規範力の観念と条件【講座 憲法の規範力 第1巻】
第一線の憲法の研究者が集い、憲法が経済・社会で果たしてきた現実的な存在意義を、ドイツ憲法学理論をベースに検討を行う。
著者 |
ドイツ憲法判例研究会
編 古野 豊秋 編集代表 三宅 雄彦 編集代表 |
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ジャンル |
法律
> 憲法 |
出版年月日 | 2013/08/16 |
ISBN | 9784797212310 |
判型・ページ数 | A5変・280ページ |
定価 | 6,160円(税込) |
在庫 | 在庫あり |
【講座 憲法の規範力シリーズ】第一線の憲法の研究者が集い、憲法が経済・社会で果たしてきた現実的な存在意義を、ドイツ憲法学理論をベースに、広範かつ精緻な検討を行う。第1巻は、事実を抑え込む力ではなく、事実を手引いていく力こそが「憲法の規範力」である、という基本的視座を提示し、それに肯定的、また批判的な論稿も合わせ、広く検討する。
【講座憲法の規範力シリーズ 全5巻】 好評発売中!
1 規範力の観念と条件
2 憲法の規範力と憲法裁判
3 憲法の規範力と市民法
4 憲法の規範力とメディア法
5 憲法の規範力と行政
◇序 章◇ 〔三宅雄彦〕
◆第1章 憲法の規範力〔Die normative Kraft der Verfassung (1959)〕
コンラート・ヘッセ〔Konrad Hesse(フライブルク大学教授:1956-1987) / 古野豊秋 訳〕
Ⅰ/Ⅱ/Ⅲ/Ⅳ
◆第2章 ヘッセの「憲法の規範力」論とイェリネックの「事実的なものの規範力」論
〔栗城壽夫(大阪市立大学名誉教授・上智大学名誉教授)〕
◇第1部 ヘッセの「憲法の規範力」論
Ⅰ 「憲法の規範力」の問題との最初の取組み
Ⅱ 「憲法の規範力」の概念規定
Ⅲ 「憲法の規範力」の可能性と限界
Ⅳ 「憲法の規範力」の維持・強化のための前提条件
Ⅴ 憲法学の限界と任務
Ⅵ 憲法の規範力の実証
Ⅶ ヘッセの「憲法の規範力」論の意義
Ⅷ 『Grundzüge des Verfassungsrechts der Bundesrepublik Deutschland, 20. neuarbeitete Auflage, 1995』における
,,die normative Kraft der Verfassung“ の取扱い
Ⅸ フリートリヒ・ミュラーにおける規範と現実との関連づけの試み
◇第2部 イェリネックの「事実的なものの規範力」論
Ⅰ ヘッセのイェリネックの「事実的なものの規範力」論への批判的言及
Ⅱ 「事実的なもの」の規範力
Ⅲ イェリネックにおける社会学的考察方法・法律学的考察方法併用の実践的意義
Ⅳ 社会学的考察による国家権力の限界づけの試み
Ⅴ 法律学的考察による国家権力の限界づけの試み
Ⅵ イェリネックにおける「憲法の規範力」
◆第3章 法規範のGeltung とWirksamkeit
――H.ケルゼンにおける法規範の妥当性論を素材として〔古野豊秋〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ H.ケルゼンの法規範の妥当性論
Ⅲ K.ヘッセにおける「憲法の規範力」論
Ⅳ 結 語
◆第4章 C.シュミットにおける「規範主義」論〔石村 修(専修大学大学院法務研究科教授)〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 規範と秩序の相克
Ⅲ 3層の対比のドグマ
Ⅳ 「規範主義」の放棄?
Ⅴ 小 結
◆第5章 スメントの規範力論 ――『憲法と憲法法』の周辺(1927~34年)〔三宅雄彦〕
Ⅰ 序 論
Ⅱ 1927年学会報告
Ⅲ ドゥンカー社の依頼
Ⅳ スメントの規範力論
Ⅴ ケルゼン学派の批判
Ⅵ ケルゼンからの謝罪
Ⅶ 憲法理論構築の挫折
Ⅷ 結 語
◆第6章 憲法の規範力と国家活動に対する専門家の助言〔赤坂正浩(立教大学法学部教授)〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 憲法の規範力
Ⅲ 法治国家原理と国家活動の合理性
Ⅳ 国家活動の合理化と専門家の助言
Ⅴ 専門家の助言の合理性
Ⅵ 外部専門家の助言機関の制度設計
Ⅶ おわりに
◆第7章 憲法保障における公務員制度〔渡辺 洋(神戸学院大学法学部教授)〕
Ⅰ 憲法の規範力と公務員の憲法尊重擁護義務
Ⅱ 「職業官吏制度の伝統的諸原則」
Ⅲ 国家機関としての自然人
Ⅳ 憲法の保障、憲法の保証 ――結びに代えて
◆第8章 書評:コンラート・ヘッセ著『憲法の規範力』
〔Hesse, Konrad: Die normative Kraft der Verfassung,.
Recht und Staat, Heft 222. Tübingen 1959. J. C. B. Mohr (Paul Siebeck). 24 S.(1962)〕
エルンスト=ヴォルフガング・ベッケンフェルデ〔Ernst-Wolfgang Böckenförde(フライブルク大学名誉教授) / 宮地基(明治学院大学法学部教授) 訳〕
◆第9章 憲法の規範性と実効性 〔Normativität und Wirksamkeit der Verfassungen(2012)〕
ライナー・ヴァール〔Rainer Wahl(フライブルク大学名誉教授) / 石塚壮太郎(慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程) 訳〕
Ⅰ 型としての立憲国家と、歴史的―政治的な特殊物としての具体的憲法
Ⅱ 憲法の法的な強さの諸要因 ――基本法を例に
Ⅲ 憲法の実効性に関わる事象 ――ドイツにおける憲法の日常性と常在性
Ⅳ 憲法の強さと実効性にとっての法外在的要因
Ⅴ 要 約 (237)
◆第10章 憲法の規範力〔Die normative Kraft der Verfassung (2012)〕
トーマス・ヴュルテンベルガー〔Thomas Würtenberger(フライブルク大学名誉教授) / 高橋雅人(早稲田大学法学学術院助手) 訳〕
Ⅰ 規範力について
Ⅱ 憲法現実
Ⅲ 規範力の保障者として具体化する憲法発展
Ⅳ 憲法の規範力の限界について
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