まえがき

〈第一部〉 特集 公正競争

1 「競争の実質的制限」と「競争の減殺」を意味する「公正競争阻害性」とに
 一貫した基本的な判断枠組み(再論) 〔根岸哲〕 3
一 本稿の目的と対象 4
二 排除型私的独占ガイドライン 6
三 「競争の実質的制限」と「効率性」および「消費者利益の確保に関する
 特段の事情」との基本的な位置関係 8
四 「抗弁」としての「効率性」および「消費者利益の確保に関する特段の
 事情」 9
五 「競争の実質的制限」要件を共通にする禁止行為に一貫した基本的な判
 断枠組み 10
六 「競争の減殺」を意味する「公正競争阻害性」の要件該当性判断におけ
 る「抗弁」 14
七 む す び 17

2  契約の法政策学に向けて――法律家のための取引統治構造設計の
 理論と技法 〔齋藤彰〕 21
一 はじめに 22
二 伝統的な契約法の教育とその弊害について 25
三 法律家養成の基盤となる契約法学の任務 33
四 契約法学の理論的枠組み 46
五 契約の法政策学に向けて 58
六 私見に基づく契約の法政策学の構想 61
七 おわりに 69

3  東アジア共同体時代の到来と日本の外交・法政策 〔山邑陽一〕 81
一 はじめに 82
二 アジアにおける近代日本の役割 85
三 太平洋戦争と東南アジア 86
四 戦後の日本とアジア 88
五 日本とアジアの現状 92
六 今後の日本の外交と法政策 94
七 おわりに
 99

〈第二部〉 会員論文

4  労働条項による公契約の規制
 公共サービスの質と適正な労働条件を確保する入札・契約制度の検討 〔久保貴裕〕 105
一 はじめに――検討の対象とする契約 106
二 労働条項による規制を検討する視角 107
三 労働条項による規制目的の正当性 112
四 労働条項による規制の手法と実効性 116
五 おわりに――立法化への課題 124

5  公的統計から見る地方分権の課題 〔吉岡正和〕 131
一 本稿の目的と概要 132
二 公的統計の現状・農林水産統計を巡る状況 134
三 我が国の地方分権改革の到達点 141
四 最適な地方分権に向けた検討 144
五 むすび――地方分権の推進体制 149

6  戦時体制下における竹中治の企業者活動――企業風土に
 見られる天下り失敗の要因を求めて 〔林繁一〕 155
一 はじめに 156
二 成功の要因と官僚機構 158
三 日本曹達と竹中、岸との関係 168
四 報知新聞社をめぐる岸と竹中そして正力松太郎 175
五 政治への誘惑とその後の経営 179
六 おわりに 181

7  EUにおける特許権の国際的エンフォースメント
 ―― 国際民事手続法の観点から 〔的場朝子〕 191
一 はじめに 192
二 二つの類型の国際的侵害事件 194
三 オランダのKort Geding手続を通じたクロスボーダー・インジャンク
 ション 195
四 欧州司法裁判所による最近の先決判断 209
五 ブリュッセル条約二四条(ブリュッセルT規則三一条)との関係 213
六 裁判管轄を基礎づける特許権「侵害」 219
七 結 語 220

8  障害者雇用にかかる「合理的配慮」と法的制約に関する一考察 〔山下英子〕 237
一 はじめに 239
二 日本の障害者雇用制度における使用者の合理的配慮 240
三 合理的配慮をめぐる国際動向の検討 246
四 ADAにおける合理的便宜と法的制約 250
五 ドイツ法における合理的配慮と法的制約 255
六 ま と め 259

9  標準化と特許――公正、合理的、かつ非差別的な(RAND)条件の
 検討 〔青柳忠穂〕 269
一 はじめに 270
二 標準化による経済的視点 272
三 標準化の分類 272
四 標準化における特許権の取扱い 274
五 RAND条件の検討 276
六 標準化と反トラスト法 283
七 新しい標準化設定の試み 286
八 ま と め 290