『商標権侵害と商標的使用』学術選書54

  大西育子 著 (弁理士・オリナス特許事務所)

【目  次】

第1章 問題の所在と本書の目的
 1.1 問題の所在
 1.2 本書の目的と欧州法の検討

第2章 欧州における商標権侵害と商標の機能
 2.1 はじめに
 2.2 商標指令の目的と前文
  2.2.1 商標指令制定の背景
  2.2.2 商標指令の目的と前文
 2.3 欧州における基本的視点
 2.4 商標指令に規定される侵害類型
 2.5 商標指令5条(1)及び(2)の規定の適用範囲
  2.5.1 はじめに
  2.5.2 BMW v Deenik事件
  2.5.3 比較広告における競業者の商標の使用 
  2.5.4 ま と め
 2.6 第1類型の侵害の成立と商標の機能
  2.6.1 侵害成立要件
  2.6.2 商標指令5条(1)及び(2)の下で禁じられる使用行為
  2.6.3 第1要件
  2.6.4 第3要件 ――「商品又は役務について(in relation to goods or services)」
  2.6.5 第4要件
   2.6.5.1 はじめに
   2.6.5.2 Arsenal v Reed事件
   2.6.5.3 Opel v Autec事件
   2.6.5.4 Celine事件
   2.6.5.5 L’Oreal v Bellure事件
   2.6.5.6 ま と め
  2.6.6 保護の絶対性
  2.6.7 商標と標識の同一性
  2.6.8 ま と め
 2.7 第2類型の侵害の成立と商標の機能
  2.7.1 侵害成立要件
  2.7.2 第4要件
   2.7.2.1 はじめに ――「混同のおそれ」を巡る制定過程での議論
   2.7.2.2 混同のおそれと連想のおそれ
   (1) はじめに/(2) ベネルクス統一標章法における侵害の考え方/(3) Sabel v Puma事件/(4) 連想のおそれの概念
   2.7.2.3 混同のおそれの解釈と判断手法
   (1) はじめに/(2) Canon v MGM事件/(3) Lloyd v Klijsen事件/(4) O2 v H3G事件/(5) 混同のおそれの解釈/
   (6) 混同のおそれの判断手法と考慮すべきファクター/(7) 混同のおそれの判断基準時
  2.7.3 第3要件 ――商標の類似性
  2.7.4 ま と め
 2.8 第3類型の侵害の成立と商標の機能
  2.8.1 はじめに
  2.8.2 商標指令委員会原案3条
  2.8.3 商標指令5条(2)の導入と構成国の義務
  2.8.4 侵害成立要件
  2.8.5 第3要件 ――商標の類似性
  2.8.6 第4要件
  2.8.7 第5要件
   2.8.7.1 商標の識別力・名声の不正利用又は毀損が生じる前提
   2.8.7.2 商標の関連付けの存否の判断
   2.8.7.3 商標の識別力・名声の不正利用又は毀損の認定
   2.8.7.4 第5要件と商標指令5条(2)における使用の有無
  2.8.8 第3要件 ――適用される商品又は役務の範囲
   2.8.8.1 欧州司法裁判所の解釈
   2.8.8.2 反 対 説
   2.8.8.3 検  討
  2.8.9 まとめ ――本規定における保護対象
 2.9 商品又は役務の識別以外の目的での商標の使用とその保護――商標指令5条(5)
 2.10 商標的使用と権利の効力の制限
  2.10.1 商標指令6条(1)の規定と目的
  2.10.2 問 題 点
  2.10.3 制定経過
  2.10.4 適用要件
  2.10.5 適用対象
   2.10.5.1 (a) 号
   2.10.5.2 (b) 号
   2.10.5.3 (c) 号
  2.10.6 商標指令5条と6条(1)との関係
 2.11 権利の消尽
  2.11.1 商標指令7条の規定と目的
  2.11.2 権利の消尽と例外
   2.11.2.1 はじめに
   2.11.2.2 制定経過
   (1) 国際消尽論から域内消尽論へ/(2) 国際消尽論の適用除外事由
   2.11.2.3 商標指令7条(2)における正当理由
  2.11.3 ま と め
 2.12 小  括
  2.12.1 保護対象となる商標の機能
  2.12.2 本質的機能に影響するおそれの範囲
  2.12.3 保護範囲
  2.12.4 商標権侵害の成立と商標的使用
  2.12.5 商標指令6条(1)及び7条(1)による調整

第3章 わが国における商標権侵害と商標的使用
 3.1 はじめに
 3.2 商標の機能
 3.3 商標法における商標の機能の保護
  3.3.1 はじめに
  3.3.2 裁判例における説示
  3.3.3 学  説
  3.3.4 私  見
   3.3.4.1 はじめに
   3.3.4.2 出所表示機能における「出所」
   3.3.4.3 出所表示機能と品質保証機能
   3.3.4.4 出所表示機能と宣伝広告機能
   3.3.4.5 まとめ(202)
 3.4 商標権侵害の成立要件としての「使用」と商標的使用
  3.4.1 はじめに
  3.4.2 商標の「使用」
  3.4.3 商標的使用
 3.5 商標的使用
  3.5.1 はじめに
  3.5.2 商標的使用の概念
  3.5.3 裁判例に示された理論的位置づけ
  3.5.4 商標権侵害訴訟における商標的使用の挙証責任
  3.5.5 商標的使用の有無の判断
   3.5.5.1 はじめに
   3.5.5.2 主観的意図の考慮の必要性
   3.5.5.3 客観事実に基づく判断
  3.5.6 商標権侵害訴訟における商標的使用の概念の働きと問題点
 3.6 商標的使用と商標権の効力の制限(商標法26条1項1号〜4号)
  3.6.1 はじめに
  3.6.2 立法趣旨
  3.6.3 学説の考え方
  3.6.4 「普通に用いられる方法」の意味(1) ――3条との相違
  3.6.5 「普通に用いられる方法」の意味(2) ――商標法25条との関係
  3.6.6 商標法26条1項1号〜4号の適用範囲の拡張の可否
 3.7 小  括

第4章 欧州法との比較と欧州法からの示唆
 4.1 はじめに
 4.2 わが国における商標的使用の概念の再考
 4.3 商標の「使用」の定義の再考
 4.4 商標法の下での著名商標の保護のあり方の再考
 4.5 商標権の効力の制限についての再考

第5章 結  論

参考文献
事項索引