生と死、そして法律学
学術選書 132
法律学は、人間の生死にいかに向き合うべきか。刑法、医事法、生命倫理など広い視座から、長く第一線で研究を続ける、町野朔教授による、40年の論稿を一冊に集成。よりよい将来社会の構築のために必読の文献。
町野 朔(上智大学名誉教授) 著
はしがき
初出・原題一覧
◆第1部◆ 医事法と生命倫理
〈第1部の論文収載にあたって〉
◆第1章◆ 生と死の権利――生命とは何か
I 問題状況/II 安楽死の問題――死なせる権利・死ぬ権利/
III 堕胎の問題――生まれる権利・生まない権利/IV 人の生命の概念
◆第2章◆ 生命医療技術と日本刑法
I はじめに/II 日本における医事法の主要な動向/III 日本刑法における生命医療技術/
IV 生命倫理と刑法
◆第3章◆ ヒトに関するクローン技術等の規制に関する法律――日本初の生命倫理法
I 日本初の生命倫理法/II 生命倫理の強制/III クローン・キメラ・ハイブリッド個体産生禁止の根拠/
IV ヒト胚の生命と刑法
◆第4章◆ 動物性集合胚の動物胎内への移植は解禁されるべきか
I 特定胚指針の改正/II 「特定胚」と順列・組み合わせ/III クローン技術規制法と特定胚指針との振り分け/
IV 法律と指針/V クローン技術規制法・特定胚指針による着床の禁止/VI 着床禁止措置の目的/
VII 特定胚の「ヒト胚性」と着床の禁止/VIII 国会附帯決議の射程/IX 着床解除のための3要件/X 最後に
◆第2部◆ ヒト胚の「取扱い」
〈第2部の論文収載にあたって〉
◆第1章◆ 胎児とヒト胚――着床前診断をめぐって
I 着床前診断について
◆第2章◆ 治療クローニングの論理,「人の生命の萌芽」
I 補足意見/II 修正意見
◆第3章◆ 治療クローニングとヒト胚研究規制の枠組み
I 人クローン胚の倫理的地位と治療クローニング(therapeutic cloning)の倫理/II ヒト胚研究規制の枠組み
◆第4章◆ 総合科学技術会議報告書『ヒト胚の取扱いに関する基本的考え方』を支持する
I 治療クローニング基礎研究開始の条件と「モラトリアム」/II ヒト受精胚作成とガイドライン規制/
III 生命倫理の基本概念とヒト胚
◆第3部◆ 出生をめぐる問題
〈第3部の論文収載にあたって〉
◆第1章◆ 最高裁判例における「胎児性致死傷」
I 水俣病刑事事件の確定/II 母体の傷害と子の死亡/III 「胎児性致死傷」の制限/IV 裁判による立法
◆第2章◆ 「独立呼吸説」の旅路
I ヒトはいつから「人」か/II 刑法学説としての独立呼吸説/III さまざまな刑法学説/IV 輸入された独立呼吸説/
V 独立呼吸から産声へ/VI 民法学説としての独立呼吸説/VII 旅路のはて
◆第3章◆ 日本学術会議報告書の意義
I 報告書とその周辺/II 生殖補助医療と日本学術会議/III 代理懐胎に関する5つの立場/IV 代理懐胎の禁止と処罰/
V 代理懐胎の「試行的実施」/VI 「分娩者=母ルール」/VII 「報告書」が出たことの意味
◆第4部◆ 生と死と自己決定
〈第4部の論文収載にあたって〉
◆第1章◆ 患者の自己決定権
I 問題状況/II 業務権説/III 専断的治療行為の意味/IV 傷害説/V 非傷害説/VI 民事責任の問題/
VII 患者の同意の内容/VIII 治療行為と一般の傷害行為との相違/IX 人体実験/X 治療行為における同意の要件/
XI 同意の代理/XII 緊急状態における同意/XIII 自殺者/XIV 同意権の濫用/XV 患者の死ぬ意思/
XVI エホバの証人の例/XVII 医師の説明義務/XVIII 治療行為の危険性についての医師の説明義務/
XIX 診断についての説明義務/XX 医師の裁量権/XXI 説明義務と医師の裁量権/XXII 補 論
◆第2章◆ 患者の自己決定権と刑法
I 問題状況/II 同意と説明義務/III 刑法における自己決定権の保護
◆第3章◆ 患者の自己決定権と医療のパターナリズム
I 問 題/II 患者の自己決定権と医療のパターナリズム/III パターナリズムの限界
◆第4章◆ 自己決定と他者決定
I 「本人の利益」と自己決定,他者決定/II 治療行為と他者決定/III 非治療的行為における他者決定/
IV 自己決定の補完と代替
◆第5部◆ 安楽死と尊厳死
〈第5部の論文収載にあたって〉
◆第1章◆ 安楽死――ひとつの視点
I 本稿の目的/II 安楽死論の新たな動き/III プライバシーの権利――アメリカの場合/
IV 安楽死と自己決定――西ドイツの場合/V 安楽死論への視点
◆第2章◆ 法律問題としての「尊厳死」
I 安楽死と尊厳死/II 尊厳死と自己決定?/III 尊厳死の限界/IV 尊厳死論の残したもの
◆第3章◆ 「東海大学安楽死判決」覚書
I 「最新の安楽死判例」とその背景,周辺/II 事実と判旨/III 意 義
◆第4章◆ 違法論としての安楽死・尊厳死――複合的な視点
I 安楽死・尊厳死と違法論/II 消極的・限定的――日本の安楽死・尊厳死論/
III 安楽死・尊厳死の基本的視点
◆第5章◆ 〈書評〉『安楽死と刑法』(甲斐克則著)
◆第6章◆ 終末期医療の現段階――老人医療と終末期医療ガイドライン
I 終末期医療に関する調査等検討会と報告書/II 「終末期」の類型と意思決定の在り方/
III 終末期医療ガイドラインについて
◆第7章◆ 患者の自己決定権と医師の治療義務――川崎協同病院事件控訴審判決を契機として
I 「治療行為の中止」による尊厳死/II 川崎協同病院事件と各裁判所の判断/III 終末期医療と刑法
◆第8章◆ 法的立場からみた延命医療
I はじめに/II 法律的基礎/III 「ガイドライン時代」の背景/IV 終末期医療ガイドラインの効果/
V 川崎協同病院事件最高裁決定の意義/VI おわりに
◆第9章◆ ケアリングの倫理――法律の立場から
I 生命倫理,ケアリングの倫理/II 法律学とケアリング/III 終末期医療とケアリング
◆第6部◆ 死
〈第6部の論文収載にあたって〉
◆第1章◆ 脳死論の覚え書き
I 社会的合意論/II 死の種類の選択権/III 脳死と臓器移植/IV 判定基準,手続/V 脳死と心臓死
◆第2章◆ 「死」の決定の必要性?
I 法適用の先決問題としての人の「生・死」の概念/II 生けるが如く,死せるが如く/III 社会的プロセスとしての死/
IV 権利主体としての人,死者
◆第3章◆ 脳死と個体死
I はじめに/II 法律における死/III 脳死は法的な死か
はしがき
初出・原題一覧
◆第1部◆ 医事法と生命倫理
〈第1部の論文収載にあたって〉
◆第1章◆ 生と死の権利――生命とは何か
I 問題状況/II 安楽死の問題――死なせる権利・死ぬ権利/
III 堕胎の問題――生まれる権利・生まない権利/IV 人の生命の概念
◆第2章◆ 生命医療技術と日本刑法
I はじめに/II 日本における医事法の主要な動向/III 日本刑法における生命医療技術/
IV 生命倫理と刑法
◆第3章◆ ヒトに関するクローン技術等の規制に関する法律――日本初の生命倫理法
I 日本初の生命倫理法/II 生命倫理の強制/III クローン・キメラ・ハイブリッド個体産生禁止の根拠/
IV ヒト胚の生命と刑法
◆第4章◆ 動物性集合胚の動物胎内への移植は解禁されるべきか
I 特定胚指針の改正/II 「特定胚」と順列・組み合わせ/III クローン技術規制法と特定胚指針との振り分け/
IV 法律と指針/V クローン技術規制法・特定胚指針による着床の禁止/VI 着床禁止措置の目的/
VII 特定胚の「ヒト胚性」と着床の禁止/VIII 国会附帯決議の射程/IX 着床解除のための3要件/X 最後に
◆第2部◆ ヒト胚の「取扱い」
〈第2部の論文収載にあたって〉
◆第1章◆ 胎児とヒト胚――着床前診断をめぐって
I 着床前診断について
◆第2章◆ 治療クローニングの論理,「人の生命の萌芽」
I 補足意見/II 修正意見
◆第3章◆ 治療クローニングとヒト胚研究規制の枠組み
I 人クローン胚の倫理的地位と治療クローニング(therapeutic cloning)の倫理/II ヒト胚研究規制の枠組み
◆第4章◆ 総合科学技術会議報告書『ヒト胚の取扱いに関する基本的考え方』を支持する
I 治療クローニング基礎研究開始の条件と「モラトリアム」/II ヒト受精胚作成とガイドライン規制/
III 生命倫理の基本概念とヒト胚
◆第3部◆ 出生をめぐる問題
〈第3部の論文収載にあたって〉
◆第1章◆ 最高裁判例における「胎児性致死傷」
I 水俣病刑事事件の確定/II 母体の傷害と子の死亡/III 「胎児性致死傷」の制限/IV 裁判による立法
◆第2章◆ 「独立呼吸説」の旅路
I ヒトはいつから「人」か/II 刑法学説としての独立呼吸説/III さまざまな刑法学説/IV 輸入された独立呼吸説/
V 独立呼吸から産声へ/VI 民法学説としての独立呼吸説/VII 旅路のはて
◆第3章◆ 日本学術会議報告書の意義
I 報告書とその周辺/II 生殖補助医療と日本学術会議/III 代理懐胎に関する5つの立場/IV 代理懐胎の禁止と処罰/
V 代理懐胎の「試行的実施」/VI 「分娩者=母ルール」/VII 「報告書」が出たことの意味
◆第4部◆ 生と死と自己決定
〈第4部の論文収載にあたって〉
◆第1章◆ 患者の自己決定権
I 問題状況/II 業務権説/III 専断的治療行為の意味/IV 傷害説/V 非傷害説/VI 民事責任の問題/
VII 患者の同意の内容/VIII 治療行為と一般の傷害行為との相違/IX 人体実験/X 治療行為における同意の要件/
XI 同意の代理/XII 緊急状態における同意/XIII 自殺者/XIV 同意権の濫用/XV 患者の死ぬ意思/
XVI エホバの証人の例/XVII 医師の説明義務/XVIII 治療行為の危険性についての医師の説明義務/
XIX 診断についての説明義務/XX 医師の裁量権/XXI 説明義務と医師の裁量権/XXII 補 論
◆第2章◆ 患者の自己決定権と刑法
I 問題状況/II 同意と説明義務/III 刑法における自己決定権の保護
◆第3章◆ 患者の自己決定権と医療のパターナリズム
I 問 題/II 患者の自己決定権と医療のパターナリズム/III パターナリズムの限界
◆第4章◆ 自己決定と他者決定
I 「本人の利益」と自己決定,他者決定/II 治療行為と他者決定/III 非治療的行為における他者決定/
IV 自己決定の補完と代替
◆第5部◆ 安楽死と尊厳死
〈第5部の論文収載にあたって〉
◆第1章◆ 安楽死――ひとつの視点
I 本稿の目的/II 安楽死論の新たな動き/III プライバシーの権利――アメリカの場合/
IV 安楽死と自己決定――西ドイツの場合/V 安楽死論への視点
◆第2章◆ 法律問題としての「尊厳死」
I 安楽死と尊厳死/II 尊厳死と自己決定?/III 尊厳死の限界/IV 尊厳死論の残したもの
◆第3章◆ 「東海大学安楽死判決」覚書
I 「最新の安楽死判例」とその背景,周辺/II 事実と判旨/III 意 義
◆第4章◆ 違法論としての安楽死・尊厳死――複合的な視点
I 安楽死・尊厳死と違法論/II 消極的・限定的――日本の安楽死・尊厳死論/
III 安楽死・尊厳死の基本的視点
◆第5章◆ 〈書評〉『安楽死と刑法』(甲斐克則著)
◆第6章◆ 終末期医療の現段階――老人医療と終末期医療ガイドライン
I 終末期医療に関する調査等検討会と報告書/II 「終末期」の類型と意思決定の在り方/
III 終末期医療ガイドラインについて
◆第7章◆ 患者の自己決定権と医師の治療義務――川崎協同病院事件控訴審判決を契機として
I 「治療行為の中止」による尊厳死/II 川崎協同病院事件と各裁判所の判断/III 終末期医療と刑法
◆第8章◆ 法的立場からみた延命医療
I はじめに/II 法律的基礎/III 「ガイドライン時代」の背景/IV 終末期医療ガイドラインの効果/
V 川崎協同病院事件最高裁決定の意義/VI おわりに
◆第9章◆ ケアリングの倫理――法律の立場から
I 生命倫理,ケアリングの倫理/II 法律学とケアリング/III 終末期医療とケアリング
◆第6部◆ 死
〈第6部の論文収載にあたって〉
◆第1章◆ 脳死論の覚え書き
I 社会的合意論/II 死の種類の選択権/III 脳死と臓器移植/IV 判定基準,手続/V 脳死と心臓死
◆第2章◆ 「死」の決定の必要性?
I 法適用の先決問題としての人の「生・死」の概念/II 生けるが如く,死せるが如く/III 社会的プロセスとしての死/
IV 権利主体としての人,死者
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