【山田卓生著作選集 4】 医事法 生命倫理
山田卓生著作選集 4
長く民法学の最先端を研究、新しい領域を切り拓いてきた著者の重要論稿をテーマごとにまとめ、読み易く再構成した著作集。全4巻中、第4巻では、医事法と生命倫理に関するものを収録。
はしがき
◆Ⅰ 総 論
1 生命倫理と医事法学
2 インフォームド・コンセント――法学の立場から
一 インフォームド・コンセントとはなにか
二 ICの法理は何を意味するか
三 ICなき医療についての法律的責任
四 何を説明するか、どの程度の理解か
五 ICの法律的意味と医療における意義
3 病名告知と法的義務
一 はじめに
二 二つの最高裁判決
三 告知をめぐる問題
(1) 従来の慣行 (2) 患者の反応
(3) 不告知から原則告知へ―アメリカとの対比― (4) 告知への移行
(5) 不告知の正当性 (6) 不告知はうそか
(7) プラシーボ、がん以外の病気の場合
四 告知と法的義務
五 どのように告知すべきか
4 病気とプライバシー
一 天皇と病気
二 知られるヘルス・データ
三 医師の守秘義務――ヒポクラテスの誓い
四 エイズの教訓
5 ヘルス・インフォメーションは誰のものか
一 はじめに―ヘルス・インフォメーションとは
二 情報についての「権利」
三 情報の本人への告知
四 情報への本人のアクセス――主体の知る権利
五 情報の(非治療的)利用
六 むすび
6 遺伝相談の法律問題
7 薬を選ぶ患者の権利――丸山ワクチンとレアトリル
一 はじめに
二 丸山ワクチンの現況
三 レアトリルと薬を選ぶ権利
(1) ラザーフォード事件 (2) プリヴィテラ事件
四 丸山ワクチンの承認問題
(1) 患者の自己決定権 (2) 医薬品の安全性と効能 (3) 結果の考慮
五 むすび
8 東京都立病院倫理委員会のガイドライン策定作業―― 一〇年の回顧
一 はじめに
二 ガイドラインづくり
三 問題点
◆Ⅱ 医療事故法
9 医療事故と作為義務――事故法の法理・覚書(4)
一 はじめに
二 医療事故の特殊性
三 医療における作為義務
四 アメリカにおける医師の作為義務
五 む す び
10 医療水準と医療慣行――事故法の法理・覚書(5)
一 はじめに
二 アメリカにおける医療水準
(1) 地域性ルール (2) 医療事故と証言適格 (3) 医療慣行
三 わが国における医療水準論
(1) 地域性 (2) 一般医と専門医 (3) 医療慣行
四 む す び
11 医療事故責任の厳格化と波及効果――事故法の法理・覚書(6)
一 はじめに
二 責任追及と萎縮的効果
三 医師の責任を制限する諸方策
(1) イリノイ州医療過誤法 (2) 医療事故補償構想
五 わが国の場合
12 損害への被害者の関与―特に治療態度について―
一 はじめに
二 損害と被害者のかかわり方
(1) 加害者の競合 (2) 事故後の第三者の関与 (3) 被害者の関与
(4) 割合的因果関係 (5) 損害回避義務 (6) 危険の引受け
三 被害者の治療への態度
(1) いくつかの事例からみた問題点 (2) 日本の事例
(3) 被害者には、損害軽減義務があるか (4) 宗教的理由による拒否
(5) 輸血拒否
四 むすびに代えて
◆Ⅲ 輸血拒否
13 信仰上の輸血拒否と医療
一 はじめに
二 輸血拒否事件とその受けとめ方
三 輸血拒否をめぐる利害状況
(1) 医師と患者の関係 (2) 医療と宗教 (3) 親と子の問題
四 輸血拒否と医師の選択
五 派生的問題
14 輸血拒否患者への無断輸血と不法行為 〈判例研究〉
一 事 実
二 争 点
三 判 決
四 解 説
15 宗教上の理由による輸血拒否患者への無断輸血と医師の責任 〈判例研究〉
一 事実の概要
二 判 旨 上告棄却
三 解 説
16 宗教上の理由による輸血拒否
一 はじめに
二 輸血についての患者の自己決定権
三 輸血の危険性
四 輸血拒否
五 意思に反する輸血
六 子供と輸血拒否
七 ガイドラインの策定
八 む す び
◆Ⅳ 臓器移植 代理母
17 法律的見地よりみた臓器移植
一 はじめに
二 生体からの臓器摘出
三 死体からの臓器摘出
(1) 民事法上の問題 (2) 角膜・腎臓移植法 (3) 刑事法上の問題
四 脳死と臓器摘出
五 む す び
18 臓器移植の法律問題
一 はじめに
二 臓器摘出と提供者の承諾
三 刑事上の問題
四 む す び
19 移植医療の定着に向けて
20 〔書評〕唄 孝一著『脳死を学ぶ』(日本評論社、一九八九年六月)
21 代理母 法的規制の必要性――民法の立場から
一 はじめに―ARTの提起する法的問題
二 進んだ医療と保守的な法律
三 ARTをめぐるアレンジメント
四 配偶子の提供
(1) 精子の提供 (2) 卵子の提供
五 出産代行(代理出産)
六 親子関係
七 子の利益の尊重
八 おわりに――ARTと法規制
22 代理母と自己決定権
一 はじめに
二 自己決定権の意義
(1) 自己決定権の根拠 (2) J・S・ミル
三 生むか生まぬか
四 代理母とくにホストマザー
五 臓器提供のための妊娠・中絶
六 む す び
◆Ⅴ そ の 他
23 救急病院の診療拒否と不法行為責任 〈判例研究〉
一 はじめに
二 事実と判旨
(1) 診療拒否について (2) 医師法一九条の応招義務について
(3) 医師法一九条一項の正当事由について
三 医師の応招義務
四 診療拒否と正当事由
(1) 人的問題 (2) 時間的制約 (3) 場所的制約
五 診察拒否と損害
六 む す び
24 〔書評〕長尾龍一・米本昌平編『メタ・バイオエシックス――生命科学と法哲学の対話』
(日本評論社、一九八七年六月)
25 〔書評〕唄 孝一編『医療と人権―明日の医療 第9巻』(中央法規出版、一九八五年七月)
初出一覧
◆Ⅰ 総 論
1 生命倫理と医事法学
2 インフォームド・コンセント――法学の立場から
一 インフォームド・コンセントとはなにか
二 ICの法理は何を意味するか
三 ICなき医療についての法律的責任
四 何を説明するか、どの程度の理解か
五 ICの法律的意味と医療における意義
3 病名告知と法的義務
一 はじめに
二 二つの最高裁判決
三 告知をめぐる問題
(1) 従来の慣行 (2) 患者の反応
(3) 不告知から原則告知へ―アメリカとの対比― (4) 告知への移行
(5) 不告知の正当性 (6) 不告知はうそか
(7) プラシーボ、がん以外の病気の場合
四 告知と法的義務
五 どのように告知すべきか
4 病気とプライバシー
一 天皇と病気
二 知られるヘルス・データ
三 医師の守秘義務――ヒポクラテスの誓い
四 エイズの教訓
5 ヘルス・インフォメーションは誰のものか
一 はじめに―ヘルス・インフォメーションとは
二 情報についての「権利」
三 情報の本人への告知
四 情報への本人のアクセス――主体の知る権利
五 情報の(非治療的)利用
六 むすび
6 遺伝相談の法律問題
7 薬を選ぶ患者の権利――丸山ワクチンとレアトリル
一 はじめに
二 丸山ワクチンの現況
三 レアトリルと薬を選ぶ権利
(1) ラザーフォード事件 (2) プリヴィテラ事件
四 丸山ワクチンの承認問題
(1) 患者の自己決定権 (2) 医薬品の安全性と効能 (3) 結果の考慮
五 むすび
8 東京都立病院倫理委員会のガイドライン策定作業―― 一〇年の回顧
一 はじめに
二 ガイドラインづくり
三 問題点
◆Ⅱ 医療事故法
9 医療事故と作為義務――事故法の法理・覚書(4)
一 はじめに
二 医療事故の特殊性
三 医療における作為義務
四 アメリカにおける医師の作為義務
五 む す び
10 医療水準と医療慣行――事故法の法理・覚書(5)
一 はじめに
二 アメリカにおける医療水準
(1) 地域性ルール (2) 医療事故と証言適格 (3) 医療慣行
三 わが国における医療水準論
(1) 地域性 (2) 一般医と専門医 (3) 医療慣行
四 む す び
11 医療事故責任の厳格化と波及効果――事故法の法理・覚書(6)
一 はじめに
二 責任追及と萎縮的効果
三 医師の責任を制限する諸方策
(1) イリノイ州医療過誤法 (2) 医療事故補償構想
五 わが国の場合
12 損害への被害者の関与―特に治療態度について―
一 はじめに
二 損害と被害者のかかわり方
(1) 加害者の競合 (2) 事故後の第三者の関与 (3) 被害者の関与
(4) 割合的因果関係 (5) 損害回避義務 (6) 危険の引受け
三 被害者の治療への態度
(1) いくつかの事例からみた問題点 (2) 日本の事例
(3) 被害者には、損害軽減義務があるか (4) 宗教的理由による拒否
(5) 輸血拒否
四 むすびに代えて
◆Ⅲ 輸血拒否
13 信仰上の輸血拒否と医療
一 はじめに
二 輸血拒否事件とその受けとめ方
三 輸血拒否をめぐる利害状況
(1) 医師と患者の関係 (2) 医療と宗教 (3) 親と子の問題
四 輸血拒否と医師の選択
五 派生的問題
14 輸血拒否患者への無断輸血と不法行為 〈判例研究〉
一 事 実
二 争 点
三 判 決
四 解 説
15 宗教上の理由による輸血拒否患者への無断輸血と医師の責任 〈判例研究〉
一 事実の概要
二 判 旨 上告棄却
三 解 説
16 宗教上の理由による輸血拒否
一 はじめに
二 輸血についての患者の自己決定権
三 輸血の危険性
四 輸血拒否
五 意思に反する輸血
六 子供と輸血拒否
七 ガイドラインの策定
八 む す び
◆Ⅳ 臓器移植 代理母
17 法律的見地よりみた臓器移植
一 はじめに
二 生体からの臓器摘出
三 死体からの臓器摘出
(1) 民事法上の問題 (2) 角膜・腎臓移植法 (3) 刑事法上の問題
四 脳死と臓器摘出
五 む す び
18 臓器移植の法律問題
一 はじめに
二 臓器摘出と提供者の承諾
三 刑事上の問題
四 む す び
19 移植医療の定着に向けて
20 〔書評〕唄 孝一著『脳死を学ぶ』(日本評論社、一九八九年六月)
21 代理母 法的規制の必要性――民法の立場から
一 はじめに―ARTの提起する法的問題
二 進んだ医療と保守的な法律
三 ARTをめぐるアレンジメント
四 配偶子の提供
(1) 精子の提供 (2) 卵子の提供
五 出産代行(代理出産)
六 親子関係
七 子の利益の尊重
八 おわりに――ARTと法規制
22 代理母と自己決定権
一 はじめに
二 自己決定権の意義
(1) 自己決定権の根拠 (2) J・S・ミル
三 生むか生まぬか
四 代理母とくにホストマザー
五 臓器提供のための妊娠・中絶
六 む す び
◆Ⅴ そ の 他
23 救急病院の診療拒否と不法行為責任 〈判例研究〉
一 はじめに
二 事実と判旨
(1) 診療拒否について (2) 医師法一九条の応招義務について
(3) 医師法一九条一項の正当事由について
三 医師の応招義務
四 診療拒否と正当事由
(1) 人的問題 (2) 時間的制約 (3) 場所的制約
五 診察拒否と損害
六 む す び
24 〔書評〕長尾龍一・米本昌平編『メタ・バイオエシックス――生命科学と法哲学の対話』
(日本評論社、一九八七年六月)
25 〔書評〕唄 孝一編『医療と人権―明日の医療 第9巻』(中央法規出版、一九八五年七月)
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