『労働者代表制度と団結権保障』学術選書61

  大和田敢太(滋賀大学経済学部教授) 著

【目  次】

はじめに

第1章 労働者代表制度の動向と課題 ……………………………………………………………………3
  1 行政に対する労働者代表制度の現状………………………………………………………………3
    (1) 労働行政における労働者代表選出制度 ( 3 )
    (2) 審議会委員の選任方法・選任基準 ( 3 )
     ア 利益代表者の定義・資格 ( 6 )/イ 利益代表者の性格と選出方法 ( 11 )/
     ウ 代表性認定選挙の構想 ( 12 )
  2 政治課題化することの意味…………………………………………………………………………13
  3 労働審判制度と労働者代表のあり方………………………………………………………………19
  4 月額報酬裁判の意味 ………………………………………………………………………………21
  5 三者構成制度をめぐる議論の意味…………………………………………………………………25
  6 労働者委員任命をめぐる動向………………………………………………………………………27

第2章 ILO における労働者代表制度と団結権保障 …………………………………………………… 31
  1 団結権保障における三者構成と労働者代表の意義………………………………………………31
    (1) 三者構成の意義と労働者代表制度 ( 31 )
    (2) ILO の設立と三者構成原理 ( 39 )
    (3) ヴェルサイユ平和条約と労働者代表制度 ( 40 )
    (4) ILO における代表性準則の確立 ( 41 )
    (5) ヴェルサイユ平和条約と日本政府 ( 46 )
  2 ILO 設立時の日本労働者代表選出問題と団結権保障……………………………………………48
    (1) 経過と評価 ( 48 )
     ア 第一回(國際勞働會議) ( 49 )/イ 第二回(國際勞働總會) ( 54 )/
     ウ 第三回(國際勞働總會) ( 56 )/エ 第四回(國際勞働總會) ( 59 )/
     オ 第五回(國際勞働總會) ( 62 )/カ 第六回(國際勞働總會) ( 66 )
    (2) 日本政府による労働者代表選出問題の総括 ( 69 )
    (3) 労働者代表選出制度の運用実態 ( 72 )
     ア 労働者代表選出の選挙の自由・投票の自由 ( 72 )/イ 労働者代表の行動の自由 ( 74)/
     ウ 労働組合の活動の自由 ( 78 )
  3 現代における労働者代表選出制度の実態…………………………………………………………80
    (1) 第89 回ILO日本代表団労働者側代表の選任の実態と問題点 ( 81 )
    (2) 第91 回ILO日本代表団労働者側代表の選任の実態と問題点 ( 90 )

第3章 労働行政における労働者代表の選出のあり方 ………………………………………………… 95
  1 労働者委員選出における推薦制度の意義…………………………………………………………95
    (1) 最低賃金審議会における労働者代表 ( 95 )
    (2) 労働政策審議会における労働者代表 ( 98 )
    (3) (旧)労働基準審議会における労働者代表 ( 100 )
    (4) 労働保険制度における労働者代表 ( 102 )
    (5) 労働災害防止規程設定における労働者代表 ( 103 )
    (6) 地方労働行政における労働者代表 ( 104 )
  2 労働者委員選出の実態と課題 ……………………………………………………………………107
    (1) 最低賃金審議会における労働者代表 ( 107 )
    (2) 労働政策審議会における労働者代表 ( 112 )
    (3) (旧)労働基準審議会における労働者代表 ( 120 )
     ア 中央労働基準審議会における労働者代表 ( 120 )
     イ 地方労働基準審議会における労働者代表 ( 122 )
    (4) 労働保険制度における労働者代表 ( 127 )
    (5) 地方労働行政における労働者代表 ( 130 )

第4章 労働委員会委員の選出制度の実態と課題 …………………………………………………… 133
  1 労働者委員選出制度の意義………………………………………………………………………133
    (1) 労働者委員制度の概観 ( 133 )
     ア 委員の資格 ( 133 )/イ 選任基準 ( 135 )
    (2) 推薦制度の法的枠組 ( 137 )
     ア 労組法第5 条但書き ( 137 )
     イ 労組法第19 条の3 第2 項における「特定独立行政法人職員」および「国有林野事業職員」
       が結成し,又は加入する労働組合の推薦 ( 137 )
     ウ 労組法第27 条の2 第1 項による公益委員の除斥および忌避制度 ( 138 )
     エ 公益委員の政党要件 ( 139 )
     オ 公益委員の任命に関する労働者委員および使用者委員の事前同意制 ( 141 )
     カ 通 達 類 ( 142 )
    (3) 中労委における推薦制度の運用 ( 144 )
    (4) 地労委における選任基準 ( 145 )
     ア 滋賀地労委 ( 145 )/イ 福岡地労委 ( 147 )/ウ 大阪地労委 ( 148 )
    (5) 推薦行為の法的性格と法的効果 ( 149 )
  2 労働委員会委員の選出制度の実態………………………………………………………………151
   (A) 全国調査より ( 151 )
    (1) 全国調査の基本的性格 ( 151 )
     ア 全国調査の概略 ( 151 )/イ 設問内容の特徴 ( 154 )
    (2) 選任方法の実態と問題点 ( 165 )
     ア 全国調査結果の意味するもの ( 165 )/イ 選任基準の問題点 ( 169 )
   (B) 都道府県調査より ( 173 )
    (1) 選任過程の客観性と公開性 ( 175 )
     ア 選任過程の記録化の意義 ( 175 )/イ 個別事例の分析 ( 180 )
    (2) 推薦過程 ( 181 )
     ア 公告と推薦依頼 ( 181 )/イ 推薦資格と証明書類 ( 184 )/ウ 被推薦資格 ( 185 )
    (3) 選任基準 ( 187 )
     ア 一般基準 ( 187 )/イ 共通基準 ( 190 )/ウ 公益委員の選任基準 ( 194 )/
     エ 労働者委員の選任基準 ( 201 )/オ 労働者委員選任基準と54 号通牒 ( 212 )/
     カ 使用者委員の選任基準 ( 215 )
    (4) 公益委員の法定資格要件の運用と実態 ( 216 )
     ア 公益委員の政党要件と政治活動の規制 ( 216 )/イ 政党要件の運用 ( 220 )
   (C) 厚生労働省文書による選任制度の実態 ( 223 )
    (1) 「資料集」と「質問・照会集」 ( 223 )
     ア 「資料集」の性格と概要 ( 223 )/イ 「質問・照会集」の性格と概要 ( 225 )
    (2) 選任事務の実態 ( 229 )
     ア 任命手続 ( 229 )/イ 担当部署 ( 231 )
    (3) 54 号通牒 ( 231 )
    (4) 推薦制度 ( 233 )
     ア 推薦の意義 ( 233 )/イ 被推薦資格 ( 234 )/ウ 推薦の効果 ( 235 )
    (5) 労働組合 ( 236 )
     ア 推薦労働組合の資格 ( 236 )/イ 平等待遇義務 ( 237 )
    (6) 使用者団体 ( 238 )
    (7) 欠格事由 ( 239 )
    (8) 選任行為・選任基準 ( 239 )
     ア 裁量の可能性 ( 239 )/イ 実質的判断のあり方 ( 240 )
     ウ 選任過程における厚生労働省の関与 ( 244 )
    (9) 公益委員 ( 244 )
    (10) 同意制度 ( 246 )
  3 中央労働委員会委員の選任の実態 ……………………………………………………………247
    (1) 選任過程の実態 ( 248 )
    (2) 選任過程の解明 ( 249 )
    (3) 選任過程の公開性 ( 252 )
    (4) 小括:労働組合の推薦行為の意義―選任制度の公開原則 ( 256 )
  4 労働者委員の推薦制度の権利性:判例動向分析………………………………………………258
    (1) 訴訟・異議申立の概要 ( 258 )
    (2) 判決分析の視点 ( 264 )
    (3) 判決の構造的傾向 ( 265 )
     ア 労働委員会制度の意義と理念 ( 265 )
     イ 三者構成制度の理解 ( 266 )
      @ 専門性重視論 ( 267 )/A 利益関係論 ( 267 )/B 労使関係論 ( 269 )/
      C 労働者委員の資格と立場 ( 269 )
     ウ 推薦制度の趣旨,意義と目的 ( 271 )
      @ 労働委員会制度と推薦行為の意義 ( 272 )/
      A 任命過程における推薦行為の意義 ( 272 )/B 推薦行為の制度的保障 ( 273 )
     エ 労働組合の推薦行為の権利性 ( 275 )/オ 自由裁量論と裁量権の限界 ( 277 )/
     カ 選任基準のあり方 ( 278 )

第5章 労働組合法と情報化:サイバーレイバーローの可能性 ……………………………………… 281
  1 労働関係におけるサイバー化:労働者を主体として …………………………………………… 281
    (1) 労働法における情報化の現状 ( 281 )
    (2) 情報化における労働者の権利性 ( 282 ) 
  2 サイバーレイバーローの先例的事例 …………………………………………………………… 283
    (1) 国際的教訓 ( 283 ) 
    (2) 団結権(組合活動権)としてのインターネット・アクセス権 ( 288 )
    (3) 労働組合活動におけるインターネットの活用の可能性 ( 290 )
    (4) サイバーユニオンの可能性 ( 292 )
  3 サイバーレーバーローの可能性 294
    (1) 労働組合法のサイバー化 ( 294 )
    (2) 組合活動としてのオンラインキャンペーンの法的評価 ( 296 )
    (3) 意思表示・言論型争議行為の再評価 ( 297 )

事項索引(巻末)