相談支援の法的構造 ― 「地域共生社会」構想の理論分析

総合叢書

相談支援の法的構造 ― 「地域共生社会」構想の理論分析

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社会保障の持続可能性を支える市民的基盤の再構築を図るべく、その規範的諸条件や法的基盤を、多様な法分野から検討する。

著者 菊池 馨実 編著
ジャンル 法律  > 労働法/社会保障法
シリーズ 法律・政治  > 総合叢書
出版年月日 2022/06/30
ISBN 9784797254778
判型・ページ数 A5変・344ページ
定価 8,580円(税込)
在庫 在庫あり

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「相談支援」と「地域共生社会」を多様な法分野から考察―社会保障の持続可能性を支える市民的基盤の再構築を図る

 

社会保障の持続可能性を支える市民的基盤の再構築を図るべく、その規範的諸条件や法的基盤を、社会保障法のみならず、法哲学、憲法、民法等、多様な法分野から検討した、今後の研究・実務に必読の書。社会保障の伝統的理解の限界をみつつある現代社会で、相談支援を軸に据え、社会保障制度を法理論全般から考察する。

 

 

『相談支援の法的構造 ― 「地域共生社会」構想の理論分析』

 菊池馨実(早稲田大学法学学術院教授)編著


【目 次】

◆序 章 相談支援と地域共生社会をめぐる政策動向と本書の概要〔菊池馨実〕

I はじめに
II 相談支援の政策展開
III 地域共生社会の推進
IV 各章の概要

◇第I編 相談支援の法的構造◇

◆第1章 「在る」ことを繕う─憲法と相談支援〔遠藤美奈〕

I 存在と関係性─本章の企図
II 関係的アプローチと相談支援
III 憲法における「存在の保障」
IV 「存在の保障」と「自由の保障」から見る相談支援
V 結びにかえて

◆第2章 社会理論の鍵概念としてのケア─ケアの倫理の可能性と課題〔井上匡子〕

I はじめに
II ケアの倫理とその課題
III 現代社会とケアの倫理の課題
IV まとめにかえて

◆第3章 地域における相談支援の権利を考える─相談支援の制度と人権〔秋元美世〕

I はじめに
II 相談支援を権利の問題として考える際の課題
III 地域住民の見守り活動の権利性
IV 関係性に基づく権利と義務の把握
V 特別積極義務としての相談支援
VI 相談支援の制度化と権利
VII おわりに―なにゆえ権利の問題として考えていく必要があるのか

◆第4章 ソーシャルワーク実践と法─ソーシャルワークの原理・制度・人材の法的分析〔西村 淳〕

I はじめに─ソーシャルワークと社会保障法
II ソーシャルワークの法原理
III 社会福祉サービス提供過程におけるソーシャルワークの法的位置づけ
IV ソーシャルワークの専門的人材
V おわりに

◆第5章 生活保護におけるケースワークの意義と範囲〔池谷秀登〕

I はじめに
II 生活保護行政のケースワーク
III 生活保護の自立支援とケースワーク
IV まとめ

◆第6章 関係的平等主義と相談支援〔森 悠一郎〕

I はじめに
II 平等論の展開
III 社会保障法における相談支援論
IV 関係的平等主義による相談支援論の評価
V 課題の指摘
VI おわりに

◇第II編 地域共生社会の理論分析◇

◆第7章 「地域共生社会」の理念的基礎─「相談支援」のための制度的基盤に向けて〔尾形 健〕

I はじめに
II 「地域共生社会」実現のための施策をめぐって
III 「国家」と「社会」─「市民社会(civil society)」論を手がかりに
IV 「地域共生社会」実現の理念的基礎に向けて
V むすびにかえて

◆第8章 地域・地方自治・地域共生社会〔岡田正則〕

I はじめに
II 「地域」概念の検討
III 「地域」と市町村の自治
IV 地方自治と「地域共生社会」「相談支援」
V おわりに

◆第9章 成年後見制度利用促進基本計画における権利擁護支援の意義 ─「小さな成年後見」の理念に基づく成年後見法再改正に向けて〔上山 泰〕

I はじめに
II 権利擁護概念の多義性
III 基本計画における権利擁護支援
IV 民法改正に向けた検討課題
V 結びに代えて

◆第10章 相談援助の法的位置づけの再検討─ドイツの相談扶助に示唆を求めて〔川久保 寛〕

I 社会保障領域における相談と相談援助
II ドイツにおける相談扶助
III ドイツ社会法における相談・相談援助
IV 相談援助を支える仕組みと法的位置づけ

◆第11章 外国人との共生に関する政策及び外国人支援と地域共生社会〔棟居徳子〕

I はじめに
II 日本における外国人の在留状況と在留資格
III 外国人との共生に関する政策の展開
IV 外国人支援の実践─相談体制の整備と人材養成
V おわりに─外国人を包摂する地域共生社会の展望と課題

◆第12章 障害者の地域生活を支える仕組み〔長谷川珠子〕

I はじめに
II 障害者政策の歴史的展開
III 地域福祉・地域移行の現状と課題
IV おわりに

◆第13章 地域共生社会の住民論─原子力被災地域の11年から考える〔清水晶紀〕

I 問題の所在─原子力被災地域の地域共生社会を支える「住民」概念とは?
II 現在の行政実務が前提としている「住民」概念
III 原子力被災地域の11年
IV 原子力被災地域に必要な「住民」概念
V 新たな「住民」概念の法的実現可能性
VI 結び─本稿の検討結果とその普遍化可能性

  ―  ―  ―

◆終 章 相談支援の法的構造と地域共生社会〔菊池馨実〕

I はじめに
II 社会保障の伝統的理解とその限界
III 「自律」支援としての社会保障
IV 審議会等における議論
V 相談支援の法的構造

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