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錯覚の医事法学 ― よき医療とよき司法のための提言

錯覚の医事法学 ― よき医療とよき司法のための提言

COVID-19に関する課題で露呈した、「医」と「法」の対話の必要性 ― 医と法双方に長く携わってきた著者による貴重な書

著者 川﨑 富夫
ジャンル 法律  > 医事法
出版年月日 2021/06/26
ISBN 9784797270341
判型・ページ数 A5変・472ページ
定価 本体6,000円+税
在庫 在庫あり
 

目次

『錯覚の医事法学 ― よき医療とよき司法のための提言』

  川﨑富夫((医)厚生医学会健康医学研究所所長) 著


【目 次】

・はしがき

◆第1章 序 論

 1 錯覚の医事法学
 2 医と法の立場の相違
 3 対話の重要性
 4 徒労の半世紀
 5 対話のために
 6 対話の視線
 7 視点を定める
 8 対話の架け橋
 用語解説

◆第2章 医療裁判論

 1 医療訴訟の問題点
 2 鑑定ガイドブック
 3 鑑定事例A
 4 鑑定事例B
 5 鑑定の意図
 6 鑑定の限界
 7 手続的真実と実体的真実
 8 公的鑑定医の使命
 9 実体的真実の追究
 10 医と法の交流
 用語解説

◆第3章 医療システム論

 1 判例解説
 2 未熟児網膜症とは
 3 網膜症訴訟
 4 姫路日赤事件
 5 最高裁判決
 6 判決の矛盾
  (1) 安全性と有効性
  (2) 実験的医療と実践的医療
  (3) 医療の質
  (4) 医療の諸段階
  (5) 医療学派
  (6) 保険医療
  (7) 経皮的血中酸素濃度管理
  (8) 厚生省研究班
  (9) 医療環境
  (10) 医療連携
  (11) 訴訟バイアス
 7 医療システムへの無理解
 用語解説

◆第4章 医療水準論

 1 医療水準とは
 2 水準の意味
 3 善管注意義務
 4 高度の注意義務
 5 変動する医療水準
 6 最善の注意義務
 7 医学水準
 8 保険医療とあるべき医療水準
 9 救済システムとの混同
 10 事 件 例
 11 事件関連の用語
 12 争点「医学的な医療水準」
 13 争点「注意義務違反」
 14 争点「説明義務違反」
 15 医療水準からの脱却
 用語解説

◆第5章 医療契約論

 1 医療は契約ではない
 2 医療システム
  (1) 公衆衛生
  (2) 医療専門職
  (3) trial and error
 3 医療契約論の混乱
  (1) 契約合意前の応招義務
  (2) 隔離と強制収容
  (3) 無名契約
  (4) 結果債務
  (5) 不法行為構成と債務不履行構成
 4 “最善” と “期待”
  (1) 最善を尽くす
  (2) 期待権と期待感情
  (3) 意外な結果の回避
 5 顚末報告
  (1) 法の顚末報告
  (2) 医の顚末報告
  (3) インフォームド・コンセント
 6 姫路日赤事件における契約論
  (1) 判決の誤謬
  (2) 証明責任の分配操作
  (3) 誤謬の機序
  (4) “こじつけ” の論法
 7 契約論の誤導入
 用語解説

◆第6章 医療責任論

 1 医療責任論の出現
 2 医療の分類責任
 3 医療へのアクセス責任
 4 善きサマリア人の法
 5 航空機内の医療責任
 6 ボランティア医療の責任
 7 医療の信頼責任
 8 医療の倫理責任
 9 新ミレニアムの医師憲章
 10 扶氏医戒之略
 11 医療情報の保護責任
 12 医療の説明責任
 13 医療情報の処理責任
 14 医療における役割責任
 15 自由意志と医療責任
 16 権利意識と医療責任
 17 医療責任と司法責任
 18 訴訟バイアスと責任回避
 19 医療責任とトリレンマ
 用語解説

◆第7章 医療安全論

 1 安全な医療とは
 2 安全の確保
 3 安全と危険
 4 安全とリスク
 5 安全と安心
 6 危機管理の心理
 7 患者心理におけるリスク
 8 リスクから危険へ
 9 医療におけるリスクと危険
 10 専門分化と安全
 11 システム窓口としての医師
 12 信頼とリスク
 13 医療安全の進化と新たなリスク
 14 医療システムの安全
 15 医療安全のコスト
 用語解説

◆第8章 医療安心論

 1 安心な医療とは
 2 法の医療安心
 3 フィードバックシステムと安心
 4 愛着と安心
 5 安心と不安
 6 不安と恐怖
 7 安心の起源
 8 複合システムの安心
 9 信頼と安心
 10 医療システムへの信頼
 11 医療担当者への信頼
 12 信頼への跳躍
 用語解説

◆第9章 医療信認論

 1 現代日本の健康観
 2 近代日本の健康観
 3 医療システムの理解
 4 信頼の分析
 5 法の信頼と医の信頼
 6 信頼の学び
 7 信頼の振る舞い
 8 はかない振る舞い
 9 信用とは何か
 10 信任と信認
 11 翻訳の信頼
 12 信託の始まり
 13 信託の展開
 14 信託概念の拡張
 15 信認関係(confidential relation)
 16 医療と信認
 17 医師患者関係は契約ではなく信認
 用語解説

◆第10章 医療行為論

 1 医療行為とは
 2 医療行為と法
 3 医師に要請される医療行為
 4 医療行為のひとくくり
 5 行わないという医療行為
 6 話を聞くだけという医療行為
 7 見るだけという医療行為
 8 届け出るという医療行為
 9 異常死体の届出
 10 医療行為と医療関連死
 11 医療行為の範囲
 12 医療行為と医療損傷
 13 医療行為と権利侵害
 用語解説

◆第11章 医療合法論

 1 正当業務としての医療行為
 2 医療侵襲と医療傷害
 3 医療行為は違法か
 4 医療侵襲は法益侵害か
 5 医療行為傷害説の誤謬
 6 医療行為と犯罪行為
 7 傷害罪容疑の爪切り事件
 8 違法性という魔法の言葉
 9 手術意図と犯罪意図
 10 医療行為と犯罪可能性
 11 違法性を問われる医療行為
 用語解説

◆第12章 医療認識論

 1 認識の相違
 2 法と医の認識の相違
 3 法律用語としての意思
 4 意思と意思表示
 5 インフォームド・コンセントと共同意思決定
 6 民法における意思の解釈
 7 翻訳過程での用語の混乱
 8 医療における意思表示
 9 意思表示と自己決定権
 10 医療における意思と故意
 11 医療における過誤と錯誤
 12 医療過誤の曖昧性
 13 医療ミスと医療エラー
 14 医療ミスと医療事故
 15 医療ミスが問われるとき
 用語解説

◆第13章 医療期待論

 1 医療への期待
 2 予測と予見
 3 期待と希望
 4 期待権について
 5 期待権の侵害
 6 期待権の司法的認知
 7 期待権侵害理論の普及
 8 期待の背景
 9 期待から見る正義論
 10 良質な医療を受ける権利
 11 医療リスクの直視
 12 予期と期待
 13 予期の二重性
 14 ダブルコンティンジェンシー
 用語解説

◆第14章 終 論

 1 認識の相違は解消されない
 2 認識の相違のモデル化
 3 多義図形から導かれる履歴効果
 4 モデル画像による分析
 5 グレーゾーンの存在
 6 紛争処理システム
 7 第三の道の模索
 8 ネガティブ・ケイパビリティ
 9 知らないを知る
 10 原初状態への回帰
 11 正義を果たす
 用語解説

◆第15章 附論(用語理解のために)

 1 用語理解のためのDIKW 分類
 2 用語理解のための医学分類
 3 用語理解のための法学分類
 4 用語解説の見取り図(一覧)

・あとがき
・用語索引

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内容説明

従来型の法的枠組からの脱却は可能か―医と法のあるべき姿、共通認識への解を指し示す

医と法、双方に長く携わってきた著者による貴重な書 ― 医と法のすれ違いと平行線。その交錯点における葛藤。従来の法的枠組からの脱却は可能か。COVID-19に関する課題で露呈した、社会正義・対話の必要性。徒労の半世紀を越え、医と法のあるべき姿、共通認識への解を求め、共通の土俵上での取組みは、まさに「待ったなし! 」。

 

 

・正誤表

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著者:甲斐 克則 編集代表
手嶋 豊 編集委員
中村 好一 編集委員
山口 斉昭 編集委員
佐藤 雄一郎 編集委員
磯部 哲 編集委員
 
 

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