システム複合時代の法
社会理論と法律学を架橋する
著者 |
グンター・トイブナー
著 瀬川 信久 編 |
---|---|
ジャンル |
法律
> 法社会学 |
出版年月日 | 2012/11/21 |
ISBN | 9784797255904 |
判型・ページ数 | A5変・192ページ |
定価 | 4,180円(税込) |
在庫 | 在庫あり |
社会理論と実定法学の連携へ示唆を与えるトイブナーの論文の翻訳と解説。グローバル化時代の社会の有様を探究する尾﨑一郎・綾部六郎訳「二値編成複合性の立憲化」、楜澤訳「越境する企業の自己立憲化」。法実務上の難問を扱う、毛利康俊訳「わたしがベルゼブルの力で悪霊を追い出すのなら、…」、藤原正則訳「社会制度としての鑑定」「結合しての分配?」。そして、トイブナー理論の特徴と性格を明らかにする尾﨑一郎「トイブナーの社会理論と法律学」、毛利康俊「時代と格闘するG.トイブナー」から本書は成る。
はしがき〔瀬川信久〕
Ⅰ 二値編成複合性の立憲化 ――国民国家を超えた社会的立憲主義について――〔尾﨑一郎・綾部六郎 訳〕
1 新たなる憲法問題
2 現在の議論における誤った前提
(1)第1の誤った前提:グローバル化の帰結としての社会的立憲主義?
(2)第2の誤った前提:トランスナショナルなものにおける憲法の不在?
(3)第3の誤った前提:トランスナショナルなガバナンスを政治システムに縮減してしまうこと?
(4)第4の誤った前提:基本権の横方向への効果を,諸国家からなる共同体の配慮義務に縮減してしまうこと?
(5)第5の誤った前提:単一のグローバル憲法?
3 立憲化なき自己構成的システム?
4 世界社会におけるセクター別の憲法?
5 動的不均衡における立憲化
Ⅱ 越境する企業の自己立憲化 ――企業行動指針の私的性格と国家的性格の結合について――〔楜澤能生 訳〕
1 第1テーゼ:憲法機能:構成規定と制限規定企業の自律性の構成
2 第2テーゼ:憲法構造:二重の自省と二値のメタ・コード化
(1)自省メカニズムの構造上のカップリング
(2)企業憲法の二元値のメタ・コード化
3 第3テーゼ:憲法制度:私的企業コードと国家的企業コードの超循環結合
(1)ハイパーサイクルとウルトラサイクル
(2)学習強制:外的強制による内的変化
Ⅲ 「わたしがベルゼブルの力で悪霊を追い出すのなら,…」 ――ネットワーク機能不全の悪魔学――〔毛利康俊 訳〕
1 ネットワーク社会の諸限界
2 ネットワークの機会構造と法の概念的装備
(1)統合ポテンシャルⅠ:自生的な秩序形成 ――局所的な接触,包括的なつながり
(2)統合ポテンシャルⅡ:小さな世界たち ――緊密なカップリングとゆるいカップリングの二元論
(3)統合ポテンシャルⅢ:ネットワークにおける決定の反復
(4)統合ポテンシャルⅣ:集合体なき集合体志向
3 不確実性とのかかわりかたについて:縮減,変形,増大?
Ⅳ 社会制度としての鑑定〔専門家意見〕 ――第三者の契約内部化――〔藤原正則 訳〕
1 第三者に対する専門家責任 ――契約責任の問題か?
2 交換の3つの黙示の局面
(1)双方的相互作用の関係
(2)経済的関係
(3)社会的関係
3 制度としての鑑定
4 プロジェクトに関係した専門家の鑑定:幾つかの法的問題
(1)法的構成
(2)保護される人間の範囲
(3)責任の排除と契約上の抗弁
Ⅴ 結合義務としての利益の分配? ――フランチャイズ・システムでのネット利益の再分配――〔藤原正則 訳〕
1 「アポロ」
2 構造の矛盾:双務的交換vs.多角的結合
3 結合義務の基準としてのネットワーク
4 強化された忠実義務としての結合義務
5 結合義務としての利益の分配?
* * *
Ⅵ トイブナーの社会理論と法律学〔尾﨑一郎〕
1 トイブナー理論の特徴
2 本書の要約
3 トイブナーの法社会学 ――アクチュアリティと法の優位――
(1)柔軟なシステム概念
(2)法の優越性
4 トイブナーの社会学的法律学 ――不可能を可能にする――
Ⅶ 時代と格闘するG.トイブナー ――ノイズからの法律学――〔毛利康俊〕
はじめに
1 出会いと別れを重ねて ――G.トイブナーの主要業績と理論的諸源泉
2 野暮も時には ――G.トイブナーはどういう意味でシステム論者なのか
3 すれ違うエスカレーター ――理論における抽象性コントロールの問題
Ⅰ 二値編成複合性の立憲化 ――国民国家を超えた社会的立憲主義について――〔尾﨑一郎・綾部六郎 訳〕
1 新たなる憲法問題
2 現在の議論における誤った前提
(1)第1の誤った前提:グローバル化の帰結としての社会的立憲主義?
(2)第2の誤った前提:トランスナショナルなものにおける憲法の不在?
(3)第3の誤った前提:トランスナショナルなガバナンスを政治システムに縮減してしまうこと?
(4)第4の誤った前提:基本権の横方向への効果を,諸国家からなる共同体の配慮義務に縮減してしまうこと?
(5)第5の誤った前提:単一のグローバル憲法?
3 立憲化なき自己構成的システム?
4 世界社会におけるセクター別の憲法?
5 動的不均衡における立憲化
Ⅱ 越境する企業の自己立憲化 ――企業行動指針の私的性格と国家的性格の結合について――〔楜澤能生 訳〕
1 第1テーゼ:憲法機能:構成規定と制限規定企業の自律性の構成
2 第2テーゼ:憲法構造:二重の自省と二値のメタ・コード化
(1)自省メカニズムの構造上のカップリング
(2)企業憲法の二元値のメタ・コード化
3 第3テーゼ:憲法制度:私的企業コードと国家的企業コードの超循環結合
(1)ハイパーサイクルとウルトラサイクル
(2)学習強制:外的強制による内的変化
Ⅲ 「わたしがベルゼブルの力で悪霊を追い出すのなら,…」 ――ネットワーク機能不全の悪魔学――〔毛利康俊 訳〕
1 ネットワーク社会の諸限界
2 ネットワークの機会構造と法の概念的装備
(1)統合ポテンシャルⅠ:自生的な秩序形成 ――局所的な接触,包括的なつながり
(2)統合ポテンシャルⅡ:小さな世界たち ――緊密なカップリングとゆるいカップリングの二元論
(3)統合ポテンシャルⅢ:ネットワークにおける決定の反復
(4)統合ポテンシャルⅣ:集合体なき集合体志向
3 不確実性とのかかわりかたについて:縮減,変形,増大?
Ⅳ 社会制度としての鑑定〔専門家意見〕 ――第三者の契約内部化――〔藤原正則 訳〕
1 第三者に対する専門家責任 ――契約責任の問題か?
2 交換の3つの黙示の局面
(1)双方的相互作用の関係
(2)経済的関係
(3)社会的関係
3 制度としての鑑定
4 プロジェクトに関係した専門家の鑑定:幾つかの法的問題
(1)法的構成
(2)保護される人間の範囲
(3)責任の排除と契約上の抗弁
Ⅴ 結合義務としての利益の分配? ――フランチャイズ・システムでのネット利益の再分配――〔藤原正則 訳〕
1 「アポロ」
2 構造の矛盾:双務的交換vs.多角的結合
3 結合義務の基準としてのネットワーク
4 強化された忠実義務としての結合義務
5 結合義務としての利益の分配?
* * *
Ⅵ トイブナーの社会理論と法律学〔尾﨑一郎〕
1 トイブナー理論の特徴
2 本書の要約
3 トイブナーの法社会学 ――アクチュアリティと法の優位――
(1)柔軟なシステム概念
(2)法の優越性
4 トイブナーの社会学的法律学 ――不可能を可能にする――
Ⅶ 時代と格闘するG.トイブナー ――ノイズからの法律学――〔毛利康俊〕
はじめに
1 出会いと別れを重ねて ――G.トイブナーの主要業績と理論的諸源泉
2 野暮も時には ――G.トイブナーはどういう意味でシステム論者なのか
3 すれ違うエスカレーター ――理論における抽象性コントロールの問題
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