シュテルン憲法U

目次

§66 防御権 
 T 主観的基本権的防御権の構造上の分析
   1.防御権の概念と基本権の主観性
   2.防御権の概念
 U 防御権の保護対象
   1.防御権とその保護対象との関係
   2.自由
   3.自然的人格の要素としての特性と状況
   4.法的地位
   5.「基本権の諸前提」
 V 防御権の本質に必要不可欠な補助的権利
   1.物権的請求権
   2.本質不可欠ではないそれ以外の補助的権利
§69 客観法的基本権内容 
 T 非主観権的基本権内容の理念と展開
   1.基本権規定の付加的な法内容の現下の問題
   2.法的効果の拡大―特殊ドイツ的展開ではないこと
   3.主観権的内容を超える基本権理解の展開
 U いまだに決着のついていない問いとしての,非主観的権利たる基本権内容の根拠,名称,意義,そして法的作用
   1.今日の基本権ドグマーティクの本来的問題としての非主観的基本権内容―3つの主問題
   2.非主観権的基本権内容の根拠づけ
   3.非主観権的基本権内容の本来的根拠づけとしての,客観的基本権規定および基本権の妥当力の原理的な強化の思想
   4.正しい名称の問題
   5.客観法的内容の意義と法的効果―4つの包括的な基本的意義
 V.基本権の他の法秩序への照射効
   1.私法における照射効
   2.公法における照射効
   3.基本権規定の刑法に対する照射
   4.欠缺ある法の充填ならびに新たな法の制定を喚起する指針(Richtlinien)と衝撃(Impulse)
   5.基本権どうしの衝突(Grundrechtskollisionen)ならびに制約し得ない基本権と憲法レベルの法的価値との衝突がおこった場合に行われる利益衡量の基準
 W.国家の基本権保護委託(Schutzauftrag)
   1.国家の保護委託の理念
   2.安全の理念史:国家目的ならびに人権宣言の構成要素
   3.個々の基本権規定における個別的保護委託
   4.一般的保護義務の思想
   5.一般的原則としての保護義務思想―根拠の欠如
   6.国家機関による保護義務の具体化
 X 組織と手続に及ぼす基本権の効果
   1.基本権と,組織および手続との結びつき
   2.組織および手続は,多くの基本権を実効的なものとするために不可欠な要素
   3.連邦憲法裁判所判例における基本権と組織および手続との関係
   4.細分化と概念の明確化
   5.手続的基本権と組織および手続
   6.組織および手続に対する実体的基本権の影響
   7.組織および手続にとっての「拘束力のある指導原則」としての基本権規定の客観法的内容
 Y 基本権の客観法的内容が有する主観的権利としての意義
   1.主観化可能性:最も激しく争われている問題
   2.客観法的内容からの法的推定は成り立たない―特別の理由づけが必要
   3.連邦憲法裁判所判例および学説
   4.主観的権利導出の基準
§76 私法秩序における基本権の効力  
 T.問題の境界画定,用語そして創世(Genesis)
   1.排除されていたテーマ:私法上の権利主体相互間の純粋に私法的な諸関係
   2.議論の展開の中で発展した用語の不十分な区別
   3.第二次大戦以前の基本権論における第三者効力の問題:「第三者効力」についての学問的意識の欠如
   4.1945年以降の原則的なテーマ性の成立
   5.諸外国の憲法における第三者効力
   6.分別ある考察の要請
 U.伝統的な第三者効力論の内容と根拠
   1.私法での基本権の直接的,絶対的効力に関する理論
   2.私法における基本権の間接的効力説
   3.J・シュヴァ‐べ(J. Schwabe)の見解
   4.第三者効力の問題における細分化の要請
 V.私法秩序における基本権の効力についての新たな解決構想
   1.J・シュバーべの立場の拒否
   2.直接的第三者効力論の私法に対する問題と危険性
   3.間接的第三者効力説の長所と問題:修正の理由
   4.新たな解決構想
 W.第三者効力の諸状況における必要な区別
   1.これまでの議論の要約
   2.4つの方向への細分化の必要性
   3.私法立法者への直接的拘束力という原則:基本権の作用の範囲と程度
   4.憲法の明示的要請がある場合の私法上の権利主体による基本権の直接的援用
   5.憲法によって明示的に規定されていない私法領域への基本権の効力を考えるための最も欠点の少ない出発点としての基本権の保護要請機能( )
   6.私法立法者による基本権の保護要請機能の実現
   7.民事裁判所を通じての私法における基本権の保護要請機能の実現
   8.社会的権力に対する基本権の効力
§79 基本権の限界づけ(Grundrechtsbegrenzung)の概念と種類 
 T 基本権の限界づけの概念と法学的射程
   1 基本権の限界づけの概念
   2 準構成要件的限界づけ(qasi-tatbestandliche Begrenzung)
   3 留保規定による限界づけ
 U 歴史的・比較法的視点での基本権の限界づけ
   1 基本権前史における基本権の限界づけ
   2 基本権の中間史における基本権の限界づけ
   3 最初の真性な基本権カタログにおける基本権の限界づけ
   4 ヴァイマル憲法までのドイツの基本権保障の展開における限界づけ規定
   5 戦後の基本法成立以前に制定されたラント憲法
   6 基本権の限界づけの成立史
   7 外国の憲法における基本権の限界づけ
   8 国際法における基本権の限界づけ
   9 ヨーロッパ共同体の法における基本権の限界づけ
 V 基本権の限界づけの法源
   1 下位法(niederrangiges Recht)からの基本権の限界づけの不存在
   2 憲法上の規制による基本権の限界づけ]
   3 憲法に対して優位な法規範による基本権の限界づけ
 W 基本権の限界づけの内容上の正当性について
   1 基本権を限界づける様々な動機
   2 他者の権利保護
   3 国家の存立と機能能力の確保
   4 公共の福祉・概観
§84 過剰侵害禁止(比例原則)と衡量命令 
 T.過剰侵害禁止の成立と導出
   1.あらゆる基本権制限の実体的規準,「制限の制限」としての過剰侵害禁止
   2.過剰侵害禁止の淵源
   3.一般的法原則または法原理としての過剰侵害禁止
   4.過剰侵害禁止の憲法における定礎
   5.過剰侵害禁止の構造
 U.過剰侵害禁止の内容
   1.確実な構成要素としての適合性,必要性,均衡性
   2.適合性または有効性
   3.必要性ないしは不可欠性
   4.狭義の比例性(均衡性)
 V.基本権制約の限界としての過剰侵害禁止
   1.立法府の活動に対する統制基準としての過剰侵害禁止
   2.基本権制限立法に対する中心的な制限の制限としての過剰侵害禁止
   3.目的―手段関係の意味における公共の利益と自由の喪失との比較の必要
   4.実体的な原則―例外関係としての保護領域と制約
   5.比例性の現れとしての基本法5条2項,14条1項2文,12条1項2文による立法者の内容決定・制限の決定の限界
   6.単純な法律の留保
   7.留保なき基本権に対する過剰侵害禁止の適用
   8.憲法上間接的な制限および憲法上直接的な制限
   9.過剰侵害禁止による正しい程度の実現
   10.基本権保護義務における「過少保護の禁止」
 W.衡量命令の構成要素としての比例原則
   1.適切な関係の確立のための衡量の命令
   2.法学方法論の構成部分としての衡量
   3.比例的な重要性判定の道具としての衡量命令
   4.個別事例に結びついた行為としての衡量
   5.連邦憲法裁判所の裁判における方法論的な審査手順
   6.衝突する法益の序列比較
   7.比例原則の法益衡量に対する意義
§91 基本権の憲法的保障  
 T 憲法裁判所による基本権保護の発展
   1.裁判権による基本権保護
   2.19世紀のドイツ諸邦の憲法における憲法の保障
   3.1871年ライヒ憲法には憲法裁判所による基本権保護は存在しなかった
   4.ヴァイマル憲法には憲法裁判所による基本権保護は存在しなかった
   5.1945年以降の基本権の憲法裁判所による保護
   6.基本権保護の観点からみた連邦憲法裁判所の管轄権
 U 基本権保護手続としての抽象的規範統制と具体的規範統制
   1.さまざまな手続類型により,さまざまな裁判所において行われる規範審査―基本権解釈のための規範統制手続と憲法異議
   2.規範統制の基本権保護にとっての意義
   3.規範統制手続において憲法上の審査基準に限界はないこと
 V 憲法異議―歴史,機能および一般的意義
   1.基本権保護にとっての憲法異議の特別な意義
   2.最高国家機関に対する裁判所による保護の歴史的発展
   3.国家社会主義の独裁と第2次世界大戦の経験に基づく個人の憲法異議の発展
   4.議会評議会の審議後における憲法異議の不採用
   5.憲法異議の連邦憲法裁判所法への採用
   6.憲法異議による連邦憲法裁判所の負担の増大
   7.手続簡素化のための変革の必要性
   8.憲法異議の憲法による保障
   9.レジュメ:憲法の不可侵性の保護とより高次の統合価値
 W 個人の憲法異議における受理手続と本案判決
   1.適法性の要件または本案判決の要件
   2.連邦憲法裁判所法93a条以下の受理手続
   3.本案判決要件
 X 憲法異議の理由付けの主要問題
   1.本案判決に対するハードル
   2.審査基準
   3.優位原理による審査基準の決定―連邦憲法裁判所の番人機能