『変革期の国際法委員会 ――山田中正大使傘寿記念』

  村瀬信也(上智大学法学部教授)
  鶴岡公二(外務省総合外交政策局局長)  編

【目  次】

はしがき〔村瀬信也・鶴岡公二〕…………………………………………………………………………………3

 ◇第1部 国際法委員会の軌跡と展望◇

第1章 国際法委員会の創設と変遷〔山田中正〕………………………………………………………………3
 1 はじめに(3)
 2 慣習国際法の法典化 (3)
 3 国際法委員会の創設(5)
 4 国際法委員会の変遷(7)
 5 おわりに(16

第2章 国連国際法委員会による法典化作業の成果
      ――国際法形成過程におけるその影響
〔酒井啓亘〕………………………………………………17
 1 はじめに(17)
 2 国連国際法委員会の目的の展開と法典化作業の成果(20)
 3 法典化作業の成果がもたらした国際法形成過程への影響(32)
 4 おわりに((47)

第3章 国連国際法委員会と国際司法裁判所〔河野真理子〕…………………………………………………51
 1 はじめに(51)
 2 国家責任条文における国際違法行為の認定メカニズムとICJの判決(52)
 3 国家責任条文の個々の論点とICJ判決(64)
 4 ILCとICJの人的交流(71)
 5 国家責任条文とICJの裁判手続(73)
 5 おわりに(78)

第4章 国際法委員会における作業方法の問題点 ――国家責任条文を例として〔森田章夫〕 ……………79
 1 はじめに(79)
 2 要件・効果の分離問題(81)
 3 要件・効果の分離による混乱(83)
 4 結びに代えて(89)

第5章 国連法体系におけるILCの役割の変容と国際立法〔奥脇直也〕………………………………………91
 1 はじめに(91)
 2 国際法委員会(ILC)の作業の性質と手続の区分(94)
 3 法典化と立法(96)
 4 変化する国際法への作用とILCの役割の変化(101)
 5 国際法過程の管理モデルの台頭とILC(109)

第6章 国際法委員会の現状と将来の展望〔村瀬信也〕………………………………………………………115
 1 はじめに(115)
 2 課題の選定(116)
 3 最終形式(125)
 3 委員会の構成(128)
 4 結びに代えて(132)
 付表:国際法委員会による法典化事業〔廣見正之作成〕(134)

 ◇第2部 1990年代以降における国際法委員会の具体的成果◇

第7章 国家責任条文第一部にみる法典化の方法論の批判的考察〔兼原敦子〕……………………………139
 1 考察の視点(139)
 2 国家責任の発生要件からの過失の除外(143)
 3 法益侵害をめぐる議論(148)
 4 国家への行為帰属要件の設定における国家責任条文の消極性と積極性(157)
 5 むすびにかえて(164)

第8章 国際法秩序における「合法性」確保制度としての国家責任法の再構成
      ――国家責任条文第二部・第三部における国際法委員会による試みとその限界
〔岩月直樹〕……167
 1 国際法委員会による国家責任法の再構成の試み(167)
 2 規範平面における合法性確保装置としての国家責任法(170)
 3 現実平面における合法性確保装置としての国家責任法(177)
 4 結びに代えて ――国際社会における「合法性」の確保と国家責任法(187)

第9章 外交的保護〔土屋志穂〕…………………………………………………………………………………193
 1 はじめに(193)
 2 ILC外交的保護条文草案の制度概要(196)
 3 外交的保護条文草案における外交的保護概念(204)
 4 おわりに(213)

第10章 国際組織の責任〔植木俊哉〕……………………………………………………………………………215
 1 ILCにおける「国際組織の責任」条文草案の起草作業(215)
 2 「国際組織の責任」条文草案の方法論上の特徴と問題点(219)
 3 「国際組織の責任」条文草案に関する個別の論点(224)
 4 「国際組織の責任」条文草案の射程と適用対象(233)
 5 おわりに(236

第11章 越境損害防止〔児矢野マリ〕 ……………………………………………………………………………239
 1 はじめに(239)
 2 法典化の背景と経緯(240)
 3 越境損害防止条文草案の全体像(244)
 4 越境損害防止条文草案の特徴(252)
 5 越境損害防止条文草案の評価(264)
 6 おわりに(271)

第12章 危険活動から生じる越境被害の際の損失配分に関する諸原則〔柴田明穂〕………………………273
 1 はじめに(273)
 2 損失配分原則の規範構造(274)
 3 損失配分原則の理論的基盤と課題(281)
 4 おわりに(295)

第13章 国際水路の非航行的利用における「衡平原則」の現代的展開〔山本 良〕…………………………297
 1 はじめに(297)
 2 国際河川法における衡平原則の定位(300)
 3 国際水路の非航行的利用における衡平原則の現代的展開(308)
 4 おわりに(316)

第14章 共有天然資源 ――地下水に関する条文草案の概要と評価〔岩石順子〕……………………………319
 1 はじめに(319)
 2 地下水をめぐる国際法(320)
 3 越境帯水層条文草案の概要(325)
 4 越境帯水層条文草案の評価(333)
 5 おわりに(340

第15章 「条約の留保」に関するガイドラインについての一考察
       ――人権条約の実施機関の実行をめぐって
〔坂元茂樹〕…………………………………………345
 1 はじめに(345)
 2 人権条約の実施機関の実行(351)
 3 ILCにおける作業(358)
 4 ILCと条約実施機関の協議(367)
 5 おわりに(369)

第16章 武力紛争の条約に及ぼす影響に関する国際法委員会条文案の検討〔真山 全〕…………………375
 1 はじめに(375)
 2 適用対象条約の範囲と武力紛争の定義(377)
 3 武力紛争の影響(381)
 4 武力紛争による条約の終了等の通告とその効果(388)
 5 武力行使の合法性判断に由来する問題(392)
 6 おわりに(397)

第17章 国家の一方的宣言〔中谷和弘〕………………………………………………………………………399
 1 はじめに(399)
 2 「一方的宣言に関する指針」とコメンタリーの内容(400)
 3 国家実行をめぐって(405)
 4 省   察(413)
 5 おわりに(421)

第18章 国際法の「断片化」〔宮野洋一〕………………………………………………………………………423
 1 国際法の「分断化/断片化」現象(423)
 2 報告書 ――作成経緯と概要(432)
 3 国際法委員会による「国際法の断片化」報告書 ――評価(444)

第19章 国連国家免除条約の起草過程及び条約内容の特徴
      ――法典化及び漸進的発達との関連で
〔薬師寺公夫〕……………………………………………453
 1 はじめに(453)
 2 国連国家免除条約の起草過程の手続的特徴(455)
 3 国連国家免除条約の内容的特徴(470)
 4 むすびにかえて(503)

第20章 国際刑事裁判所規程〔洪 恵子〕……………………………………………………………………509
 1 はじめに(509)
 2 1990年までの実行(511)
 3 1990年代における飛躍的な進展(518)
 4 おわりに(526)

第21章 国籍の国家承継〔前田直子〕…………………………………………………………………………529
 1 はじめに(529)
 2 国際法委員会における法典化作業の経緯(531)
 3 ILC草案における主要条文および起草過程の議論概要(535)
 4 ILC条文草案の意義と評価(542)
 5 おわりに(550)

あとがき ――山田中正大使の偉業〔岡野正敬〕……………………………………………………………553

山田中正大使ご略歴・主要業績(巻末)