生物遺伝資源へのアクセスと利益配分-生物多様性条約の課題-

(財)バイオインダストリー協会 生物資源総合研究所(監修)
磯崎博司・炭田精造・渡辺順子・田上麻衣子・安藤勝彦(編)


〔目次〕

はじめに〔磯崎 博司〕

第1章 生物多様性条約(CBD)の基礎知識

1 生物多様性条約(CBD)とは〔最首 太郎〕   
(1) 概 要
(2) CBDの運用実施履行のための法構造
(3) CBDの特徴としての遺伝資源の規制
2 CBD成立までの経緯〔高倉 成男〕  
(1) 地球サミットとCBD
(2) 対立点は先送り
(3) 新条約制定の契機
(4) 政府間交渉は1990年末から
(5) 条約の目的の変質
(6) 利益配分=環境コスト負担
(7) TRIPS協定との関係
(8) 日米の反対理由
(9) 土壇場での修正
(10) その後の日米の対応
3 CBDで使われる用語、基本条文の説明〔磯崎 博司〕   
(1) 基本的な用語
(2) 主要条文の分析
4 ABS問題の背景〔磯崎 博司〕   
(1) 南北問題
(2) 採択時の残された課題
(3) ABS交渉難航の原因
(4) 国家主権と国内法
(5) 国境を越える国内法
(6) 遺伝資源移転契約の遵守


第2章 CBDにおけるアクセス及び利益配分 ABS会議の変遷と日本の対応〔炭田 精造・渡辺 順子〕   

1 問題の背景
2 ボン・ガイドラインの策定まで(COP1-COP6)
3 ABSに関する国際レジーム(IR)をめぐる議論
4 最終局面の交渉と名古屋議定書の採択


第3章 生物遺伝資源の利用

1 医薬品産業における生物遺伝資源の利用天然物創薬と生物遺伝資源〔奥田 徹〕   
(1) 創薬の起源
(2) 抗生物質時代
(3) ポスト抗生物質時代
(4) 医薬品の探索と開発
(5) 医薬品業界と天然物創薬
2 機能性食品・健康食品素材としての生物遺伝資源の利用〔渡辺 順子〕   
(1) 機能性食品、健康食品とは
(2) 機能性食品・健康食品に素材として使用される生物遺伝資源
(3) 産業の構造と商品開発
(4) 開発におけるCBDの課題
3 化粧品素材としての生物遺伝資源の利用〔渡辺 順子〕   
(1) 化粧品に素材として使用される生物遺伝資源
(2) 原料の調達
(3) 化粧品の開発
(4) 開発におけるCBDの課題
4 園芸産業における生物遺伝資源の利用〔鴨川 知弘〕   
(1) 園芸産業における遺伝資源の利用
(2) 園芸産業による遺伝資源利用の特異性に基づいたアクセス事例
(3) 今後解決すべき課題
5 大学や研究機関における生物遺伝資源の利用〔安藤勝彦〕
(1) 生物遺伝資源の学術利用
(2) 生物遺伝資源の学術利用から産業利用への移行
(3) カルチャー・コレクション(Chlture Collection: CC)
(4) 分類研究とCBD


第4章 CBDに関する個別論点   

1 遺伝資源及び伝統的知識をめぐる国際紛争:論点と対策〔田上麻衣子〕   
(1) 遺伝資源及び伝統的知識をめぐる主張の整理
(2) 遺伝資源及び伝統的知識へのアクセス及び利用の際の留意点
2 知的財産権に関する論点整理〔田上麻衣子〕   
(1) WIPO/IGCにおける議論
(2) WTO/TRIPS理事会における議論
(3) 論点整理
3 伝統的知識の保護
 3-1 伝統的知識(TK)に関する問題の所在〔青柳 由香・田上麻衣子〕   
(1) 伝統的知識とは何か
(2) 広義の伝統的知識に関する問題の所在
(3) 伝統的知識に関する問題の法的解決の可能性195
 3-2 CBDの締約国会議(COP)等における議論〔最首 太郎〕   
(1) CBDの伝統的知識(TK)関連規定
(2) CBDにおける伝統的知識関連議論の系譜
(3) 第8条(j)実施において提起される問題について
 3-3 その他の国際機関等による取組〔青柳 由香〕   
(1) 国際的な取組
(2) 地域的な取組
(3) 国レベルでの取組
4 Certificateに関する議論〔渡邊 幹彦〕   
(1) ABSにおける国際認証の議論の開始
(2) 国際認証の議論の内容
(3) 実効性・実現可能性と経済性の問題
(4) 国際認証の議論の動向に関する注意点
5 食料及び農業のための植物遺伝資源に関する議論〔山本 昭夫〕   
(1) ITPGRの概要
(2) MLSの概要
(3) ま と め


第5章 海外生物遺伝資源へのアクセス及び利益配分の現状   

1 海外動向
 1-1 海外における生物遺伝資源利用の取組〔安藤 勝彦・渡辺 順子〕   
(1) ノボザイム社のケニアにおける事例
(2) グラクソ・スミスクライン(GlaxoSmithKline:GSK)社のブラジルにおける事例
(3) アストラゼネカ(Astra Zeneca)社のオーストラリアにおける事例
(4) メルク(Merck)社の海外生物資源探索事例
(5) 米国国立癌研究所(National Cancer Institute:NCI)の海外生物資源探索事例
 1-2 英国王立キュー(Kew)植物園の取組〔山本 昭夫〕   
2 日本における生物遺伝資源利用の取組
 2-1 ABS問題への日本のアプローチ:JBAの取組〔薮崎 義康〕   
(1) JBAとCBDとの関わり
(2) CBD及びボン・ガイドラインの普及
(3) 「遺伝資源へのアクセス手引」の作成
(4) オープンセミナーによる「遺伝資源へのアクセス手引」の普及
(5) ウェブサイト「生物資源へのアクセスと利益配分企業のためのガイド」の開設
(6) 海外遺伝資源アクセスに関する「相談窓口」
(7) 遺伝資源アクセスに関する関連動向の把握とアクセスルートの開拓
(8) CBD締約国会議等への参加と我が国政府への支援・提言
(9) バイオインダストリー集団研修
 2-2 海外生物遺伝資源利用の取組〔安藤 勝彦〕   
(1) アステラス製薬のマレーシアにおける事例
(2) ニムラ・ジェネティック・ソリューソンズ(NGS)の海外生物資源探索事例
(3) 九州大学のネパールにおける事例
(4) 製品評価技術基盤機構(NITE)の海外生物資源探索事例


第6章 名古屋議定書の概略と論点〔磯崎 博司〕   

1 名古屋議定書の枠組み
2 名古屋議定書の主要規定
(1) 適用範囲
(2) 派生物:利益配分の対象範囲
(3) 派生物:取得規制の対象範囲
(4) 国内法に対する要件
(5) 域外効力の対象事項
(6) 対応義務
(7) 利用国における違反対応措置
(8) 監視・認証制度
3 その他の規定
4 今後の課題


おわりに〔炭田 精造〕   

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CBD-ABSに関するよくある質問(FAQ)〔Q1~15〕