自動車検問の行政警察法

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一斉検問から考える行政警察の法学入門。公道で大規模に実施されながら、法的根拠が明確でない自動車検問を行政法学から考察・再検討

著者 今村 哲也
ジャンル 法律  > 行政法
法律  > 行政法  > 警察法
シリーズ 一般  > 信山社新書
出版年月日 2022/02/18
ISBN 9784797281057
判型・ページ数 新書・212ページ
定価 1,100円(税込)
在庫 在庫あり

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一斉検問から考える行政警察の法学入門
 
公道で大規模に実施されながら、法的根拠が明確でない自動車検問を行政法学から考察・再検討する。自動車検問を察法・道交法・警職法の執行として説く。実務から研究まで、幅広く有用の書。

 

『自動車検問の行政警察法(信山社新書)』

  今村哲也(関東学院大学法学部教授) 著

【目 次】

・はしがき

◆第一章 判例における自動車検問の位置付け

 はじめに
 一 警察官職務執行法に基づく自動車検問への疑義
 二 職務質問への前段行為の創出
  (一)大阪高等裁判所判決
  (二)東京高等裁判所判決
 三 警察法に基づく自動車検問の許容性
  (一)宮崎地方裁判所判決
  (二)福岡高等裁判所宮崎支部判決
  (三)最高裁判所上告棄却決定
 四 精  察
  (一)自動車検問の分解的考察
  (二)各判例の思考枠組み

◆第二章 内部法における検問の位置付け

 はじめに
 一 判例における内部法への言及
 二 ‌経済検問の背景―『流通秩序確立対策要綱』(一九四七年七月二九日閣議決定)
 三 外勤警察の確立と展開
  (一)『外勤警察運営に関する概括的指針について』
  (二)『外勤勤務準則』
 四 検問行為の明記―『外勤勤務要則』(一九五三年国家地方警察本部訓六号)
 五 検問行為の規則化
  (一)外勤警察官勤務要則
  (二)『外勤警察官勤務要則の施行について』
  (三)『外勤警察の意義とその運営の方策について』
  (四)その後の展開
 六 考  察

◆第三章 ‌内部法におけるパラダイムの重層化―「勤務」から「組織」へ―

 はじめに
 一 基準設定にかかる「管理」と「指揮監督」
 二 警察官職務執行法をめぐる根拠論と目的論
  (一)根拠論的考察(大阪地裁)
  (二)目的論的考察(大阪高裁)
 三 外勤「警察運営」規則の制定
 四 職務質問と道交法規制の同一視
 五 警察責務論と警察活動論
  (一)警察責務根拠論(宮崎地裁・福岡高裁宮崎支部)
  (二)警察活動根拠論(最決)
 六 「検問」規定の実質化
  (一)検問所規定の考察
  (二)判例法理の内部法への反映
 おわりに―第四章への問題意識―

◆第四章 自動車一斉検問の行政法学的再構成

 はじめに
  (一)一般行政との差異
  (二)考察方法
 一 警察法の属性
  (一)国家行政組織法と警察法
  (二)管理機関と執行機関
  (三)三つの属性
  (四)内部法の外部効果性
  (五)自動車一斉検問
 二 警察法要素
  (一)警察法の構造
  (二)警察法施行令
  (三)地域規則における施設と編成
  (四)検問態様
  (五)地域規則と法治主義
  (六)警察官プレゼンス
  (七)検問の設定
  (八)地域規則の限界
 三 道路交通法要素
  (一)信号等による規制
  (二)警察官による交通規制権限
  (三)警察官編成と交通整理権限
  (四)運転者の個別法定義務
 四 警察官職務執行法要素
  (一)質問行為と犯罪関連性
  (二)質問行為等の処分性
  (三)道交法による車両停止と警職法による停止
  (四)司法警察手続への移行
  (五)検問規制の解除
 おわりに

・あとがき

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