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環境リスクと予防原則 Ⅰ リスク評価

アメリカ環境法入門1

環境リスクと予防原則   Ⅰ  リスク評価

現代環境法の基礎概念「環境リスク」について、アメリカ環境法の対応とは? 法制度、行政実務、学説の動向から明らかにする。

著者 畠山 武道
ジャンル 法律 > 行政法
法律 > 環境法
シリーズ 一般 > 現代選書
出版年月日 2016/12/23
ISBN 9784797234343
判型・ページ数 4-6変・316ページ
定価 本体2,900円+税
在庫 在庫あり
 

目次

『環境リスクと予防原則Ⅰ リスク評価〔アメリカ環境法入門〕(現代選書)』


  畠山武道(北海道大学名誉教授) 著



【目  次】

はしがき

 〈略語集〉

◆第1章 リスク社会の到来
 1 リスク概念の成立
  (1)リスクという考えの登場
  (2)リスクという言葉の歴史
  (3)統計学・経済学の発達とリスク
  (4)社会学とリスク
  (5)ドイツ環境法とリスク
 2 リスクの定義
  (1)さまざまな「リスク」の定義
  (2)リスク概念の一般化
  (3)リスク概念の有用性と有限性

◆第2章 化学物質とリスク
 1 化学物質のリスク評価
 2 化学物質があふれている
 3 有害物質に対する不安の増大
 4 環境リスクの特徴
 5 環境規制の転換(安全の保護からリスクの規制へ)

◆第3章 有害物質規制の発達
 1  有害物質規制に係わる行政機関
  (1)保健福祉省・食品医薬品局(Department of Health and Human Services, Food and Drug Administration: FDA)
  (2)環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)
  (3)労働省・労働安全衛生局(Department of Labor,Occupational Safety and Health Administration: OSHA)
  (4)消費者製品安全委員会(Consumer Product SafetyCommission: CPSC)
 2 健康ベース立法とゼロリスク基準
  (1)健康ベース立法の意義
  (2)食品・医薬品規制の沿革
  (3)デラニー条項とゼロリスク基準
  (4)デラニー条項をめぐる裁判
  (5)食品品質保護法とデラニー条項の廃止
 3 「十分な余裕のある安全領域」基準
  (1)「十分な余裕のある安全領域」の意義
  (2)塩化ビニル規制をめぐるEPA の迷走
  (3)控訴裁判所は二段階審査を要求
  (4)「十分な余裕のある安全領域」基準の改正
 4 技術ベース立法
  (1)技術ベース立法の意義
  (2)さまざまな技術ベース基準
 5 実効性基準
  (1)実効性基準の意義
  (2)実効性基準を定めた法律
  (3)コットンダスト事件
  (4)連邦最高裁判所判決

◆第4章 リスク・ベースの規制
 1 不合理なリスク基準
  (1)連邦殺虫剤・殺菌剤・殺鼠剤法(FIFRA)ほか
  (2)有害物質規制法(TSCA)と不合理なリスク
  (3)TSCA の改正問題
  (4)その他の法律と不合理なリスク
 2 裁判所によるリスク・ベース規制の支持 ―ベンゼン事件連邦最高裁判所判決まで
  (1)リザーブ・マイニング会社事件
  (2)エチル会社事件
 3 ベンゼン事件
  (1)事件の経過
  (2)連邦最高裁判所判決
  (3)ベンゼン判決の影響
  (4)控訴裁判所によるベンゼン判決の追認
 4 連邦議会はリスク評価に懐疑的
 5 本章のまとめ―リスク・ベース規制の問題点

◆第5章 リスク評価制度の確立
 1 リスク評価の試行
  (1)リスク評価に向けたFDA とOSHA の動き
  (2)EPA の取組み
  (3)EPA を取り巻く状況
  (4)ラッケルスハウス長官がもらした本音
 2 合衆国研究評議会「連邦政府におけるリスク評価」(1983年)
  (1)報告書の意義・位置づけ
  (2)リスク評価とリスク管理の分離
  (3)科学的判断と政策的判断は分離できるか
  (4)リスク評価は柔軟であるべきである
  (5)デフォルト・オプション
 3 リスク評価の定着と進展
  (1)EPA「リスク評価フレームワーク」(1984年)
  (2)EPA「発がんリスク評価指針(ガイドライン)」(1986年)
  (3)EPA の比較リスク分析(1987年,1990年)
  (4)EPA「生態リスク評価フレームワーク」(1992年,1998年)
  (5)大統領命令12866(1993年)
  (6)合衆国研究評議会「リスク評価における科学と判定」(1994年)
  (7)合衆国研究評議会「リスクの理解」(1996年)
  (8)合衆国研究評議会「科学と意思決定・リスク評価の推進」(2009年)

◆第6章 リスク評価の実践と課題
 1 リスク評価の意義と枠組み
  (1)リスク評価の意義,種類
  (2)リスク評価・リスク管理の基本枠組み
 2 リスク評価の実施と論点
  (1)有害性の特定(ハザード,発がん性の同定)
  (2)用量反応評価
  (3)暴露評価
  (4)リスクの判定
 3 リスク評価の問題点
  (1)正確な判断に必要な情報が不足している
  (2)定量的リスク評価は不確実性に満ちあふれている
  (3)デフォルトは保守的すぎるか
  (4)リスク評価は科学か

◆第7章 リスク評価をめぐる議論
 1 リスク評価をめぐる意見の対立
  (1)環境主義者とリスク評価の批判
  (2)効率的規制論者とリスク評価の擁護
  (3)プラグマティストとリスク評価の慎重な利用
 2 リスク評価の総合評価
 3 リスク評価と環境正義
 4 リスク評価とデモクラシー
 5 リスク認知をめぐる素人と専門家
 6 ブライアー著『悪循環を打破する』
 7 リスク評価の費用,効果,有用性
 8 リスク評価は費用便益分析に道を開く
 9 リスク評価と倫理問題

◆終章 ま と め
 1 2 つの「リスク」概念
 2 発がんリスクは確率で示される
 3 確率による表記が示すもの
 4 結  語


〈事項索引〉

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内容説明

現代環境法の基礎概念「環境リスク」について、アメリカ環境法がどのように対応してきたのか、法制度、行政実務、学説の動向から明らかにする。「リスク」概念を早くから法制度に取り入れた「リスク評価制度」の先進国アメリカに注目し、公正な環境リスク、リスク法の全体像、関連文献の基本的立場、法令・判例等、学習に必要な基礎的知識を提供。環境政策へのリスク論からの警鐘でもある。

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