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新債権総論Ⅰ  新刊

新債権総論Ⅰ

★人気の書が、待望の改訂! 約900ページで、法曹プロフェッショナルに利便★

著者 潮見 佳男
ジャンル 法律 > 民法
シリーズ 法律・政治 > 法律学の森
出版年月日 2017/06/13
ISBN 9784797280227
判型・ページ数 A5変・906ページ
定価 本体7,000円+税
在庫 在庫あり
 

目次

 『新債権総論Ⅰ』

  潮見佳男(京都大学大学院法学研究科教授) 著

【目  次】

◇第1編 契約と債権関係◇

◆第1部 契約総論◆

■第1章 契約自由の原則

 第1節 私的自治の原則
 第2節 契約自由の原則とその二面性
  Ⅰ 総 論
  Ⅱ 国家による不介入と契約自由の原則
  Ⅲ 契約自由の原則に対する国家による積極的保護

■第2章 契約の成立(その1)―申込みと承諾

 第1節 合意による契約の成立
  Ⅰ 諾成主義・諾成契約
  Ⅱ 例 外―要式契約・要物契約
 第2節 申込みと承諾
  Ⅰ 意思表示の合致による契約の成立
  Ⅱ 申込みと承諾の意義―契約上の拘束を受ける意思
  Ⅲ 申込みの誘引
  Ⅳ 変更を加えた承諾
 第3節 契約の成立時期
  Ⅰ 発信主義と到達主義
  Ⅱ 新法の考え方―到達主義の採用
 第4節 承諾期間の定めのある申込み
  Ⅰ 緒 論
  Ⅱ 申込みの拘束力(撤回可能性)
  Ⅲ 申込みの効力(承諾適格)
  Ⅳ 承諾が延着した場合―新たな申込みとしての処理の可能性
  Ⅴ 承諾期間の定めのない申込み
 第5節 申込者・承諾者の死亡・意思能力喪失・行為能力制限と,申込み・承諾の効力
  Ⅰ 申込者の死亡・意思能力喪失・行為能力制限と,申込みの効力
  Ⅱ 承諾者の死亡・意思能力喪失・行為能力制限と,承諾の効力

■第3章 契約の成立(その2)―約款による契約

 第1節 約款に関する一般理論
  Ⅰ 約款の意義
  Ⅱ 約款の拘束力
 第2節 「定型約款」に関する特則
  Ⅰ 序 論―「約款」に関する規律から「定型約款」に関する規律へ
  Ⅱ 定型約款の定義
  Ⅲ 定型約款とされることの効果
  Ⅳ 定型約款による契約内容の補充
  Ⅴ 定型約款の内容の開示義務
  Ⅵ 定型約款の変更

■第4章 契約の成立(その3)―懸賞広告

 第1節 懸賞広告の意義
 第2節 懸賞広告者の報酬支払義務
 第3節 指定行為をする期間の定めのある懸賞広告
  Ⅰ 懸賞広告の撤回
  Ⅱ 懸賞広告の失効
 第4節 指定行為をする期間の定めのない懸賞広告
  Ⅰ 懸賞広告の撤回
  Ⅱ 懸賞広告の失効
 第5節 前の広告と異なる方法で懸賞広告を撤回した場合

■第5章 契約の解釈

 第1節 契約の解釈
 第2節 合意の意味の確定
  Ⅰ 緒 論
  Ⅱ 内心の効果意思が一致する場合
  Ⅲ 内心の効果意思に齟齬がある場合
  Ⅳ 慣習による表示行為の意味の確定―民法92条の法意
  Ⅴ 不明瞭条項解釈準則―「疑わしきは表意者の不利に」準則
  Ⅵ 不意打ち禁止の準則
 第3節 合意の欠缺と契約の補充
  Ⅰ 合意の欠缺
  Ⅱ 契約の個別的補充
  Ⅲ 契約の一般的補充(その1):任意法規の適用
  Ⅳ 契約の一般的補充(その2):慣習による補充
  Ⅴ 契約の一般的補充(その3):信義則による補充(「条理」の適用)

■第6章 契約内容の確定

 第1節 緒 論―契約解釈の重要性
 第2節 契約内容にとって合意のもつ意義
  Ⅰ 契約規範の形成における自律と他律
  Ⅱ 規律内容の自律的形成と他律的形成
  Ⅲ 「制度的行為」としての契約―自律と他律の融合
  Ⅳ 客観的規範(社会規範や内在的規範)の契約規範へのとりこみ―関係的契約理論

■第7章 原始的不能

 第1節 原始的不能の意義
 第2節 旧法下での議論―原始的不能のドグマと批判理論
  Ⅰ 原始的不能のドグマ
  Ⅱ 信頼利益の賠償理論
  Ⅲ 原始的不能のドグマに対する批判
  Ⅳ 比較法
 第3節 新法の規律
  Ⅰ 原始的不能のドグマの否定
  Ⅱ 新法の基礎にある考え方―契約によるリスク分配
  Ⅲ 契約が有効とされる場合の法的処理
  Ⅳ 契約が無効とされる場合の法的処理

■第8章 契約の拘束力と事情変更の法理

 第1節 自己決定と自己責任―契約自由と契約の拘束力
  Ⅰ 私的自治の原則と契約自由の原則
  Ⅱ 契約の拘束力―自己決定に基づく自己責任
 第2節 事情変更の法理
 第3節 事情変更が問題となる局面
  Ⅰ 緒 論
  Ⅱ 等価関係の破壊(等価性障害)
  Ⅲ 契約目的の達成不能
 第4節 事情変更の法理の展開
  Ⅰ 比較法の視点からみた事情変更の法理
  Ⅱ わが国における事情変更の法理の展開
 第5節 事情変更の法理の規律目的
  Ⅰ 履行請求権の遮断
  Ⅱ 契約の拘束力からの解放―不利当事者の契約解除権
  Ⅲ 契約の改訂
 第6節 事情変更の法理と「契約の拘束力」との関係
 第7節 事情変更の法理が適用されるための要件
  Ⅰ 事情変更の法理の対象となるリスク
  Ⅱ 旧法下での判例法理
  Ⅲ 法制審議会民法(債権関係)部会の要綱仮案の原案
  Ⅳ 事情変更の法理の要件―総括
 第8節 事情変更の法理に結び付けられる効果
  Ⅰ 緒 論
  Ⅱ 結果関連的規範とプロセス関連的規範

◆第2部 契約交渉過程における当事者の義務◆

■第1章 契約前の言動に基づく責任―契約交渉段階における注意義務違反

 第1節 総 論―「契約締結上の過失」の理論
 第2節 契約交渉過程における注意義務の正当化根拠
 第3節 契約交渉過程における注意義務違反の法的性質
  Ⅰ 契約締結上の過失理論
  Ⅱ 契約締結上の過失理論の問題点
  Ⅲ 不法行為責任としての処理
 第4節 契約交渉過程における信義則上の注意義務の内容

■第2章 個別問題

 第1節 契約交渉の不当破棄
  Ⅰ 交渉破棄を理由とする損害賠償責任
  Ⅱ 賠償されるべき損害の内容
  Ⅲ 中間的合意論について
  Ⅳ 行政施策の変更と期待権侵害による不法行為責任
 第2節 契約締結過程における適合性の原則,説明義務・情報提供義務,助言義務
  Ⅰ 自己決定原則と情報収集責任(情報収集リスクの自己負担)
  Ⅱ 投資取引における適合性の原則
  Ⅲ 情報提供義務
  Ⅳ 指導助言義務
  Ⅴ 情報提供義務・指導助言義務違反とその効果

◆第3部 債権関係における債権と債務◆

■第1章 債権関係の意義

 第1節 債権関係
 第2節 債権関係の発生原因

■第2章 債 権

 第1節 緒 論―権利意思説と権利利益説
 第2節 権利意思説からの説明
 第3節 権利利益説からの説明

■第3章 債 務

 第1節 債務の意義
 第2節 結果債務と手段債務
 第3節 債務から生じる義務
  Ⅰ 給付義務―給付結果を実現する義務
  Ⅱ 履行の際の誠実行動義務
  Ⅲ 債権目的・契約目的達成のために必要な措置を講じる義務
  Ⅳ 完全性利益の保護義務
  Ⅴ 保護義務と安全配慮義務
 第4節 契約終了後の段階における「信義則上の注意義務」(いわゆる契約の余後効)
  Ⅰ 問題となる局面
  Ⅱ 著者の見方―契約の余後効

◇第2編 債権の内容◇

◆第1部 総 論◆

◆第2部 特定物債権◆

■第1章 特定物債権の意義

 第1節 特定物債権の意義
 第2節 特定物・不特定物と代替物・不代替物

■第2章 債務者の負担する義務―引渡義務と保存義務

 第1節 引渡義務(占有移転義務)
  Ⅰ 契約の内容に適合した目的物を引き渡す義務
  Ⅱ 贈与についての特則
 第2節 保存義務
  Ⅰ 保存義務の内容
  Ⅱ 保存義務違反の効果
 第3節 引渡義務と保存義務の関係
 第4節 民法400条の守備範囲
  Ⅰ 受領遅滞・履行遅滞と民法400条
  Ⅱ 一般準則としての民法400条
  Ⅲ 任意法規としての民法400条
 第5節 補 論―売買における物の契約不適合と売主の引渡義務違反

■第3章 その他の問題

 第1節 特定物に関する所有権の移転時期
 第2節 引き渡された目的物が滅失したこと等による危険の移転
  Ⅰ 危険の移転の意味―給付危険からの売主の解放+対価危険の買主負担
  Ⅱ 買主への危険の移転が問題となる2つの局面
  Ⅲ 引き渡された目的物が受領されたことによる危険の移転
  Ⅳ 売主が契約の内容に適合する目的物を提供したにもかかわらず,買主がその受領を拒絶し,または受領することができない場合

◆第3部 種類債権◆

■第1章 種類債権の意義

 第1節 種類債権
 第2節 制限種類債権
 第3節 引き渡されるべき種類物の基準―中等の品質

■第2章 種類債権の特定

 第1節 給付対象の選定行為
 第2節 選定された個物の契約不適合と債務不履行

■第3章 特定の効果

 第1節 特定物債権の法理による処理(基本原則)
 第2節 所有権の移転
 第3節 保存義務
 第4節 変更権
  Ⅰ 変更権の意義
  Ⅱ 変更権の限界
 第5節 種類債権の特定と危険移転の関係
  Ⅰ 特定後・引渡し前の滅失・損傷
  Ⅱ 特定後・引渡し後の滅失・損傷
  Ⅲ 特定された個物の受領を買主が拒絶し,または受領することができない場合
  Ⅳ 特定後に生じた契約不適合

■第4章 特定の方法

 第1節 両当事者の合意による特定
 第2節 債務者による必要行為の完了による特定
  Ⅰ 緒 論
  Ⅱ 持参債務の場合
  Ⅲ 取立債務の場合
  Ⅳ 送付債務の場合
 第3節 指定権者の指定による特定

◆第4部 金銭債権◆

■第1章 金銭債権の意義と分類

 第1節 金銭債権の意義
 第2節 金銭債権の分類
  Ⅰ 金額債権
  Ⅱ 相対的金種債権
  Ⅲ 絶対的金種債権
  Ⅳ 特定金銭債権
  Ⅴ 外国金銭債権

■第2章 外国金銭債権と代用権

 第1節 外国の通貨による弁済
 第2節 債務者の代用権
  Ⅰ 日本通貨での弁済―債務者の代用権
  Ⅱ 日本通貨への換算の基準となる為替相場―判例法理
 第3節 債権者の代用権
  Ⅰ 債権者の代用権を認める理由
  Ⅱ 日本の通貨への換算の基準時
 第4節 通貨高権
  Ⅰ 通貨高権の意味
  Ⅱ 通貨高権の限界と新法の立場

◆第5部 利息債権◆

■第1章 利息債権と利息の意義

 第1節 利息債権
 第2節 約定利息債権・約定利息
 第3節 法定利息債権・法定利息
 第4節 利 息
 第5節 利 率
  Ⅰ 約定利率・法定利率の意義
  Ⅱ 法定利率の決定ルール
  Ⅲ 法定利率の適用場面
 第6節 重 利(複利)
  Ⅰ 重利(複利)の意義
  Ⅱ 重利契約
  Ⅲ 民法405条の意味―元本への組入れの権利
 第7節 元本債権と利息債権,基本的利息債権と支分的利息債権

■第2章 約定利息と利息制限法

 第1節 利息関連立法の変遷
  Ⅰ 1954年(昭和29年)の利息制限法
  Ⅱ 利息制限法1条2項(当時)と判例による法創造
  Ⅲ 貸金業規制法・出資法による規律
  Ⅳ 貸金業規制法43条の問題化―グレーゾーン金利問題と利息制限法の法理への回帰
  Ⅴ 現在の利息制限法制
 第2節 利息制限法の概要
  Ⅰ 適用範囲
  Ⅱ 上限利率
  Ⅲ みなし利息
  Ⅳ 利息制限法違反の効果
  Ⅴ 利息の天引き
  Ⅵ 損害賠償額の予定と利息制限法
  Ⅶ 営業的金銭消費貸借の特則
  Ⅷ 同一貸主に対する別の借入金債務がある場合における超過利息の支払

◆第6部 選択債権◆

■第1章 選択債権の意義

 第1節 選択債権の意義
 第2節 複数給付間の選択を定める規定と,選択債権としての性質
 第3節 他の債権との異同
  Ⅰ 種類債権との異同
  Ⅱ 任意債権との異同

■第2章 選択による特定

 第1節 形成権としての選択権
 第2節 選択権者
 第3節 選択権の行使方法
 第4節 選択の意思表示の撤回
 第5節 選択権の移転
 第6節 給付不能の場合の処理
  Ⅰ 「選択権を有する者の過失」による給付不能―残存するものへの給付対象の集中
  Ⅱ 「選択権を有する者の過失」によらない給付不能―選択対象の集中なし
 第7節 選択の効果の遡及効

◇第3編 債務の不履行とその救済◇

◆第1部 履行請求権とこれに関連する制度◆

■第1章 履行請求権

 第1節 履行請求権の法的性質
  Ⅰ 伝統的立場―債権の本来的・ 第1次的内容としての履行請求権
  Ⅱ 批判理論―債務不履行の効果としての履行請求権
  Ⅲ 法制審議会民法(債権関係)部会―履行請求権を明示する規定の断念
  Ⅳ 履行請求権の優位性―契約上の債権関係の場合
 第2節 履行期と履行請求権
  Ⅰ 履行期
  Ⅱ 履行請求と履行期についての主張・立証責任

■第2章 履行請求権の限界―履行不能

 第1節 総 論
  Ⅰ 契約に内在的な限界
  Ⅱ 原始的不能と後発的不能
  Ⅲ 履行不能の主張・立証責任―履行不能の抗弁
  Ⅳ 履行不能についての債務者の帰責性と履行請求権の貫徹障害
 第2節 履行不能としての評価の観点
  Ⅰ 民法の枠組み―「契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして不能」
  Ⅱ 狭義の―本来の意味での―「不能」
  Ⅲ 「不能」概念の拡張―履行することの期待不可能
  Ⅳ 法令による禁止を理由とする履行不能(法律的不能)
 第3節 効率性・代替取引義務の観点からの履行請求権の限界論
  Ⅰ 効率性の観点からの履行請求権の排除の可能性
  Ⅱ 代替取引義務の観点からの履行請求権の制限
  Ⅲ 著者の見方
 第4節 履行不能と代償請求権
  Ⅰ 代償請求権の意義
  Ⅱ 代償請求権の要件

■第3章 履行請求権の貫徹障害

 第1節 同時履行の抗弁権―総論
  Ⅰ 同時履行の抗弁権の意義
 第2節 同時履行の抗弁権の要件
  Ⅰ 反対債務が履行期にあること
  Ⅱ 債権者が自己の反対債務の履行の提供をしないで債務者に履行請求すること
 第3節 同時履行の抗弁権と主張・立証責任
 第4節 履行請求に対して同時履行の抗弁が出されたときの効果
  Ⅰ 引換給付判決
  Ⅱ 引換給付判決と執行段階での処理
 第5節 存在効果説と行使効果説をめぐる議論
  Ⅰ 問題の所在
  Ⅱ 学説の状況
  Ⅲ 履行請求に対する抗弁として同時履行の抗弁権が問題となる場面
  Ⅳ 同時履行の抗弁権が問題となるその他の局面―履行遅滞・相殺の場面
 第6節 不安の抗弁権
  Ⅰ 不安の抗弁権が登場する契機
  Ⅱ 隣接する諸制度
  Ⅲ 不安の抗弁権の制度目的
  Ⅳ 不安の抗弁権の要件
  Ⅴ 不安の抗弁権の効果
  Ⅵ 契約危殆を理由とする損害賠償・解除

■第4章 追完請求権

 第1節 追完請求権の意義
  Ⅰ 追完請求権の意義
  Ⅱ 法制審議会民法(債権関係)部会での検討
  Ⅲ 履行請求権と追完請求権の関係
 第2節 民法のもとでの追完請求権の枠組み
  Ⅰ 問題の捉え方
  Ⅱ 買主の追完請求権と売主の追完権
  Ⅲ 追完方法の選択権
  Ⅳ 追完請求権の限界
  Ⅴ 追完請求権の発生障害―債権者の責めに帰すべき事由による履行不完全(契約不適合)
  Ⅵ 追完請求権の行使と期間制限

■第5章 履行の強制―強制執行による履行請求権の貫徹

 第1節 総 論
  Ⅰ 債権の強制力
  Ⅱ 履行強制の限界―債務者の人格・意思の尊重との調和
 第2節 強制執行の方法
  Ⅰ 強制執行の前提
  Ⅱ 直接強制
  Ⅲ 代替執行
  Ⅳ 間接強制

■第6章 強制力を欠く債権

 第1節 自然債務・不完全債務
  Ⅰ 自然債務・不完全債務の意義
  Ⅱ 自然債務・不完全債務をめぐるわが国の議論
 第2節 「強制力を欠く債権」の例
  Ⅰ 「強制力を欠く債権」にあたらない例
  Ⅱ 「強制力を欠く債権」にあたる例

◆第2部 損害賠償請求権(Ⅰ):要件論◆

■第1章 債務不履行

 第1節 債務不履行の類型―債務不履行一元論と三分体系
  Ⅰ 総 論
  Ⅱ 旧法下の議論―三分体系とその批判
  Ⅲ 新法の考え方
  Ⅳ 「債務の本旨」
 第2節 債務不履行を理由とする損害賠償の正当化原理
  Ⅰ 旧 法―起草当時の立場
  Ⅱ ドイツ民法理論の学説継受―過失責任の原則の導入
  Ⅲ 最近の契約責任論―契約の拘束力による損害賠償責任の正当化
 第3節 債務不履行についての主張・立証責任
  Ⅰ 総 論
  Ⅱ 要件事実論の支配的見解―履行期とその経過
  Ⅲ 民法学の支配的見解―債務の履行がないこと

■第2章 損害賠償責任の免責事由

 第1節 免責を正当化する原理
  Ⅰ 旧法下での議論
  Ⅱ 新法の考え方
 第2節 免責事由が問題となる債務類型―結果債務・手段債務の問題
  Ⅰ 緒 論
  Ⅱ 結果債務と免責事由
  Ⅲ 手段債務と免責事由
 第3節 免責事由の例
  Ⅰ 不可抗力
  Ⅱ 債務不履行を全面的に債権者に帰することが相当な場合―債権者に圧倒的な帰責性のある場合
 第4節 履行遅滞中の履行不能―「債務者の責めに帰すべき事由」の擬制
  Ⅰ 履行遅滞中の履行不能のリスク―債務者負担
  Ⅱ 例 外―履行不能を理由とする損害賠償責任の成立が否定される場面

■第3章 債務不履行の正当化事由ほか

 第1節 履行遅滞責任と違法性要件
  Ⅰ 違法性要件の要否
  Ⅱ 履行遅滞を理由とする損害賠償と同時履行の抗弁権
 第2節 責任能力の要否
  Ⅰ 責任能力必要説
  Ⅱ 責任能力不要説

■第4章 履行補助者の行為と債務者の損害賠償責任

 第1節 履行補助者
  Ⅰ 履行補助者の意義
  Ⅱ 履行補助者と区別されるもの
  Ⅲ 履行補助者の行為への干渉可能性
 第2節 履行補助者の行為に対する債務者の責任(その1)―旧法下の議論
  Ⅰ 初期の議論と判例法理の形成
  Ⅱ 伝統的立場
  Ⅲ 「他人の行為についての責任」構成
  Ⅳ 契約内容・債務内容に即した類型的処理―契約内容・履行過程への連結
 第3節 履行補助者の行為に対する債務者の責任(その2)―新法の立場
  Ⅰ 総 論
  Ⅱ 自己執行原則の否定
  Ⅲ 契約の拘束力からの体系化
  Ⅳ 履行補助者問題の多面的処理―契約規範からのアプローチ
 第4節 交渉補助者の過失と交渉当事者の損害賠償責任
  Ⅰ 議論の状況
  Ⅱ 債権法の現代化に向けた立法提案と民法の考え方
 第5節 賃貸目的物の利用補助者
  Ⅰ 問題の所在
  Ⅱ 家族,同居人の行為による賃貸目的物の滅失
  Ⅲ 転借人の行為による賃貸目的物の滅失
 第6節 履行補助者自身の不法行為責任

■第5章 表明保証

  Ⅰ 意 義
  Ⅱ 表明保証が用いられる場面
  Ⅲ 狭義の表明保証条項
  Ⅳ 広義の表明保証条項
  Ⅴ 表明保証の対象の確定―契約解釈の重要性
  Ⅵ 表明保証された事項の錯誤取消しの可能性
  Ⅶ 相手方が悪意の場合の処理
  Ⅷ 不実表示を理由とする損害賠償との関係
  Ⅸ 債務不履行との関係―狭義の表明保証の場合

◆第3部 損害賠償請求権(Ⅱ):効果論◆

■第1章 損害論

 第1節 差額説
  Ⅰ 差額説の意義
  Ⅱ 差額説の各種
  Ⅲ 差額説と結びつけられた賠償範囲確定・金額算定理論
 第2節 差額説に対する批判と,差額説に代わる理論
  Ⅰ 緒 論
  Ⅱ 損失説
  Ⅲ 損害事実説
  Ⅳ 損害概念と損害額との関係
 第3節 規範的損害
  Ⅰ 損害の規範的把握
  Ⅱ 損害の定義と賠償範囲確定問題との融合―損害論のもつ体系的一貫性確保機能
  Ⅲ 主張・立証責任の対象―個々の損害項目
 第4節 履行利益(積極的利益)と信頼利益(消極的利益)
  Ⅰ 履行利益(積極的利益)・信頼利益(消極的利益)の意義
  Ⅱ 信頼利益の概念の多義性
  Ⅲ 信頼利益・消極的利益概念の再定義―原状回復的損害賠償
  Ⅳ ドイツ債務法の現代化―「給付に代わる損害賠償」と「費用賠償」
 第5節 損害の捉え方に対する著者の立場
  Ⅰ 仮定的事実状態と現実の事実状態の差としての「損害」
  Ⅱ 積極的利益の賠償―契約上の地位の価値的実現(契約利益説)
  Ⅲ 消極的利益の賠償―原状回復的損害賠償

■第2章 損害の分類

 第1節 財産的損害と非財産的損害
 第2節 積極的損害と消極的損害
 第3節 通常損害と特別損害

■第3章 損害賠償の範囲

 第1節 賠償されるべき損害の範囲の捉え方
  Ⅰ 緒 論―民法416条の規定の変遷:旧法と新法
  Ⅱ 賠償範囲の確定法理に関する諸説(その1)―相当因果関係論
  Ⅲ 賠償範囲の確定法理に関する諸説(その2)―保護範囲論・契約利益説
  Ⅳ 著者の立場

■第4章 履行遅滞と遅延賠償

 第1節 遅延賠償の意義
 第2節 履行遅滞
  Ⅰ 履行の遅延と履行遅滞
  Ⅱ 確定期限付き債務
  Ⅲ 不確定期限付き債務
  Ⅳ 期限の定めのない債務
  Ⅴ 民法412条の要件を充たすものの,履行遅滞と評価されない場合

■第5章 補賠償(履行に代わる損害賠償)

 第1節 履行に代わる損害賠償請求
  Ⅰ 「履行に代わる損害賠償」の意味
  Ⅱ 履行に代わる損害賠償請求をすることができる場合
  Ⅲ 履行請求権と補賠償請求権の関係
  Ⅳ 関連問題―追完に代わる損害賠償請求権
 第2節 価格騰貴と履行に代わる損害賠償請求権(補賠償請求権)
  Ⅰ 総 論
  Ⅱ 買主が第三者と契約関係に立っていなかった場合―抽象的損害計算
  Ⅲ 買主が第三者と契約関係に立っていた場合―具体的損害計算
  Ⅳ 関連問題―価格下落事例と履行に代わる損害賠償請求権(補賠償請求権)
  Ⅴ 判例法理の問題点

■第6章 損害賠償額算定の基準時―損害の金銭的評価

 第1節 問題の所在
 第2節 判例の傾向
  Ⅰ 賠償範囲確定問題として扱われている基準時問題―既に述べた点の確認
  Ⅱ 基準時の捉え方
 第3節 学説の状況
  Ⅰ 緒 論
  Ⅱ 裁判官の裁量による金銭的評価(裁量説)
  Ⅲ 実体的多元説
  Ⅳ 基準時の類型別理解―特定物:全額賠償の原則,種類物:損害軽減義務(代替取引義務)の法理
 第4節 基準時についての著者の立場
  Ⅰ 基本的考え方―実体的多元説+損害軽減義務による制約
  Ⅱ 「市場ルール」と結合した債権者の代替取引義務を基礎とすることへの疑問
  Ⅲ 債権者が代替取引をした場合の処理

■第7章 賠償額の減額事由

 第1節 損益相殺
 第2節 過失相殺
  Ⅰ 過失相殺の意義
  Ⅱ 過失相殺が問題となる局面
  Ⅲ 債権者の過失の意味
  Ⅳ 過失相殺における主張・立証責任
  Ⅴ 債権者の損害軽減措置と投下費用相当額の賠償請求
  Ⅵ 債権者の過失・損害軽減義務と損害要件との関係
 第3節 その他の減額事由の問題

◆第4部 損害賠償請求権(Ⅲ):損害賠償に関する特別の規律◆

■第1章 金銭債務の不履行の場合の特則

 第1節 金銭債務の不履行と免責事由
 第2節 金銭債務の不履行と利息損害・利息超過損害の賠償
  Ⅰ 利息損害
  Ⅱ 利息超過損害の賠償可能性

■第2章 弁護士費用の賠償

■第3章 免責条項・責任制限条項

 第1節 免責条項・責任制限条項と債務不履行責任
  Ⅰ 免責条項・責任制限条項に関係する民法・商法の規律
  Ⅱ 免責条項・責任制限条項の主張・立証責任
  Ⅲ 免責条項・責任制限条項の射程範囲の確定―個別条項の制限的解釈
  Ⅳ 免責条項・責任制限条項の効力制限
 第2節 約款・法律の規定による免責条項・責任制限と不法行為責任の関係
  Ⅰ 問題の所在
  Ⅱ 従前の判例法理
  Ⅲ 判例批判理論
  Ⅳ 新たな判例法理の形成
  Ⅴ 運送契約における特殊のルール―運送人の不法行為責任との平準化
 第3節 減免責条項の 第三者に対する効力
  Ⅰ 減免責条項の履行補助者保護効―基本的な考え方
  Ⅱ 運送契約における特殊のルール
 第4節 消費者契約における免責条項・責任制限条項と不当条項規制
  Ⅰ 総 論
  Ⅱ 消費者契約法8条の規律による免責条項・責任制限条項規制

■第4章 損害賠償額の予定と違約金

 第1節 損害賠償額の予定
  Ⅰ 総 論
  Ⅱ 債権者が立証すべき事実
  Ⅲ 損害賠償額の予定と過失相殺
  Ⅳ 損害賠償額の予定に対する制限
 第2節 違約金
 第3節 金銭でないものを損害の賠償に充てることを予定する条項
第5章 賠償者代位

◆第5部 契約の解除◆

■第1章 総 論

 第1節 解除の意義と種類
  Ⅰ 解除の意義
  Ⅱ 解除の種類
  Ⅲ 消費者の解除権を放棄させる条項の無効
 第2節 解除権の不可分性
  Ⅰ 解除権不可分の原則
  Ⅱ 複数当事者内部の意思決定

■第2章 解除制度についての基本的な考え方

 第1節 旧法下での議論
  Ⅰ 伝統的立場―債務者に対する責任追及手段としての解除;「帰責事由」必要論
  Ⅱ 最近の契約責任論からみた解除論
 第2節 新法が採用した解除の枠組み
  Ⅰ 催告解除と無催告解除
  Ⅱ 解除の正当化原理―債権者を契約に拘束することの期待不可能
  Ⅲ 債務者の帰責事由の不要
  Ⅳ 参考:国際的モデル準則との比較

■第3章 各種の解除類型

 第1節 催告解除
  Ⅰ 催告解除の正当化―契約に拘束することの期待不可能(重大な契約違反)
  Ⅱ 催告解除が認められない場合
  Ⅲ 催 告
  Ⅳ 相当期間
 第2節 無催告解除
  Ⅰ 無催告解除の正当化根拠―契約目的の達成不能
  Ⅱ 履行不能と無催告解除
  Ⅲ 明確な履行拒絶(確定的な履行拒絶)と無催告解除
  Ⅳ 定期行為と無催告解除
  Ⅴ 契約目的の達成不能

■第4章 複数契約の解除,一部解除,分割履行契約の解除,継続的契約の解除

 第1節 複数契約の解除
 第2節 契約の一部解除
  Ⅰ 問題の所在
  Ⅱ 給付義務の一部履行遅滞の場合
  Ⅲ 給付義務の一部履行不能・一部履行拒絶の場合
  Ⅳ 付随義務・保護義務違反の場合
  Ⅴ 代金減額請求権と一部解除
 第3節 分割履行契約における一部不履行と解除
 第4節 継続的契約の解除
  Ⅰ 継続的契約
  Ⅱ 期間の定めのない継続的契約の終了
  Ⅲ 期間の定めのある継続的契約の終了
  Ⅳ 債務不履行を理由とする継続的契約の解除

■第5章 解除権の発生障害

第1節 催告解除と同時履行の抗弁権
  Ⅰ 同時履行の抗弁権
  Ⅱ 存在効果説と行使効果説
 第2節 債権者の責めに帰すべき事由による債務不履行
  Ⅰ 解除権の不発生
  Ⅱ 債務者の反対債務の履行請求権
  Ⅲ 債務者が得た利益の償還
  Ⅳ 債権者の責めに帰すべき事由の意味
  Ⅴ 補 論―債務不履行について債務者にも債権者にも帰責事由がある場合

■第6章 解除権の消滅

 第1節 相手方の催告による解除権の消滅
 第2節 給付対象の滅失・損傷・返還不能等の場合
  Ⅰ 解除権者の故意・過失による滅失・損傷・返還不能等―解除権の消滅
  Ⅱ 解除権についての債権者の不知と解除権の不消滅
 第3節 解除権の消滅に関する解除権不可分の原則

■第7章 解除の効果

 第1節 解除の法的性質
  Ⅰ 緒 論
  Ⅱ 遡及構成(直接効果説)
  Ⅲ 不遡及構成
 第2節 履行請求権の消滅
 第3節 原状回復義務
  Ⅰ 既にされた給付の返還―現物返還と価額償還
  Ⅱ 代償返還義務
  Ⅲ 現物返還の不能と価額償還義務
  Ⅳ 利息・果実・使用利益の返還
  Ⅴ 投下費用の償還
 第4節 解除と損害賠償―民法545条4項の意味
 第5節 原状回復義務・損害賠償義務と同時履行関係
 第6節 解除と第三者
  Ⅰ 総 論
  Ⅱ 民法545条1項ただし書の「第三者」
  Ⅲ 法律構成
  Ⅳ 解除後の第三者―民法545条1項ただし書の射程外

■第8章 解除と危険負担

 第1節 旧法のもとでの解除制度と危険負担制度
  Ⅰ 伝統的立場による説明
  Ⅱ 解除に帰責事由を不要とする学説の登場と交錯問題の発生
  Ⅲ 法制審議会民法(債権関係)部会での審議:危険負担の制度のパラダイム転換―債務消滅構成から反対債務の履行拒絶権構成へ
 第2節 新法のもとでの危険負担制度
  Ⅰ 危険負担(対価危険)の意義―反対債務の履行拒絶権構成
  Ⅱ 原 則―履行拒絶権の肯定
  Ⅲ 例 外―履行拒絶権の否定
  Ⅳ 危険負担(履行拒絶権構成)における主張・立証責任の構造
  Ⅴ 解除制度との評価矛盾の回避
 第3節 民法536条2項の拡張―役務提供契約における反対債務の履行請求権の発生根拠
  Ⅰ 反対債務の履行請求権の発生
  Ⅱ 中間試案における立法提案
  Ⅲ 新法下での処理
  Ⅳ 関連問題―基本概念をめぐる民法理論と労働法学の基礎に据える民法理論との乖離

◇ 第4編 債権の保全―債権者代位権・詐害行為取消権◇

◆第1部 債権の保全―全般◆

■第1章 総 論

 第1節 債権の対外的効力
  Ⅰ 相対権としての債権
  Ⅱ 債権の対外的効力― 第三者に対する債権の効力
  Ⅲ 債権の対外的効力の観点からみた債権者代位権・詐害行為取消権
 第2節 視点の転換―責任財産の保全制度
  Ⅰ 責任財産保全のための債権者代位権・詐害行為取消権
  Ⅱ 債権者代位権の「転用」―特定の権利の実現準備のための債権者代位権
 第3節 新法のもとでの債権の保全制度

■第2章 責任財産の保全

 第1節 責任財産
  Ⅰ 債権の引当てとしての債務者の一般財産
  Ⅱ 債務と責任
 第2節 債権者平等の原則
  Ⅰ 債権の平等性
  Ⅱ 債務者の一般財産上での債権者平等の原則―執行段階における債権者の平等
  Ⅲ 個別執行手続・倒産手続における債権者平等の原則とその修正
 第3節 責任財産の保全制度としての債権者代位権・詐害行為取消権
  Ⅰ 既に述べた点の確認―民法上の責任財産の保全制度
  Ⅱ 強制執行の準備機能
  Ⅲ 責任財産の保全制度に内在する限界―財産権絶対の原則と無資力要件
  Ⅳ 類似の責任財産の保全制度

◆第2部 債権者代位権(Ⅰ)―責任財産保全型の債権者代位権◆

■第1章 債権者代位権の意義と目的

 第1節 債権者代位権の沿革
  Ⅰ フランス法とドイツ法
  Ⅱ 旧民法財産編339条から旧法423条へ
 第2節 債権者代位制度の目的
  Ⅰ 債権保全―強制執行の準備のための責任財産の保全
  Ⅱ 旧法下での議論
  Ⅲ 新法の立場

■第2章 債権者代位権の要件

 第1節 総 論
  Ⅰ 債権者代位訴訟の訴訟物
  Ⅱ 債権者代位権が認められるための要件
  Ⅲ 主張・立証責任
 第2節 被保全債権の存在
  Ⅰ 被保全債権の種類
  Ⅱ 被保全債権の成立時期
  Ⅲ 期待権
  Ⅳ 具体的内容が形成される前の権利
  Ⅴ 強制力を欠く債権
  Ⅵ 破産債権
 第3節 被保全債権の履行期の到来
  Ⅰ 履行期の到来を要求する理由
  Ⅱ 例 外―保存行為
 第4節 債権保全の必要性
  Ⅰ 債務者の無資力
  Ⅱ 無資力要件が不要と考えられる場面
 第5節 債務者による被代位権利の不行使

■第3章 債権者代位権の対象

 第1節 総 論
  Ⅰ 代位の対象となる権利―共同担保の保全に適する権利
  Ⅱ 代位の対象とならない権利―共同担保の保全に適さない権利
 第2節 債務者の一身に専属する権利
  Ⅰ 行使上の一身専属権―権利行使意思の尊重
  Ⅱ 家族法・相続法上の権利義務の得喪を目的とする行為
  Ⅲ 財産権的な性質を有する身分上の権利
  Ⅳ 名誉毀損を理由とする慰謝料請求権
  Ⅴ 契約の申込み・承諾
  Ⅵ 債権譲渡の通知
  Ⅶ 消滅時効の援用権
  Ⅷ 無効主張―相対的無効事例
  Ⅸ 錯誤取消しの主張
  Ⅹ 生命保険契約の解約権・解約返戻金請求権
 第3節 差押えを禁じられた権利

■第4章 債権者代位権の行使

 第1節 代位権行使の方法
  Ⅰ 代位権行使の方法
  Ⅱ 代位権行使の範囲
  Ⅲ 被保全債権額上限ルール
  Ⅳ 代位債権者の相手方に対する直接請求権(直接取立権・受領権)―自己への給付請求
  Ⅴ 相手方の抗弁
  Ⅵ 代位行使にあたっての代位債権者の善管注意義務
  Ⅶ 債権者代位権の行使に必要な費用
 第2節 債権者代位権の行使の効果
  Ⅰ 債務者への効果帰属―被代位権利の消滅
  Ⅱ 事実上の優先弁済
  Ⅲ 被保全債権の時効の完成猶予・更新
 第3節 債権者代位権の行使と債務者の処分権限・ 第三債務者の弁済権限
  Ⅰ 原 則
  Ⅱ 代位訴訟の提起に関して訴訟告知がされた場合
  Ⅲ 代位債権者への直接請求を命じる判決が確定した場合
  Ⅳ 代位債権者の競合
 第4節 債権者代位訴訟
  Ⅰ 代位訴訟の提起と債務者に対する訴訟告知義務
  Ⅱ 債権者代位訴訟が提起された場合における他の債権者の地位
  Ⅲ 債権者代位訴訟と破産手続・民事再生手続
  Ⅳ 代位訴訟の判決の効力

◆第3部 債権者代位権(Ⅱ)―個別権利実現準備型の債権者代位権◆

■第1章 総 論

 第1節 個別権利実現準備型の債権者代位権の特徴
  Ⅰ 債権者代位権の目的―個別権利の実現の準備
  Ⅱ 特定債権保全の必要性―無資力要件の不要
  Ⅲ 債権者代位権の補充性
 第2節 「特定の債権」と「特定物債権」の異同
 第3節 個別権利実現準備型の債権者代位権に関する民法の規律
  Ⅰ 中間試案の規律
  Ⅱ 新法の規律

■第2章 個別権利実現準備型の債権者代位権の例

 第1節 登記請求権保全のための債権者代位権―登記請求権・登記申請権の代位行使
  Ⅰ 前提問題の確認―中間省略登記請求権の否定
  Ⅱ 登記請求権保全のための債権者代位権
 第2節 不動産賃借権保全のための債権者代位権―妨害排除請求権の代位行使
  Ⅰ 前提問題の確認
  Ⅱ 所有権に基づく妨害排除請求権の代位行使
  Ⅲ 債権者代位権に依拠する必要性
 第3節 独占的通常実施権を保全するための債権者代位権―特許権者の差止請求権の代位行使
 第4節 建物賃借権保全のための債権者代位権―建物買取請求権の代位行使
 第5節 損害賠償請求権を保全するための任意保険金請求権の代位行使

◆第4部 詐害行為取消権◆

■第1章 総 論

 第1節 詐害行為取消権の意義と制度目的
  Ⅰ 詐害行為取消権の意義
  Ⅱ 詐害行為取消制度の目的
  Ⅲ 責任財産への侵害と 第三者の不法行為責任
 第2節 詐害行為取消権と破産法上の否認権
  Ⅰ 破産法上の否認権との関係
  Ⅱ 詐害行為取消権と破産法上の否認権との違い
 第3節 詐害行為取消制度の目的の部分的変容
  Ⅰ 競合する債権者の利益の考慮―債権者間の衡平・平等
  Ⅱ 財産管理・処分に向けた債務者の利益の考慮―債務者にとっての有用性(債務者の動機・目的を考慮したときの当該行為の不当性)
  Ⅲ 否認権に関する規律との整合性確保の要請
  Ⅳ 事実上の優先弁済の許容による簡易な債権執行制度としての側面
 第4節 詐害行為取消権の法的性質
  Ⅰ 旧法下での議論
  Ⅱ 新法の考え方

■第2章 受益者に対する詐害行為取消権の要件

 第1節 総 論
  Ⅰ 詐害行為取消権が認められるための要件
  Ⅱ 詐害行為取消訴訟の訴訟物
 第2節 被保全債権
  Ⅰ 被保全債権の存在
  Ⅱ 被保全債権の履行期到来の要否
  Ⅲ 強制執行によって実現することのできない債権(強制力を欠く債権)
  Ⅳ 特定物債権の保全
  Ⅴ 特別担保で担保された債権の保全
  Ⅵ 被保全債権の時効障害
 第3節 被保全債権の発生原因が詐害行為の前に生じたものであること
 第4節 債権保全の必要性―債務者の無資力
  Ⅰ 無資力要件の必要性
  Ⅱ 無資力の意義
  Ⅲ 無資力と債務超過・支払不能
  Ⅳ 資力を判断するうえでの物的担保の付着した財産の処理
  Ⅴ 無資力の判断基準時―詐害行為時+取消権行使時
 第5節 債務者の行為
  Ⅰ 「債務者の」行為
  Ⅱ 債務者の「行為」
  Ⅲ 無効の法律行為
 第6節 財産権を目的とした行為
  Ⅰ 財産権を目的としない行為―共同担保に適さない行為
  Ⅱ 株式会社の新設分割
  Ⅲ 家族法・相続法上の権利義務の得喪を目的とする行為について
  Ⅳ 離婚に伴う財産分与
  Ⅴ 相続放棄の意思表示
  Ⅵ 相続分と異なる割合での遺産の協議分割
 第7節 行為の詐害性
  第1項 総 論
  Ⅰ 詐害行為
  Ⅱ 行為の詐害性に関する判断の一般的な枠組み―財産減少行為としての詐害行為
  Ⅲ 一般的な判断枠組みに対する修正
  Ⅳ 新法の体系
  第2項 相当の対価を得てした財産の処分行為(相当価格処分行為)
  Ⅰ 旧法下での議論
  Ⅱ 破産法上の否認権の制度
  Ⅲ 新法の考え方
  第3項 新たな借入れ行為とそのための担保の設定(同時交換的行為)
  Ⅰ 旧法下の判例法理
  Ⅱ 破産法上の否認権の制度
  Ⅲ 新法の考え方―相当価格処分行為に関する規律による処理
  第4項 特定の債権者を利する行為(Ⅰ):弁済その他の債務消滅行為
  Ⅰ 旧法下での議論
  Ⅱ 破産法上の否認権の制度
  Ⅲ 新法の考え方
  第5項 特定の債権者を利する行為(Ⅱ):既存の債務のための担保供与行為
  Ⅰ 旧法下での理論
  Ⅱ 破産法上の否認権の制度
  Ⅲ 新法の考え方
  第6項 過大な代物弁済などの取消し
  Ⅰ 旧法下での理論
  Ⅱ 破産法上の否認権の制度
  Ⅲ 新法の考え方
  第7項 対抗要件具備行為の取消可能性
  Ⅰ 問題の所在
  Ⅱ 判例法理
  Ⅲ 判例批判理論
  Ⅳ 破産法上の否認権の制度―対抗要件の否認
  Ⅴ 著者の立場
  第8項 無償行為の取消し
 第8節 詐害行為取消請求の阻却事由―受益者の善意
  Ⅰ 善意の抗弁
  Ⅱ 善意の対象

■第3章 転得者に対する詐害行為取消権の要件

 第1節 受益者に対する詐害行為取消権と共通のもの
 第2節 転得者(・中間転得者)および受益者の悪意
  Ⅰ 旧法下での制度設計
  Ⅱ 改正への契機
  Ⅲ 新法の考え方
  Ⅳ 破産法の改正―「二重の悪意」要件の廃止
 第3節 転得者に対する詐害行為取消しの効果

■第4章 詐害行為取消権の行使(その1)―逸出財産の返還の方法

 第1節 現物返還の原則
  Ⅰ 現物の取戻し
  Ⅱ 被保全債権額上限ルールとの関係
  Ⅲ 逸出したのが登記・登録のある財産の場合
  Ⅳ 逸出したのが金銭その他の動産である場合
  Ⅴ 債権譲渡が取り消された場合
 第2節 例外としての価額償還
  Ⅰ 現物返還の困難
  Ⅱ 価額償還における価額算定の基準時
 第3節 積極財産が流出しないタイプの詐害行為の場合

■第5章 詐害行為取消権の行使(その2)―詐害行為取消権の行使の方法および範囲

 第1節 詐害行為取消権の行使の方法
  Ⅰ 裁判上の行使
  Ⅱ 詐害行為取消訴訟の競合
  Ⅲ 詐害行為取消訴訟の相手方
  Ⅳ 債務者に対する訴訟告知義務
  Ⅴ 詐害行為取消訴訟と給付訴訟の併合
  Ⅵ 取消訴訟の判決主文
  Ⅶ 詐害行為取消訴訟の受継―否認訴訟への切り替え
 第2節 詐害行為の取消しの範囲
  Ⅰ 前 注―「債務者の財産」と「責任財産」の異同
  Ⅱ 責任財産の不足分を拡大させた範囲での詐害行為の取消し
  Ⅲ 物的担保つき被保全債権の場合における詐害行為の取消しの範囲
  Ⅳ 被保全債権額上限ルール
 第3節 取消債権者の直接請求権(直接取立権・受領権)―自己への給付請求
  Ⅰ 直接請求権の意義
  Ⅱ 債務者の原状回復請求権との関係

■第6章 詐害行為取消権の効果

 第1節 総 論
  Ⅰ 詐害行為の取消しと財産の取戻し
  Ⅱ 認容判決の効力が及ぶ者
  Ⅲ 債務者への回復―回復された財産に対する債務者の処分権限
 第2節 債務者に回復された財産に対する債権者の権利行使
  Ⅰ 強制執行・配当要求による満足
  Ⅱ 事実上の優先弁済
  Ⅲ 債権の消滅に関する行為(弁済など)の取消しと債権の復活
 第3節 取消債権者の費用償還請求権
  Ⅰ 債務者に対する費用償還請求権
  Ⅱ 費用償還請求権を被担保債権とする一般の先取特権
 第4節 債務者と受益者の関係
  Ⅰ 総 論
  Ⅱ 財産の処分が詐害行為として取り消された場合―受益者の反対給付返還請求権・価額償還請求権
  Ⅲ 債務の消滅に関する行為が詐害行為として取り消された場合―受益者の債権の回復(債権の復活)
 第5節 債務者と転得者の関係
  Ⅰ 総 論
  Ⅱ 財産の処分が詐害行為として取り消された場合―受益者が有していたであろう反対給付返還請求権・価額償還請求権の行使
  Ⅲ 債務の消滅に関する行為が詐害行為として取り消された場合―受益者が有していたであろう債権の行使
 第6節 取消債権者からの直接請求に対する受益者・転得者の保護―利益分配請求・按分の抗弁の当否
  Ⅰ 問題の所在
  Ⅱ 旧法下の判例法理
  Ⅲ 新法のもとでの処理

■第7章 詐害行為取消権の行使期間(出訴期間)

 第1節 2年の出訴期間
 第2節 10年の出訴期間

事項索引
判例索引

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

『新債権総論Ⅱ』の目次(概略)

 第5編 債権の消滅
  第1部 弁済・弁済供託・代物弁済
  第2部 弁済の当事者
  第3部 相 殺
  第4部 更改・免除・混同
 第6編 債権関係における主体の変動
  第1部 債権譲渡
  第2部 債務引受
  第3部 契約上の地位の移転(契約引受・契約譲渡)
  第4部  第三者のためにする契約
 第7編 多数当事者の債権関係
  第1部 多数当事者の債権関係(保証を除く)
  第2部 保証債務

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内容説明

◆新法ベースの債権総論の体系書が、早くも登場! 実務家、研究者必読の書◆

2017(平成29)年5月成立(公布:平成29年6月2日〔法律第44号〕)の債権法改正の立案にも参画した著者による体系書。旧著である『債権総論I(第2版)』、『債権総論II(第3版)』を全面的に見直し、旧法の下での理論と関連させつつ、新法の下での解釈論を掘り下げ、提示する。新法をもとに法律問題を処理していくプロフェッショナル(研究者・実務家)のための理論と体系を示す。前半にあたる本書では、第1編・契約と債権関係から第4編・債権の保全までを収める。〔続編の『新債権総論Ⅱ』も近日刊行予定です。〕

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