、より具体的なイメージを持てるように工夫。第2部では、関係者へのインタビューも行い、また、第3部には様々な資料を掲載し、更にビビッドで発展的な理解を助ける。在ストラスブール日本国総領事館で勤務した信頼の著者による待望の書。

  

 

〈著者紹介〉

・齋藤千紘(さいとう ちひろ)

1987年生まれ
2009年 早稲田大学法学部卒業
2011年 慶應義塾大学法科大学院修了
2012年 司法修習修了
2013年 裁判官として任官
(2016年~2017年 判事補長期在外研究(イギリス))
2019年 外務省出向、在ストラスブール日本国総領事館領事
2021年 裁判官として勤務再開

・小島秀亮(こじま ひであき)

1994年生まれ
2016年 京都大学法学部卒業
2018年 パリ政治学院国際関係大学院(PSIA)修士課程修了(国際安全保障)
 人権公約施行監督連盟(台湾・台北)研究員
2019年 在ストラスブール日本国総領事館専門調査員
2021年 人道支援NGO職員としてトルコにて勤務

 『〈人権の守護者〉欧州評議会入門』

  齋藤千紘・小島秀亮 著

【目 次】

◆第1部 欧州評議会概要◆

◆第1章 欧州評議会のあらまし

1 はじめに
2 歴史に翻弄され続けてきた街
 (1)国境の街ストラスブール/(2)仏独の狭間
3 「ヨーロッパ合衆国」を目指して
 (1)世界大戦後の新たなヨーロッパ構想/(2)構想の実現へ向けた第一歩/(3)イギリスとフランスの外交的攻防/(4)機構の名称をめぐる議論
4 ヨーロッパの平和の象徴としてのストラスブール
 (1)本部所在地から見る国家の思惑/(2)地方都市から国際都市へ
5 待ちに待った欧州評議会の始動
 (1)第1回閣僚委員会/(2)チャーチルの歴史的演説/(3)欧州評議会の設立目的
6 冷戦時代の欧州評議会
7 冷戦後の欧州評議会
 (1)共産圏も含めたヨーロッパの実現へ/(2)冷戦終結の立役者としての欧州評議会/(3)全欧州を網羅する機構の確立

◆第2章 欧州評議会のしくみ

1 欧州評議会の3つの価値
2 リスボンからバクーまで―46+5
 (1)欧州評議会の構成国/(2)オブザーバー国制度/(3)欧州評議会における日本
3 欧州評議会が抱える紛争
4 共通価値の保持のために
5 欧州評議会の存在価値―ロシアの存在
 (1)ロシアの欧州評議会加盟/(2)ロシアとの様々な諍い/(3)国際機構としての危機と挫折/(4)ロシアによるウクライナ軍事侵攻に対する動き/(5)ヨーロッパにおける人権の「最後の砦」としての役割
6 欧州評議会とその他の国際機構
 (1)国際連合(UN)/(2)欧州連合(EU)/(3)欧州安全保障協力機構(OSCE)

◆第3章 欧州評議会の機関

1 閣僚委員会
 (1)欧州評議会の政府:閣僚委員会/(2)人権と政治の切っても切れない関係/(3)人権のダブルスタンダード?/(4)ヨーロッパと日本の溝―死刑廃止問題
2 欧州評議会議員会議
 (1)立法権のない国会―欧州評議会議員会議/(2)議員会議と閣僚委員会のパワーゲーム/(3)議員会議と日本
3 欧州人権裁判
 (1)ヨーロッパの人権の砦/(2)欧州人権裁判所において扱われる事件と審理方法(69)/(3)欧州人権裁判所の事件数と改革/(4)欧州人権裁判所の判決執行手続/(5)事件の優先順位付け/(6)欧州人権裁判所と日本
4 事 務 局
5 その他機関
 (1)地方・地域自治体会議(コングレス)/(2)国際NGO会議/(3)人権コミッショナー
6 拡大部分協定とその機関
 (1)欧州医薬品品質管理局:部分協定/(2)欧州評議会開発銀行:拡大部分協定/(3)ポンピドゥー・グループ:拡大部分協定/(4)法による民主主義のための欧州委員会:通称ベニス委員会:拡大協定

◆第4章 欧州人権条約・その他の条約

1 欧州人権条約
 (1)変化し続ける法/(2)EUの欧州人権条約批准
2 欧州社会憲章
3 欧州評議会が今「推している」条約
 (1)女性に対する暴力の禁止―イスタンブール条約/(2)子供の性的搾取の禁止―ランサローテ条約/(3)オンライン上の人権①―サイバー犯罪条約/(4)オンライン上の人権②―データ保護条約/(5)オンライン上の人権③―AIに関する条約?/(6)医療・薬品―薬事犯罪条約/(7)差別対策・少数者の保護①―少数民族保護枠組条約/(8)差別対策・少数者の保護②―欧州地方言語・少数言語憲章/(9)身体拘束―欧州拷問等禁止条約/(10)テロ対策―テロリズムの防止に関する条約

◆第2部 専門家インタビュー◆

◆1 はじめに

◆2 死刑の廃止―動機と達成への道のり〔欧州評議会議員会議移民・難民・避難民委員会事務局長 タチアナ・テルマチッチ氏〕

◆3 欧州人権裁判所の判決執行手続について〔欧州評議会判決執行部 パブロ・プシュカル氏〕

◆4 ヨーロッパから世界へ―欧州評議会の役割〔欧州評議会法律顧問 イェルグ・ポラキエヴィッチ氏〕

◆5 アジアにおける国際人権機構の可能性〔明治大学法学部 江島晶子教授〕

◆第3部 資 料◆

1 欧州人権条約概要
2 主要国際裁判所まとめ
 1 全世界対象
 (1)国際司法裁判所/(2)国際刑事裁判所/(3)国際海洋法裁判所
 2 特定地域対象
 (1)欧州人権裁判所/(2)欧州司法裁判所/(3)米州人権裁判所/(4)アフリカ人権裁判所
3 参考文献
4 欧州評議会・欧州人権裁判所HPの日本語資料リンク集


■トピック・コラム目次----------

●トピック
1 欧州評議会を構成する国々
2 欧州文化条約と加盟国の増加
3 欧州評議会サミット
4 日本と欧州評議会の関係
5 欧州の異端ベラルーシ
6 欧州評議会議員会議で話し合われること
7 欧州人権裁判所の広報・ICTの活用
8 パイロット判決手続が適用された事件の例
9 欧州人権裁判所の判決の与える影響
10 ヨーロッパにおける最高位裁判所ネットワーク
11 ベニス委員会で近年採択された意見書等の例
12 欧州人権条約と身の回りの問題
13 法律実務家に対する人権教育
14 サイバー空間における二極化
15 条約ができるまで
16 生命倫理に関する欧州評議会の取り組み―オビエド条約
17 多様性に関する欧州評議会の取り組み―ECRI,インターカルチュラル・シティ
18 条約会議体以外の委員会―CEPEJ,CCJE,CAHDI
19 日常に溶け込む欧州評議会基準

●コラム
1 欧州評議会で働く人たち
2 世界で「人権」を支える人たち
3 世界のしくみからこぼれ落ちる人々
4 人権,民主主義,法の支配の関係―支え合う3つの輪
5 説明と議論―真の民主主義のために
6 個人と社会の関係―「公共の福祉」をもう一度考える
7 批判すること,されること
8 人権をめぐる国際的な議論を学ぶ意味
9 人権の制限に慣れることの怖さ
10 どうして「多様性」って重要なの?
11 「話し合うこと」の先にあるもの

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