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年齢差別禁止の法理

年齢差別禁止の法理

中高年齢者の雇用差別禁止規則を考察

著者 櫻庭 涼子
ジャンル 法律 > 労働法/社会保障法
出版年月日 2008/02/13
ISBN 9784797224979
判型・ページ数 A5変・336ページ
定価 本体6,477円+税
在庫 在庫あり
 

目次

 はしがき

第1章 雇用差別禁止法制の趣旨 …1
第1節 本書の目的 …3
第2節 伝統的な雇用差別禁止法制 …9
Ⅰ 歴史的経緯 …10
Ⅱ 形式的平等と実質的平等 …11
1 形式的平等 …11
2 実質的平等 …13
Ⅲ 使用者の自由との調整 …16
1 目的・手段の審査 …16
2 差別的取扱い・直接差別 …18
3 間接差別・差別的インパクト …20
第3節 日本の問題状況 …22
Ⅰ 年齢による雇用管理の形成 …23
1 年功賃金・定年制・退職金の出現 …23
2 長期雇用制・年功賃金の普及 …25
3 定年制の確立 …25
Ⅱ 中高年齢者の雇用政策の展開 …26
1 就職促進政策の開始 …26
2 定年延長政策の展開 …27
3 60歳未満定年の禁止 …28
4 高年齢者雇用確保措置の義務化 …30
5 中高年齢者の雇用政策の性格 …32
Ⅲ 中高年齢者の雇用をめぐる裁判例 …35
1 定年制 …35
2 中高年齢者の賃金減額 …37
3 中高年齢者の解雇 …39
Ⅳ 学説の検討 …41
1 定年制 …41
2 賃金と解雇における年齢基準 …44
Ⅴ 年齢差別禁止に向けた議論と法改正 …46
1 立法的論議 …46
2 採用条件における年齢制限についての規制 …50
Ⅵ 小 括 …55
第4節 国際的動向 …59
Ⅰ アメリカ …59
Ⅱ カナダ・オーストラリア・ニュージーランド …61
Ⅲ EU加盟国――2000・78指令採択前 …62
1 年齢差別を禁止していた諸国 …62
2 政策的対処を行っていた諸国 …64
Ⅳ EU加盟国――2000・78指令採択後 …68
1 EC指令の概要 …68
2 加盟国の対応 …69
第5節 検討の視角 …71

第2章 アメリカ法 …77
第1節 雇用における年齢差別禁止法の成立 …79
Ⅰ 年齢差別禁止法前史 …79
1 差別禁止法の発展 …79
2 州の年齢差別禁止立法 …81
3 連邦の法政策 …83
Ⅱ ワーツレポート …84
1 レポートの概要 …84
2 恣意的な年齢制限禁止の勧告 …86
3 中高年齢者に間接的に不利な措置への対処 …87
4 まとめ …89
Ⅲ 議会における審議 …89
1 Johnson大統領の要請 …89
2 委員会・本会議の議論 …90
Ⅳ ADEAの内容 …93
1 目的・背景 …93
2 年齢差別禁止規定 …95
3 年齢差別禁止の例外 …96
4 調査研究 …97
Ⅴ 小 括 …98
1 ADEAの立法趣旨 …98
2 ADEAの特質 …99
第2節 定年制撤廃と1978年・86年法改正 …100
Ⅰ 定年制の歴史 …100
Ⅱ 法の適用対象年齢の上限 …101
Ⅲ 企業年金制度に定める定年制 …103
1 裁判例の展開 …103
2 合衆国最高裁判決と1978年法改正 …105
Ⅳ 法の適用対象年齢の上限の引上げ・撤廃 …106
1 1978年・86年法改正の概要 …106
2 法改正の趣旨 …107
3 定年制撤廃が及ぼす影響 …109
Ⅴ 定年制撤廃の例外 …115
1 特定の職務についての定年制 …115
2 上級管理職の65歳定年制 …118
Ⅵ 小 括 …120
第3節 労働者給付と年齢差別規制 …122
Ⅰ 1990年法改正前の状況 …122
Ⅱ 1990年法改正の内容 …124
Ⅲ 1990年法改正の特徴 …126
Ⅳ 若年であるがゆえの差別をめぐる解釈の展開 …127
第4節 中高年齢者に間接的に不利な基準をめぐる判例法理の分析 …131
Ⅰ 予備的考察 …131
Ⅱ 差別的取扱い法理の展開 …132
1 Hazen Paper事件判決以前 …133
2 Hazen Paper事件判決以降 …134
Ⅲ 差別的インパクト法理の展開 …136
1 Hazen Paper事件判決以前 …136
2 Hazen Paper事件判決以降 …139
3 Smith事件判決 …141
4 Smith事件判決以降 …144
Ⅳ 小 括 …145
第5節 年齢差別禁止法が雇用慣行に及ぼす影響 …145
Ⅰ 雇用関係の終了 …145
1 中高年齢者の解雇 …146
2 私的年金と早期退職勧奨 …149
3 訴権放棄 …151
Ⅱ 募集・採用 …153
1 年齢を理由とする採用差別の立証 …153
2 新卒採用と年齢差別規制 …154
3 BFOQ …155
4 救 済 …156
Ⅲ 賃金・処遇 …157
1 年功賃金 …157
2 昇給額の差異と賃金減額 …158
第6節 アメリカ法総括 …160
1 立法・改正の趣旨 …160
2 雇用慣行・労働市場に及ぼすインパクト …161
3 差別法理としての特質 …163

第3章 E U 法 …167
第1節 EC指令採択前――ドイツの場合 …169
Ⅰ 平等保障 …169
Ⅱ 中高年齢者に対する解雇 …170
1 年齢を理由とする解雇 …170
2 経営上の事由による解雇 …172
Ⅲ 定 年 制 …174
1 前提的考察 …174
2 定年制の有効性――初期の判例の展開 …177
3 基本法に基づく審査 …181
4 社会法典第6編による規制 …184
5 最近の判例の展開 …192
6 学 説 …194
7 まとめ …197
Ⅳ 年齢を用いた雇用政策 …198
Ⅴ 採用・労働条件における年齢基準 …200
1 労働法上の平等取扱原則 …200
2 事業所組織法による規制 …202
3 判 例 …203
Ⅵ 小 括 …205
1 中高年齢者の雇用に関する法政策・判例の趣旨 …205
2 中高年齢者の保護 …206
第2節 EC指令による年齢差別規制 …207
Ⅰ 人権保障としての年齢差別禁止 …207
1 EUにおける差別規制の沿革 …207
2 ローマ条約13条の新設 …209
3 EC指令の採択過程 …212
Ⅱ 雇用政策としての年齢差別禁止 …214
1 引退政策と高年齢者の雇用促進政策 …215
2 雇用差別規制の政策的側面 …217
3 例外規定の挿入 …218
Ⅲ EC指令の内容 …219
1 包括的な差別規制 …219
2 年齢差別規制の特徴 …221
第3節 EC指令がドイツに及ぼす影響 …229
Ⅰ EC指令国内法化以前の学説 …229
1 定年制 …229
2 中高年齢者の解雇 …233
3 年齢を基準とする労働条件 …235
4 募集・採用時の年齢による取扱い …239
5 年齢を基準とする政策 …241
Ⅱ 一般平等取扱法の成立 …241
1 法の概要 …241
2 年齢差別禁止の例外 …244
3 新法に関する解釈問題 …246
第4節 EC指令をめぐる裁判例の展開 …251
Ⅰ Mangold事件 …251
Ⅱ Palacios事件 …253
1 法務官意見 …253
2 欧州司法裁判所先決裁定 …255
Ⅲ ドイツの一般平等取扱法に関する裁判例 …258
第5節 EC指令がイギリスに及ぼす影響 …259
Ⅰ 規則制定の経緯 …259
Ⅱ 規則の概要 …261
1 違法な行為 …261
2 履行確保 …262
3 正当化のための一般条項 …263
4 年齢差別禁止の例外 …264
Ⅲ 採用過程における年齢による取扱い …265
1 差別の禁止 …265
2 遂行される職務内容に応じた例外 …266
3 引退年齢を超える者についての例外 …266
4 積極的差別是正措置 …266
5 正当な目的および比例性の要件を充たす場合 …267
Ⅳ 労働条件における年齢による取扱い …268
1 差別の禁止 …268
2 勤続期間による取扱いについての例外 …268
3 EC指令との関係 …269
Ⅴ 引退規制 …270
1 概 要 …270
2 解雇規制 …271
3 雇用終了理由としての引退 …273
4 手続的義務 …274
5 引退と不公正解雇 …276
第6節 EU法総括 …280
1 中高年齢者の雇用をめぐる法の趣旨 …280
2 年齢差別規制が雇用慣行に及ぼしうるインパクト …282
3 EC指令の差別法理としての特質 …283

第4章 年齢差別禁止の差別法理としての特質 …287
Ⅰ 中高年齢者の雇用をめぐる法規制の趣旨 …289
1 中高年齢者の雇用政策としての日本とドイツの法規制 …289
2 人権保障を目的とする差別規制としてのADEA・EC指令 …292
3 ADEA・EC指令における雇用政策としての側面 …293
4 小 括 …294
Ⅱ 中高年齢者の雇用をめぐる法規制のインパクト …295
1 日本とドイツの法規制 …295
2 EC指令 …295
3 ADEA …296
4 年齢差別規制を可能とする雇用慣行・労働市場 …297
5 小 括 …300
Ⅲ 年齢差別規制の差別法理としての特質 …302
1 雇用促進・保護の志向 …302
2 雇用慣行・労働市場への影響についての配慮 …304
3 小 括 …306
Ⅳ アメリカ法とEU法が日本法に与える示唆 …309



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内容説明

公的年金の支給年齢と定年年齢とが乖離している日本では、高年齢化が進展するなかで、雇用における年齢差別の禁止規制の検討が必要とされている。他方で、年齢による雇用管理が単純に差別として把握できるのかという疑問も提起されている。本書では、性差別等と比較して、年齢差別禁止法理にいかなる特質があるかを明らかにするという視点から、諸外国の年齢差別禁止法理について考察する。

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